2023年ブレイク騎手予想　関西の若手・西村淳也騎手と角田大和騎手の手綱捌きに注目だ！

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若手騎手台頭の2022年

昨年は7年目の荻野極騎手がジャンダルムとのコンビで3月に重賞初制覇、10月にGⅠ初制覇を達成。他にも石川裕紀人騎手がジュンライトボルトで、坂井瑠星騎手がスタニングローズに騎乗してGⅠ初制覇、杉原誠人騎手がビリーバーとともに重賞初制覇など、若手騎手の台頭が目立つ一年だったように感じられる。

その杉原誠人騎手は年始から絶好調で、フェアリーSを11番人気キタウイングで制するなど既に3勝と好発進。他にも10番人気馬を2着にエスコートするなど、快進撃が続いている。

今回はそうした先輩騎手たちに続くブレイクが期待される、今年注目の若手騎手を2名ピックアップ。その上昇っぷりや馬券での狙い目をご紹介していく。

重賞で上位に食い込む好騎乗を連発！　西村淳也騎手

一人目のピックアップは今年でデビュー6年目を迎える西村淳也騎手。今年すでに4勝をあげ、勝ち星の量産が期待される。

2021年に単勝10番人気ギベオンとのコンビで金鯱賞を逃げ切り。この勝利で記憶しているファンも多いだろう。デアリングタクト、ポタジェ、グローリーヴェイズ、キセキ、サンレイポケットなど実力派が顔を揃えた中で、若手騎手が単勝オッズ227.3倍の伏兵を逃げ切らせたことは、大きなインパクトを残した。

その西村騎手は、デビュー2年目の2019年から55勝→50勝→51勝とおおよそ50勝ラインを保っていたが、2昨年は72勝と勝ち星を一気に伸ばした。夏にはベレヌスとのコンビで中京記念を逃げ切っていて、大舞台での存在感も十分。さらにはアイビスSD・ロードベイリーフ（14番人気3着）、小倉2歳S・シルフィードレーヴ（11番人気3着）、京都2歳S・ヴェルテンベルク（11番人気3着）と、GⅢで人気薄を好走させるシーンもみられた。上記4レースはいずれも昨年下半期のことであり、重賞での走らせ方のコツを掴んだかのようなレースぶりが印象に残る。

特に得意な競馬場は小倉競馬場。小倉芝1200m（7勝・単勝回収率90%）、小倉芝1800m（6勝・133%）、小倉ダ1700m（5勝・48%）、小倉芝2000m（3勝・155%）と、勝ち星を積み重ねた。なかでも芝レースで高水準の回収率を残している。

また、2100m～2400mの中長距離も得意であり、勝率21.1%、複勝率42.1%。19戦とサンプルは少ないながら、目を見張る数値を叩き出している。単勝回収率も154%と優秀であり、是非ご注目いただきたい。

勝ち星を量産中のホープ　角田大和騎手

今年でデビュー3年目を迎える若手のホープ、角田大和騎手。父は角田晃一調教師、弟は角田大河騎手という競馬一家で、所属も栗東・角田晃一厩舎。デビューした2021年は20勝、2022年は41勝と勝ち星を倍増させた。

2021年にあげた勝利は1～8番人気でのものだったが、昨年は3月の1勝クラスを13番人気ヤマニンスプレモ（単勝103.3倍）で勝利。7月には11番人気馬で勝利した翌週に12番人気馬で勝利するなど、頼もしさを感じさせる騎乗ぶりだった。また、1番人気でも10勝をあげて単勝回収率99%、複勝回収率106%を残し、人気に応える手腕も見せている。

得意なコースはダート短距離。福島ダート1150m・札幌ダート1000mで各4勝を挙げ、単勝回収率は前者が151%、後者は191%といずれも高い。ほかには福島芝1800mでも2勝を挙げて単勝回収率127%。札幌・函館・福島あたりでの活躍が印象に残った。

また、逃げ先行馬での戦績が抜群だった点にも注目。41勝のうち34勝は4角3番手以内からのものだった。逃げの手に出た44戦では9勝2着5回3着6回。単勝回収率291%、複勝回収率128%と素晴らしい活躍を見せた。

2023年は、年始の中京1レースを勝利し、週末には2勝目を挙げている。ちなみに、昨年11月から勝利した際の2着馬の頭文字が全てラ行というジンクスが続いていたが、この勝利によって6連続でストップした。

これまで重賞は3度挑戦しているが、いずれも2桁人気馬だったこともあり、最高着順は7着まで。今年は重賞で掲示板圏内、そして馬券圏内に食い込む活躍が期待される。

《ライタープロフィール》
緒方きしん
競馬ライター。1990年生まれ、札幌育ち。家族の影響で、物心つく前から毎週末の競馬を楽しみに過ごす日々を送る。2016年に新しい競馬のWEBメディア「ウマフリ」を設立し、馬券だけではない競馬の楽しみ方をサイトで提案している。好きな馬はレオダーバン、スペシャルウィーク、エアグルーヴ、ダイワスカーレット。

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