【注目2歳馬】稍重馬場で勝ちタイム1:48.1 ダノンエアズロックが期待に応える勝利
三木俊幸
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
6月の東京芝1800m新馬戦、歴代最速タイム
2週目を迎えた先週末の2歳新馬戦は、東京競馬場で「堀宣行厩舎×D.レーン騎手」コンビが大活躍。今回は6月11日(日)に行われた芝1800m戦を勝利したモーリス産駒のダノンエアズロックを取り上げる。
半姉に東京新聞杯など重賞3勝をあげたプリモシーンがいる血統で、2022年のセレクトセールにて4億9,500万円でダノックスが落札した。落札価格に加えて調教で好タイムをマークしたことでも大きな注目を集め、単勝1.4倍という断然人気でレースを迎えた。
抜群のスタートを切ったダノンエアズロックがそのまま逃げるのかと思われたが、内からギンザターゲットが先頭に立つとすんなり2番手で折り合う形となった。
中盤でややペースが落ち着くも、12.9-11.4-12.0-12.2-12.4で1000m通過は1:00.9。抜群の手応えで直線へ向くと残り300mで先頭に立ち、後続の追い上げを封じて1.1/4馬身差をつけた。
勝ちタイム1:48.1は、2021年に後の皐月賞馬ジオグリフがマークした1.48.2を上回る、6月の東京芝1800m新馬戦における最速タイム。良馬場に限りなく近い稍重だった前週日曜日とは違い、午前8時の時点で9.0mmの雨量を計測し、その後も雨が降って水分を含んだ馬場でのタイムという点は高く評価できる。
大跳びの走法で、瞬発力タイプというよりは持久力が持ち味という印象。レース自体は強烈なインパクトを残す勝ち方ではなかったが、将来的には中距離での活躍が期待できそうだ。
レース後、口取り撮影を終えた堀調教師が関係者と言葉を交わす中で見せた笑顔からは、注目を集めていた素質馬を新馬戦勝利に導けた安堵感が窺えた。経験豊富な素晴らしいスタッフも揃う名門厩舎で、これからどのような成長を遂げるのか楽しみにしたい。
白毛のアマンテビアンコに注目
3週目となる今週末、土曜東京6Rのダート1400m戦には父ヘニーヒューズ、母ユキチャンという血統の白毛アマンテビアンコ(美浦・宮田敬介厩舎)がデビュー予定。ここまで3週連続美浦Wコースで追い切られ、1週前は3頭併せの真ん中に入れて5F67.8-52.2-36.9-23.3-11.1。初戦から好勝負になりそうな動きを披露しており、注目したい。
ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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