【ステイヤーズS】ディバインフォースの連覇を阻む候補多数! ユーキャンスマイル、ディアスティマ、アイアンバローズ

勝木淳

ステイヤーズSインフォグラフィック,ⒸSPAIA

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上がり最速の勝率72.7%

かつては秋開催で施行されていたステイヤーズSは72年から暮れに。芝3600mのマラソンレースだけあり、まずはリピーターに注目するレース。13~17年はデスペラード連覇からのアルバート三連覇。飛び石で2勝したホットシークレット、連覇ピュアーシンボリ、スルーオダイナ、アイルトンシンボリなどマラソンレースに照準を定める長距離砲はいつの時代も目が離せない。今年はディバインフォースが連覇に挑む。データは過去10年間分を使用する。

人気別成績,ⒸSPAIA


1番人気は【5-1-2-2】勝率50.0%、複勝率80.0%で勝ちきる傾向。狙いすませた長距離実績馬はまず崩れない。残り5頭は3番人気、6番人気2勝、7、8番人気。1番人気以下は混戦で、複勝率ベースでも8番人気以内は圏内。1番人気が強い反面、上位人気独占は多くはない。

年齢別成績,ⒸSPAIA


中山芝3600mは長距離かつ急坂を3度越えるタフな設定で、スピードは基本必要としない。4歳【2-3-3-12】勝率10.0%、複勝率40.0%がややリードも、5歳【4-2-4-32】勝率9.5%、複勝率23.8%、6歳【2-2-2-27】勝率6.1%、複勝率18.2%、7歳以上【2-3-1-33】勝率5.1%、複勝率15.4%とベテラン勢も好走可能。年齢で判断できないレースだ。

上がり3ハロン順位別成績,ⒸSPAIA


タフな設定ゆえ、スピードは問われないと書いたが、このレースは十中八九スローペース。タフなコースを前半から飛ばす場面はまずなく、実質上がり勝負になりやすい。上がり3ハロン1位は【8-1-1-1】勝率72.7%、複勝率90.9%と驚異的。3000mを走り、最後に速い脚を使えるスタミナ豊富なタイプが強い。

牝馬の優勝は86年シーナンレディーが最後

ここまでで紹介した好走パターンは、1番人気、年齢問わず、3600m戦で上がり最速を記録できるスタミナを兼備したタイプとなる。ここからは前走成績を参考にさらに掘り下げいく。

前走クラス別成績,ⒸSPAIA


3勝クラス、オープン・L経由も好走するが、まずは質量ともに充実の前走GⅡ【6-4-6-47】勝率9.5%、複勝率25.4%から詳しくみていきたい。

前走GⅡ・レース別成績,ⒸSPAIA


前走GⅡのレース内訳は中3週のアルゼンチン共和国杯【6-1-4-33】勝率13.6%、複勝率25.0%、中7週の京都大賞典【0-3-1-8】複勝率33.3%が目立ち、同じ中山のオールカマーは【0-0-0-4】。

前走アルゼンチン共和国杯・斤量別成績,ⒸSPAIA


ハンデ戦のアルゼンチン共和国杯は斤量の推移がカギを握る。ハンデ戦だった前走より斤量が減った馬は【2-0-1-3】勝率33.3%、複勝率50.0%、増減なし【3-0-2-6】勝率27.3%、複勝率45.5%、斤量増【1-1-1-24】勝率3.7%、複勝率11.1%。別定より軽いハンデだった馬は苦戦し、別定になることで斤量が減る、いわゆるハンデ戦で背負った馬やハンデ戦で別定と同斤量だった馬が好成績を残している。

アルゼンチン共和国杯0.4差7着だったユーキャンスマイルは当時57キロ。今回は56キロで出走でき、好走データに合致。7歳のベテランだが重賞3勝馬。2走前は新潟記念2着で上がり最速を記録した。中山は2戦着外だがこれは有馬記念11、9着。適性なしとはいえない。

京都大賞典はこの10年は勝ち馬こそ輩出していないが、好走馬はそれなりに出す。今年は連覇を狙うディバインフォースをはじめ複数が登録。前走京都大賞典組は6着以下【0-3-1-7】、上がり6位以下も【0-3-1-7】。いいところなしの凡走馬が巻き返す。ディバインフォースは7着も上がり2位と圏内だが、上がり6位以下の5、6着ディアスティマ、アイアンバローズが面白い。

前走オープン・L・距離別成績,ⒸSPAIA


前走オープン・L【2-2-1-19】勝率8.3%、複勝率20.8%は前走2000m【0-2-1-5】複勝率37.5%、2600m【2-0-0-9】勝率、複勝率18.2%でより長距離志向が勝ちきり、中距離は好走するも連下まで。このあたりも距離を意識したデータだ。

最後に前走3勝クラス【2-3-2-22】勝率6.9%、複勝率24.1%。ここは前走上がり最速だった馬が【2-0-1-1】勝率50.0%、複勝率75.0%と好成績。下のクラスを突破し、即重賞通用のためには決め手がほしい。

芝3000mの古都Sを勝ってOP入りしたプリュムドールは前走上がり最速。このデータに合致する。牝馬はこの10年【0-0-1-5】。20年1番人気3着ポンデザールがいる。牝馬の優勝は86年シーナンレディーが最後。プリュムドールが勝てば36年ぶりの快挙となる。

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュース個人オーサーを務める。新刊『テイエムオペラオー伝説 世紀末覇王とライバルたち』『競馬 伝説の名勝負 GⅠベストレース』(星海社新書)に寄稿。


ステイヤーズSインフォグラフィック2,ⒸSPAIA



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