【CBC賞】中京開催で強いのは差しと追込み 重馬場の実績からもトゥラヴェスーラを信頼
佐藤永記
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もともとは後方有利のCBC賞
3年連続で逃げ切りが決まっているCBC賞だが、いずれも小倉と阪神内回りで開催されていた時のものだ。今年は小倉や阪神内回りより直線の長い中京開催。4年ぶりに中京へCBC賞が戻ってきたわけだが、その2019年以前では、6年連続で差し・追込馬が1着となっていた。予想する上で、もともとは長い直線による上がり重視のハンデ重賞だったことを、思い出す必要がある。
さらに厄介なことに、執筆時点で今週末、名古屋は雨予報が出ている。直近10年の中京で、重・不良馬場で開催された年は2019年と2015年の2回。この2回での傾向を見て、今年の予想に役立ててみよう。
若い馬や軽ハンデ馬が苦戦
まずは馬齢から。直近10年で見ると5歳馬が【7-5-4-32】と活躍が目立つ。3歳馬も軽いハンデを活かし【1-1-1-12】と、少ないながら好成績を上げている「ように見える」。しかし、この3歳馬の馬券圏内に入った3例は、いずれも昨年、一昨年の小倉開催だった。中京のみの7回でみると3歳馬は【0-0-0-11】とむしろ不調だ。
さらに斤量でも傾向が変わる。中京開催の7回で斤量54.5kg以下の馬は【2-2-1-53】だが、中京の重・不良馬場だった2年では【0-0-0-17】と馬券に絡めていない。斤量が軽くなれば好走できる馬が、パワーが必要な重や不良の馬場をこなせないと考えるのが自然か。
8歳馬トゥラヴェスーラを信頼
となれば、8歳馬で58kgのハンデではあるが、トゥラヴェスーラを推す。同じ中京の不良馬場だったGⅠ高松宮記念で、13番人気から追い込んで3着となった実績を無視するわけにはいかないだろう。同馬はそれだけではなく、重馬場だった昨年、一昨年の高松宮記念でも4着となっており、中京芝1200mの重・不良馬場でわかりやすく上位の実績がある。
直近10年のCBC賞で8歳の好走例がないのは気になるが、3歳と比べてサンプルが少ないので、目をつぶる。人気であっても当欄では軸信頼としたい。相手候補は5歳以上、ハンデ55kg以上、重・不良馬場で好走の期待ができそうな馬をとりあげたい。
相手候補筆頭はヨシノイースター(5歳56kg)だ。重・不良馬場は前走のオープン昇級初戦であった鞍馬S(京都・不良)で、4角13番手から4着という例がある。1番人気で敗れているので印象は悪いが、全く走れなかったわけではない。
ちなみに、重馬場だった2歳新馬時に9着と完敗しているが、これはダートで無視していいだろう。なお、稍重だと【2-1-0-0】だ。直近だと前々走の3勝クラス・船橋S(中山・稍重)を、4角8番手から上がり最速で勝っている。改めて狙いたい一頭だ。
<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。
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