【安田記念】東京マイルGⅠを連勝中 ソングラインを素直に評価
佐藤永記
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
東京マイルGⅠを連戦する馬のメリット
春競馬も終盤戦。安田記念には春競馬をさまざまなローテで戦ってきた馬たちが集まってくることもあり、主要ローテといえるようなレースはないといっていい。だが、そんな中で1つだけ分かりやすいレースが存在する。
1ヶ月前に同じ舞台で開催されるGⅠヴィクトリアマイルである。過去10年で前走ヴィクトリアマイル組の成績は【1-4-0-10】と、数字だけ見ると取り立てて優れているローテには見えないだろう。牝馬限定戦ということも、無条件で信頼しにくいイメージにつながっているのかもしれない。
しかし、昨年はヴィクトリアマイル5着からの転戦だったソングラインが勝利しているだけでなく、2018~2021年までの4年間でヴィクトリアマイル出走馬が4連続で2着。つまり5年連続で連対馬を出していることになる。
ヴィクトリアマイルを勝ったのなら
さらに、過去10年で前走ヴィクトリアマイル1着馬が安田記念にそのまま出走してきたときの成績は【0-2-0-1】。着外は10年前の2013年ヴィルシーナの8着。一昨年の2着グランアレグリア、3年前の2着アーモンドアイがヴィクトリアマイルを勝ってからの転戦である。
そうなると今年、注目したいのがソングラインだ。昨年は安田記念を勝利し、今年もヴィクトリアマイルを勝っている。昨年の安田記念後はセントウルS5着、ドバイの1351ターフスプリント10着と、短距離路線でパッとしない成績だったが、前走距離延長でヴィクトリアマイルを快勝していることを考えれば、単純に「東京マイルGⅠを2連勝し、3連勝目をかけたレース」である。
ソダシやジャックドール、シュネルマイスターなど役者が揃ったことで、東京マイルGⅠ連勝中にも関わらず、ダントツ人気になりそうにないところも、ソングラインが馬券的にオイシイ状態だといえる。グランアレグリアやアーモンドアイのときはいずれも1番人気であったことを考えると、同じ状況で1番人気にならないのであれば、連軸として考えたいところだ。
<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。
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