【毎日王冠】レイパパレ、ポタジェ、ダノンザキッドは全消し! ハイブリッド式消去法で浮上した本命候補は

八木遊

過去10年の毎日王冠『社台系生産』かつ『前走1.1秒以上差で負け』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週の『スプリンターズS』は、最終的に残った4頭の中からウインマーベルを本命に抜擢。同馬の単複と4頭のワイドボックス馬券で勝負したが、的中は複勝の5.1倍のみ。辛うじてトリガミを避けるのがやっとだった。

今週は日曜の東京メイン『毎日王冠』を予想していく。いつも通り過去10年の当該レースのデータを対象に、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。条件に当てはまった馬を消していく。

『社台系生産』×『前走1.1秒以上差で負け』★0.0%★

まず取り上げたいのは生産者別データ。今回は敢えて社台ファームやノーザンファームなど社台系の牧場で生産された馬に注目した。過去10年の社台系生産馬の成績は【7-6-6-58】(複勝率24.7%)で、非社台系の【3-4-4-38】(同22.4%)と、複勝率では大差ない。組み合わせるのは前走時の着差。1.1秒以上の差で負けていた馬は15頭いたが、全て4着以下に沈んでいた。最初のデータはこれを採用したい。

特別登録された10頭のうち、このデータに当てはまったのは2頭。GⅡを2勝しているキングオブコージと今年の大阪杯覇者ポタジェを消去する。

【今年の該当馬】
・キングオブコージ
・ポタジェ

『5歳以上』×『前走で人気より下の着順』★3.2%★

続いては年齢別データに注目。過去10年で【3-6-5-66】(複勝率17.5%)の5歳以上馬を取り上げたい。これと組み合わせるのは前走時の人気と着順のデータで、ここでは人気より下の着順に終わった31頭を見てみる。過去10年で馬券に絡んだのは、17年に3番人気で優勝したリアルスティールだけで、他の30頭はそろって4着以下に凡走していた。

2つ目のデータに当てはまったのは3頭。最初のデータで消えた2頭に加え、ヴィクトリアマイルで1番人気を裏切った5歳牝馬のレイパパレが消去リスト行きとなった。

【今年の該当馬】
・(キングオブコージ)
・(ポタジェ)
・レイパパレ

『前走GⅢ以下』×『前走から斤量減』★4.5%★

3つ目の消去データは前走クラスと前走からの斤量増減を組み合わせた。具体的には前走GⅢ以下を走り、今回斤量減となる馬だ。過去10年の成績を見ると、【0-0-1-21】(同4.5%)という数字が残っている。3着以内に好走したのは、16年に11番人気で3着に食いこんだヒストリカルだけだった。

今年この消去条件に当てはまったのは以下の2頭。ダノンザキッドはタイトルホルダーを破った東京スポーツ杯2歳S以来の舞台で上位人気が予想されるが、今回は消してもいいだろう。

【今年の該当馬】
・ダノンザキッド
・ハッピーアワー

『前走GⅢ以下』×『一口馬主クラブ』★5.9%★

4つ目のデータも前走GⅢ以下の条件を用いることにする。掛け合わせたのは馬主データで、一口系のクラブをピックアップ。この組み合わせは、過去10年で【1-0-0-16】(複勝率5.9%)という成績が残っている。

今年この条件に該当したのは東京サラブレッドクラブ所有のレッドベルオーブだけ。前走小倉日経OPをまんまと逃げ切ったが、メンバーが大幅に強化される今回は馬券に絡むのも難しいのではないだろうか。

【今年の該当馬】
・レッドベルオーブ

『距離延長』×『前走から馬体重減』★6.7%★

4つの条件を終えて6頭を消去し、残っているのは4頭。最後は距離延長組に注目した。過去10年の成績は【3-5-2-39】(複勝率20.4%)とまずまず。ただし、毎日王冠当日の馬体重が前走からマイナスだった馬は【0-1-0-14】(同6.7%)と苦戦を強いられていた。

残っている4頭のうち、前走から距離を延長してくるのは安田記念3着のサリオスのみ。その前走も大幅に馬体重を減らしていたが、もし今回もマイナスになるようなら迷わず消去する。

【今年の該当候補】
・サリオス

全ての条件を終えて、確実に残るのはキングストンボーイ、ジャスティンカフェ、ノースブリッジの4歳牡馬3頭となった。本命馬は当日の気配を見てから決めたいが、3頭のワイドボックスは必ず買っておきたい。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年には全重賞の予想、買い目、年間収支をTwitterに掲載したが、回収率は自己ワーストの46.4%に終わる。単複ワイドに絞った今年の回収率は61.1%(10月2日現在)。

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