【ドバイWCデー】「フットワーク良く、すごく良い状態」イクイノックスら日本馬追い切り
三木俊幸
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
イクイノックス「順調に来ている」
3月22日(水)、早朝のドバイ・メイダン競馬場はやや冷たい風が吹いて過ごしやすい気候。レースを3日後に控えた日本馬たちは続々と追い切りを行った。
まず先陣を切って芝コース・単走で追い切ったのは木村哲也厩舎の2頭。ドバイシーマクラシックに出走するイクイノックスに続いて、ドバイワールドカップのジオグリフがそれぞれ助手を背に追われた。
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管理する木村調教師はイクイノックスについて、「計画を立てて、予定どおりにできた。順調に来ている」とコメント。
ルメール騎手は、「フットワークが良くすごく良い状態に感じた」と追い切りを見守った印象を語った。状態についても「休み明けだけど能力の高い馬で、イクイノックスは天才だから心配していない」と全幅の信頼を寄せている。
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また木村調教師はジオグリフについてもコメントし、「去年の香港ではナーバスになるところがあったが、サウジアラビアとドバイでは良い意味で美浦で過ごしている時の状態にある」との見立て。レースまでに「どうやってメイダン競馬場の今回のダートコースに合わせていくか、試行錯誤しながら整えていきたい」と語った。
バスラットレオン「去年より明らかに良い」
昨年のドバイワールドカップデーで勝利したパンサラッサとバスラットレオンは、ダートコースで併せ馬。矢作芳人調教師や吉田豊騎手をはじめとした“チーム矢作”が見守る目の前を駆け抜けていった。
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前走のサウジカップを制し、今年はドバイワールドカップに挑戦するパンサラッサ。前走のレースをゴール50m地点で観戦していた矢作調教師は「勝ったな」と思ったそうだ。しかし今回はさらに200m伸びる点については「心配している」と包み隠さなかった。続けて「彼のベストは9ハロンと思うので、残りの1ハロンをどうするか、彼の頑張りに期待するしかない」とコメントした。
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ゴドルフィンマイル連覇を狙うバスラットレオンの状態について、「去年より明らかに良い。サウジよりも良い」と自信をみせるとともに、結果は残せなかったが昨夏のヨーロッパ遠征がいい勉強になったと振り返る。
テーオーケインズ「良いポジションを取ることがカギ」
ドバイワールドカップに挑むテーオーケインズはマーフィー騎手が騎乗してダートコースで単走。5ハロンの追い切り、残り400mはやや強めという内容だった。追い切り後の感触についてマーフィー騎手は「体調はすごく良さそうに感じた。パンサラッサ、カフェファラオ、カントリーグラマーなど強い馬がいる中で、騎乗できることを嬉しく思う」と語った。
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またメイダン競馬場のダート2000mというコースについては、「とてもフェアな競馬場。良いポジションを取ることがカギになる」と分析している。
最後に日本のファンに向けて次のように語ってくれた。「これから日本の馬と一緒に世界中のビッグレースを勝ちたい。ようやく復帰することができたので、しっかり結果を出していきたいと思う。頑張ります」
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ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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