【CBC賞】逃げ馬有利な開幕週! 京大競馬研の本命はジャスパークローネ

京都大学競馬研究会

開幕週の中京芝1200mの脚質別成績(2012年以降),ⒸSPAIA

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中京芝1200mの開幕週は逃げ馬を狙うべし

7月2日(日)に中京競馬場でCBC賞(GⅢ・芝1200m)が行われる。昨年は小倉で行われ、斤量48kgと圧倒的な軽ハンデに恵まれたテイエムスパーダがコースレコードで押し切る印象深いレースだった。

今年はシルクロードS3着馬マッドクール、鞍馬S勝ち馬エイシンスポッター、同レース3着馬スマートクラージュ、高松宮記念3着馬トゥラヴェスーラなど注目の馬が揃った。以下では、過去のコースの特徴を踏まえて予想していく。


開幕週の中京芝1200m、脚質別成績,ⒸSPAIA


まず、現在のコースに改修された2012年以降、開幕週の中京芝1200mでの脚質別成績を調べた(連続開催等は考慮せず、単に開催1、2日目を指す)。

逃げ馬の成績が圧倒的で、【14-7-10-39】勝率20.0%、連対率30.0%、複勝率44.3%。今回であれば、ジャスパークローネがここに当たるだろう。

次に、先行は【17-17-23-198】で勝率6.7%、連対率13.3%、複勝率22.4%。こちらも優れた成績を残している。サンライズオネスト、スマートクラージュ、テイエムスパーダ、マッドクールなどが先行策をとりそうだ。

差しは【30-36-29-426】で勝率5.8%、連対率12.7%、複勝率18.2%でやや複勝率が下がる。トゥラヴェスーラ、タイセイアベニールらが該当候補。最後に追込馬は【9-11-7-316】で勝率2.6%、連対率5.8%、複勝率7.9%とさらに成績が落ち込んでいる。逃げ先行有利、差し追込不利の傾向が表れており、ディヴィナシオンやエイシンスポッターは評価を下げたい。


抜群の先行力で並み居る強敵を撃破

◎ジャスパークローネ
今回のメンバーで逃げ脚質といえば、当然この馬になる。前走こそリバーラにハナを譲ったものの、それ以外は基本的に逃げるレースをしてきている。特に、2走前の駿風Sでは1000m戦でもハナを取っており、スタートからのスピードに関しては間違いなくメンバートップ。ここでは確実に逃げられる。また、メンバーを見る限り、他に絶対に逃げたい馬や道中で積極的に仕掛けそうな馬もおらず、ある程度は自分のペースで運べるだろう。

ハンデ55kgもこの馬のポテンシャルを考えれば恵まれたもので、軽斤量と持ち前の先行力で積極的なレースをすれば、開幕週の馬場も相まって好走のチャンスは十分ある。中2週ではあるが、状態面は変わらず良さそうだ。人気もあまりなさそうで、ここは狙い目である。

◯マッドクール
前走春雷Sでは、後に函館SSを快勝するキミワクイーンを破った。2走前のシルクロードSでは3着に敗れたものの、上位2頭が高松宮記念でも1、2着となるレベルの高い相手であったことを踏まえれば、地力はメンバートップ。この馬も先行力は高く、過去8戦ではどれも先行、あるいは逃げる競馬ができている。今回の条件では期待が持てる。中京芝1200mは過去に2勝を挙げている相性のいいコースでもある。

斤量58.5kgとかなり見込まれた面はあるが、近走に比べると相手関係は格段に楽になるので心配は無用だ。調教でも素晴らしい動きを見せており、状態面も前走以上にあるのは間違いない。この馬自身の走りさえできれば好走の確率は極めて高く、人気はするであろうが、絶対に押さえたい1頭だ。

▲スマートクラージュ
こちらも先行力の高さには定評がある。前走鞍馬Sではエイシンスポッターに敗れたが、開幕週の中京芝1200mであれば逆転も十分可能な内容と見る。このコースでは昨年の淀短距離Sで勝利。この時に重賞でも実績を残すダディーズビビッド相手に勝ち切っていることから、コース適性も高いと評価できる。状態面も変わらず順調そうなので、好走を期待したい。

△サンライズオネスト
昨年末までは不調であったが、今年に入ってからの3戦で復調傾向にある。こちらも1200mなら先行できる脚力がある馬だ。斤量は少し見込まれた印象を受けるが、開幕週の馬場を生かせれば一発あってもいい。

×エイシンスポッター
能力はあるが、今回の条件だと馬券内はあっても頭は厳しい。

買い目は、◎-◯▲△×の馬連、3連複1頭流しで勝負する。宝塚記念が終わって本格的に夏競馬が始まった感じがします。今年も、良い夏競馬をお届けできるよう頑張っていきたいと思います。

▽CBC賞予想印▽
◎ジャスパークローネ
◯マッドクール
▲スマートクラージュ
△サンライズオネスト
×エイシンスポッター

ライタープロフィール
京都大学競馬研究会
25年以上の歴史がある、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えを目指す本格派が揃う。


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