【ホープフルS】ハーツコンチェルトは真っ先に消し! ハイブリッド式消去法の本命候補は伏兵2頭

八木遊

過去8年のホープフルS『関東馬』かつ『前走2着以下』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

クリスマスに開催された『有馬記念』は、パドックで良く見せたボルドグフーシュを本命に指名。同馬の単複とイクイノックスら消去を免れた3頭へのワイドで勝負した。結果はご存じの通り、本命馬が2着で複勝とイクイノックスへのワイドが的中。配当は低かったが何とかトリガミは避けることができた。

2022年の最後は中央競馬を締めくくる『ホープフルS』を予想する。GⅠに昇格後6年目を迎えるが、GⅡ時代も含めた中山開催の過去8回を対象とする。いつも通り、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、条件に当てはまった馬を消去。今週はすでに確定した出走馬18頭を対象に進めていきたい。

『関東馬』×『前走2着以下』★0.0%★

1つ目のデータは東西別から関東馬を取り上げる。過去8回の地元・関東馬の成績は【2-4-4-45】(複勝率18.2%)で、【6-4-4-45】(同23.7%)の関西馬には劣る。関東馬のうち、馬券に一度も絡んでいないのは前走2着以下だった馬。その成績は【0-0-0-19】(同0.0%)で、この組み合わせを最初の消去データとして取り上げたい。

今年出走予定の関東馬は7頭。このうち前走2着以下だったのは、東京スポーツ杯2歳Sで人気を裏切り3着に敗れたハーツコンチェルトだけだった。

【今年の該当馬】
・ハーツコンチェルト

『前走初角2番手以内』×『非サンデーサイレンス系』★0.0%★

続いては前走の位置取りを確認したい。前走時に最初のコーナーを2番手以内で通過していた馬は【1-2-0-28】(複勝率9.7%)と苦戦している。特に父がサンデーサイレンス系の馬以外だと【0-0-0-15】(同0.0%)で、1頭も馬券に絡んでいなかった。
今年この条件に当てはまったのは以下の3頭。2戦2勝のファントムシーフは上位人気が確実視されるが、今回は消しとする。

【今年の該当馬】
・グリューネグリーン
・ドゥラエレーデ
・ファントムシーフ

『前走2000m』×『美浦所属騎手』★3.7%★

3つ目は前走時の距離に注目。今回と同じ2000mを走っていた馬を取り上げたい。前走同距離組は、【4-3-4-52】(複勝率17.5%)と成績はまずまずだが、鞍上が美浦所属騎手の場合は【0-0-1-26】(同3.7%)とさっぱり。唯一馬券に絡んだのは、昨年8番人気で3着に入った丸田恭介騎手騎乗のラーグルフだった。

この条件では以下の4頭が消去対象となる。トップナイフの横山典弘騎手は拠点を栗東に移しているが、あくまでも所属は美浦なので、これも消去対象。他にミッキーカプチーノも危険な人気馬とみて消去する。

【今年の該当馬】
・ジュンツバメガエシ
・トップナイフ
・ミッキーカプチーノ
・ヴェルテンベルク

『キャリア3戦以上』×『前走から中3週以下』★4.2%★

続いてはキャリア3戦以上の馬をピックアップした。過去8回の成績は【2-3-2-53】(複勝率11.7%)で、キャリア2戦以下の【6-5-6-39】(同30.4%)に比べると、好走率はかなり劣る。特に前走からの間隔が中3週以下の馬は【0-1-0-23】(同4.2%)で、馬券に絡んだのは8番人気で2着だった16年のマイネルスフェーンだけだった。

今年このデータに当てはまったのは5頭。うち3頭はすでに消去済みのため、新たにスカパラダイスとモンドプリュームの2頭が消去対象となった。

【今年の該当馬】
・(グリューネグリーン)
・スカパラダイス
・(トップナイフ)
・モンドプリューム
・(ヴェルテンベルク)

『前走で人気より上の着順』×『今回馬体重480kg未満』★2.8%★

最後は前走で人気を上回る着順に好走していた馬を取り上げたい。過去8回の成績は【1-2-4-54】(複勝率11.5%)と低調。特にホープフルS当日の馬体重が480kg未満だった馬は【0-0-1-35】(同2.8%)と大苦戦している。

4つの消去条件を終えて18頭中8頭が残っていたが、このうち前走時に人気を上回る着順に入ったのはガストリック、キングズレイン、ボーンイングランデの3頭。もし当日の馬体重が480kg未満なら消去対象となる。

【今年の該当候補】
・ガストリック
・キングズレイン
・ボーンイングランデ

全ての条件を終えて、確実に残るのはシーウィザード、ジェイパームス、セブンマジシャン、セレンディピティ、フェイトとなった。この5頭に加え、前走を510kgで走ったガストリックも消去を免れることになるだろう。現時点の本命候補はセブンマジシャンとセレンディピティの2頭としておく。パドックで各馬の気配を確認したうえで、最終決断を下したい。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年には全重賞の予想、買い目、年間収支をTwitterに掲載したが、回収率は自己ワーストの46.4%に終わる。単複ワイドに絞った今年の回収率は68.1%(12月25日現在)。

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