【マーチS】馬場に関係なく狙うは大型馬 540kgを超えそうなカフジオクタゴンに期待
佐藤永記
ⒸSPAIA
週末まで雨予報、馬場は重を想定
ハンデ戦のダート重賞であるマーチSだが、昨年勝ったメイショウハリオは帝王賞勝ちなどGⅠ戦線で活躍しているように、その後に続く交流ダート重賞へ繋がる重要な一戦だ。
ただ、開催時期的に馬場状態が気になるところ。春雨前線が活発な時期であり、過去10年で良馬場は半分の5回。やや重3回、重2回となっていて、馬場状態によって狙いたい馬は変わってくるだろう。今年は執筆時点では週末の天気が悪そうで、良馬場になる可能性は低いとみている。
やや重か重となれば時計は速くなり、芝馬でも対応できそうなものなのだが、馬場状態問わず前走芝からの成績は【0-0-0-13】。ハンデGⅢだからといって、芝からの転戦組が即通用するほど甘くないということだろう。
なによりダート戦の基本は馬格だと言える。時計が速くなるやや重や重での成績を半分含んでいる直近10年の傾向を見ても、馬体重別成績はデカくなるほど良くなっている。特に540kg以上の馬体重で出走した馬の成績は【2-1-1-5】。やや重だった2021年の優勝馬は564kgの6番人気レピアーウィット、2019年の優勝馬は572kgの8番人気サトノティターンだった。良馬場だろうと重馬場だろうと、マーチSにおいては大きな馬体というだけで買い要素にしたい。
ちなみに昨年は540kg超えの出走馬がおらず、500kg前後の出走馬が大半を占めていた例外の年だった。当時の最大馬体重は最低人気だったマイネルユキツバキの536kg。そもそも近走はオープンで二桁着順が続いていたり、厳しかった。例外感は強い。
今年540kg超えで出走しそうな馬
そこで改めて今年540kg超えで出走してきそうな馬を探してみる。候補は以下のとおり。
カフジオクタゴン(前走540kg)
ダノンファラオ(前走540kg)
サンライズホープ(前走539kg)
ゲンパチルシファー(前走534kg)
正直ゲンパチルシファーは過去に540kgを超える馬体重で出走したことはあるが、基本的には520kg台の馬。久々の前走は14kg増の534kgなので、さらに増えると単純に太めである可能性が高く、実質候補は3頭だろう。
カフジオクタゴンはレパードS勝ちから交流重賞を3戦して3、7、3着。2000~2100mを使われ、今回はレパードSと同じ1800m戦。明け4歳初戦でいきなり重賞2勝目を飾っても何もおかしくない。サンライズホープはGⅠではチャンピオンズC6着や東京大賞典4着などあと一歩の感じがあるものの、GⅢを2勝しており当然有力候補だろう。
穴になるとしたらダノンファラオ。昨年8月以来のレースであり、近走はズブさが出ているなど走るうえで様々な課題があるが、もともとの実績は上位。当日の状況にもよるが、迷ったら消すよりも買っておきたいところだ。
馬体減組が優勢も10kg以上増が狙い目
ちなみに馬体の増減については前走から絞れた馬のほうが【5-7-9-68】と成績がいい。特に2、3着は馬体減が圧倒的に強い。反対に馬体増の全体成績は【2-3-1-35】と分が悪い。しかし、馬体増でも10kg以上増が【2-1-0-6】と好成績を残している。増えるなら一気に増えている馬のほうがロマンがありそうだ。
<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。
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