【秋華賞】上位人気有力のアートハウスは消し! ハイブリッド式消去法ではスターズオンアースは押さえ評価まで!?

八木遊

過去10年の秋華賞『前走2000m』かつ『非社台系生産』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週の『毎日王冠』は、本命ノースブリッジがまさかの出遅れ。直線で脚を伸ばしたが、5着が精いっぱいだった。馬券はジャスティンカフェとサリオスのワイドを押さえていたものの、完全なトリガミだった。

今週は日曜の阪神メイン『秋華賞』が対象。過去10年のデータを対象に、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、条件に当てはまった馬を順番に消していく。フルゲート16頭に対し、22頭が登録しているが、除外対象のパーソナルハイとピンハイの2頭を除く20頭を対象に進めていきたい。

『前走4角4番手以内』×『前走4着以下』★0.0%★

1つ目は過去10年で30頭が該当するも、3着以内なしのデータを取り上げたい。それが前走4角を4番手以内で通過し、4着以下に敗れていた馬だ。15年には3番人気に推されたレッツゴードンキが秋華賞で17着に大敗するなど、結果が出ていない。

対象20頭のうち、このデータに当てはまったのは1頭だけ。桜花賞ではハナ差2着に好走するなど、少なくとも春までは同世代の牝馬を牽引してきたウォーターナビレラ。武豊騎手とのコンビで距離克服なるかに注目が集まるが、今回は消去で問題ないだろう。

【今年の該当馬】
・ウォーターナビレラ

『前走2000m』×『非社台系生産』★3.3%★

続いて前走距離に注目した。秋華賞と同じ2000mを走っていた馬は過去10年で【3-4-3-57】(複勝率14.9%)と成績はまずまず。ただし、生産者が社台系以外の馬は【0-0-1-29】(同3.3%)と苦戦を強いられていた。唯一馬券圏内に好走したのは2年前に9番人気で3着したソフトフルート。それ以外の29頭は4着以下に沈んでいる。

今年は以下の6頭がこの消去条件に当てはまった。ローズSを勝って、本番でも上位人気が予想されるアートハウスや8分の4の抽選に臨むタガノフィナーレなどを消去する。

【今年の該当馬】
・アートハウス
・エグランタイン
・サウンドビバーチェ
・タガノフィナーレ*
・メモリーレゾン*
・ライラック

『関東馬』×『前走オークス/紫苑S以外』★4.0%★

続いては過去10年で【2-4-0-63】(複勝率8.7%)の関東馬をピックアップ。このデータだけで複勝率は消去対象の10%を割り込むが、ハイブリッド式ではもう1つのデータを掛け合わせる。今回は前走レースに注目。関東馬の中でも前走がオークスか紫苑Sなら【2-3-0-39】(同11.4%)と複勝率は10%を超えていた。逆に前走がこの2レース以外だった馬は【0-1-0-24】(同4.0%)。唯一馬券に絡んだ14年のヌーヴォレコルトも1番人気を裏切っての2着だった。

新たに消去対象になったのは4頭。スイートピーSを制し、夏の札幌で古馬牡馬相手の準オープンで2着しているウインエクレールなどが当てはまった。

【今年の該当馬】
・ウインエクレール
・エリオトローピオ*
・モチベーション*
・ラブパイロー

『前走人気>前走着順』×『前走時馬体重増』★4.3%★

4つ目のデータは前走時の人気と着順に注目。具体的には前走で人気を上回る着順に好走していた馬を取り上げたい。過去10年で該当馬は【1-3-4-67】(複勝率10.7%)と辛うじて10%を保っている状態。このうち前走時の馬体重がプラスだった馬は【0-1-1-44】(同4.3%)と、同マイナスもしくは増減なしを合わせた【1-2-3-23】(同20.7%)に比べると凡走する確率は高かった。

今年は3頭がこの条件に当てはまった。消去済みのライラックに加え、抽選対象のブライトオンベイスとオークス5着のプレサージュリフトを消去する。

【今年の該当馬】
・ブライトオンベイス*
・プレサージュリフト
・(ライラック)

『前走と同騎手』×『今回6番人気以下』★2.7%★

4つの条件を終えて、20頭中13頭を消去した。残る7頭は鞍上データを基にふるいにかけたい。過去10年の秋華賞において前走からの乗り替わり有無はそれほど重要ではない。継続騎乗時の【7-7-5-94】(複勝率16.8%)に対し、乗り替わり時は【3-3-5-51】(同17.7%)と拮抗している。ただし、6番人気以下の伏兵馬に限ると、乗り替わっていた馬の方が秋華賞では好成績。継続騎乗馬の【0-0-2-72】(同2.7%)に対し、鞍上が乗り替わった馬は【0-1-4-46】(同9.8%)だった。

残っている7頭のうち、前走と同じ騎手で臨む予定なのは以下の4頭。いずれも春に重賞を制した実績馬だが、今回6番人気以下になる可能性があるのはエリカヴィータくらいか。他の3頭は高い確率で消去を免れることになりそうだ。

【今年の該当候補】
・エリカヴィータ
・スターズオンアース
・スタニングローズ
・ナミュール

全ての条件を終えて、確実に残るのはストーリア*、ビジン*、ルージュラテール*の3頭となった。いずれも抽選対象のため、そろってゲートインが叶わない可能性もある。もし抽選を突破する馬がいれば、この中から本命馬を選ぶつもりだ。最後の条件で消去を免れた実績馬たちはあくまでも押さえという評価にとどめたい。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年には全重賞の予想、買い目、年間収支をTwitterに掲載したが、回収率は自己ワーストの46.4%に終わる。単複ワイドに絞った今年の回収率は60.1%(10月10日現在)。

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