【シルクロードS】渋りだした中京芝コース 馬場の良いところを通る馬を探せ

佐藤永記


中京芝レースの枠番別成績(1月21、22日の10レース)アイキャッチ,ⒸSPAIA

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毎年違う荒れ方の1月中京芝コース

今年で3年目となる中京でのシルクロードS。過去2年のレース映像を見返すと気になる点がある。それはやはり京都開催分を冬に受け持つ影響……つまり芝の荒れ方だ。

一昨年のシルクロードSは直線に入ると皆が内を嫌い、外に持ち出して追い比べとなっていたように、内の芝は見た目でわかるような荒れっぷりだった。しかし、昨年は最内が少々荒れている程度で、直線もそこまで広がらずに内寄りでの追い比べとなっていた。年によって荒れ具合が違っていたのである。

ならば今年はどうかと直近の中京芝を見てみると、直線は最内以外そこまで荒れておらず昨年並かな? と思ったのだが、3~4コーナーの荒れっぷりが酷い。コーナーでは内から2~3頭分くらいが荒れている。先週しっかり雨が降ってしまった影響が大きそうだ。

わかりやすいのが22日日曜の最終12Rで、ハイペースで逃げたウルトラソニックが向正面から4角までずっと内を空けている。少頭数なうえ、競りかけてくる馬がいないにもかかわらずだが、内が荒れまくっているのでしょうがない。しかし、直線に入ると川須栄彦騎手は内に進路を取って逃げ粘りを図った(結果は4着)。内で追走していた先行勢が飲み込まれていたことを考えると、3~4コーナーで外から迫るレースができそうな馬をピックアップしておくのが良さそうだ。

外枠希望も前走と同じレースならトウシンマカオ

外枠ならという条件にはなるが、狙いたいのはトウシンマカオだ。前走の京阪杯では5番手外からそのまま直線に入り伸び勝ったのだが、前々走オパールS1着も、3走前のキーンランドC4着時まで、それぞれ14番、16番、16番と外枠が続いて好成績を挙げている。同じように外枠から内に入らずに追走し直線伸ばす競馬ができれば京阪杯の再現は容易いだろう。ハンデが58.5kgと重いのも気にはなるが、現在の合っているコース条件で乗り越えてほしい。

もしトウシンマカオが内枠になってしまった場合の穴候補を考えたい。似たレースができそうな馬だとシゲルピンクルビーを挙げておきたい。3走前の同コース鞍馬Sで13番枠から3~4番手外でレースを進め、直線伸びて1:07:1で快勝。その後は函館、札幌で10着、8着と振るわないが、鞍馬Sと同様に外枠好位からの競馬なら芝の良いところを走り続けることでチャンスが生まれる。

正直、枠の並び次第で狙いたい馬が変わってしまいそうな難解ハンデ戦ではあるが、今の芝の状態ならば4コーナーで外から早目に進出できる馬が有利ではないかと当欄では決め打ちして、上記2頭のほか、外枠から狙えそうな馬を見つけて買ってみたいと考えている。


中京芝レースの枠番別成績(1月21、22日の10レース),ⒸSPAIA


<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。

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