【菊花賞】ガイアフォースとジャスティンパレスは消し! ハイブリッド式消去法で浮上した激走候補は
八木遊
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5つのデータから絞れた馬は?
先週の『秋華賞』は、“4強”の中で唯一アートハウスを消したまでは良かったが、本命にストーリアを指名したため、押さえで買っていた1~2着馬のワイド的中のみに終わった。結果はもはや恒例となったトリガミで、今年の回収率も再び60%を割り込んだ。
今週は日曜の阪神メイン『菊花賞』が対象。開催場所は異なるが、過去10年の菊花賞データを対象に複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、条件に当てはまった馬を消していく。今年はフルゲート18頭に対し、23頭が登録。抽選対象の8頭も含めて進めていきたい。
『母父がディープインパクトを除くサンデーサイレンス系』×『前走上がり4位以下』★0.0%★
まずは血統データから母の父に注目した。ディープインパクトを除くサンデーサイレンス系を母父に持つ馬は過去10年で【1-0-2-37】(複勝率7.5%)。この時点で複勝率は10%未満だが、ハイブリッド式ではもう1つの条件を掛け合わせる。今回は前走時の上がり3ハロン順位を採用。これが4位以下の馬は【0-0-0-21】(同0.0%)と、一度も馬券に絡んでいなかった。
今年は対象23頭のうち、4頭がこの組み合わせに当てはまった。春に京都新聞杯を勝ったアスクワイルドモア、同レース2着で川田将雅騎手に乗り替わるヴェローナシチーなどをバッサリ消去する。
【今年の該当馬】
・アスクワイルドモア
・セイウンハーデス
・ビーアストニッシド
・ヴェローナシチー
『前走GⅢ以下』×『キャリア9戦以上』★0.0%★
続いては前走クラスに注目。条件戦を含めたGⅢ以下のレースをステップに参戦してきた馬は【1-1-5-48】(複勝率12.7%)と苦戦していた。このうち菊花賞までに9戦以上走っていた馬は【0-0-0-22】(同0.0%)。2つ目はこの組み合わせを採用したい。
今年は重賞勝ちがあるフェーングロッテンなど3頭がこの条件に当てはまった。ジェンヌは抽選対象だが、運良く通過しても消去対象となる。
【今年の該当馬】
・ジェンヌ*
・フェーングロッテン
・ポッドボレット
『非社台系生産』×『前走から騎手乗り替わり』★4.0%★
3つ目のデータは生産者を取り上げたい。過去10年で非社台系牧場の生産馬は【6-3-3-71】(複勝率14.5%)で、【4-7-7-79】(同18.6%)の社台系生産馬と大きな差はない。ただし、鞍上が前走から乗り替わっている非社台系生産馬は【0-1-0-24】(同4.0%)と、複勝率が一気に下がる。
執筆時点の騎手想定から、この条件には3頭が当てはまった。消去済みのヴェローナシチーに加え、抽選対象の2頭が新たに消去リスト行きとなった。
【今年の該当馬】
・シェルビーズアイ*
・シホノスペランツァ*
・(ヴェローナシチー)
『前走3番人気以下』×『前走4角5番手以内 or 同10番手以下』★6.2%★
続いては前走時の人気と4角通過順の組み合わせ。まず前走3番人気以下の馬をピックアップした。これに前走4角5番手以内、もしくは同10番手以下を組み合わせると、【1-2-2-76】(複勝率6.2%)という数字が浮かび上がった。前走3番人気以下の馬は4角を6~9番手で通過していた馬を狙いたい。その成績は【2-5-0-26】(同21.2%)と、菊花賞での好走率は高かった。
今年は23頭のうち半数以上の12頭がこのデータに当てはまった。新たに消えるのは東西のトライアルを制したガイアフォースとジャスティンパレスなど6頭。今年の菊花賞は波乱の決着となるのか……。
【今年の該当馬】
・(アスクワイルドモア)
・インプレス*
・ガイアフォース
・ジャスティンパレス
・(ジェンヌ*)
・(セイウンハーデス)
・(フェーングロッテン)
・(ポッドボレット)
・ボーンディスウェイ*
・ボルドグフーシュ
・ヤマニンゼスト
・(ヴェローナシチー)
『前走時馬体重増』×『今回馬体重増』★6.7%★
4つの条件を終えて、23頭中15頭を消去し、残るは8頭となった。5つ目の消去条件として取り上げるのは馬体重データ。前走時がプラス馬体重、かつ菊花賞でもプラス馬体重だった馬は過去10年で【1-2-0-42】(複勝率6.7%)と苦戦していた。最後はレースの約1時間前に発表される馬体重を確認して消す馬を判断したい。
残っている8頭のうち、前走時にプラス馬体重だったのは有力候補の1頭・アスクビクターモアを含めた以下の4頭。もし当日もプラスなら消去対象ということになる。
【今年の該当候補】
・アスクビクターモア
・セレシオン
・タイムオブフライト*
・マイネルトルファン*
全ての条件を終えて確実に残るのは、ディナースタ、ドゥラドーレス、プラダリア、レッドバリエンテ*の4頭となった。1勝クラスを勝ったばかりのレッドバリエンテはさすがにこのメンバーに入れば厳しいとみるが、残りの3頭は馬券に絡んでもおかしくない実力の持ち主。本命は最終追い切りや枠順などを見てから判断したい。
【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年には全重賞の予想、買い目、年間収支をTwitterに掲載したが、回収率は自己ワーストの46.4%に終わる。単複ワイドに絞った今年の回収率は59.7%(10月16日現在)。
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