【注目2歳馬】ダノンタッチダウンが大外から上がり3F33.6の末脚 兄ダノンザキッド以上の逸材

三木俊幸

注目2歳馬、ダノンタッチダウン,ⒸSPAIA(写真撮影:三木俊幸)

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他馬より0.7秒以上速い上がりをマーク

今回は秋の中京開催最終週、10月1日(土)に行われた芝1600mの新馬戦をピックアップ。勝利したのは、ロードカナロア産駒のダノンタッチダウンだった。

半兄にGⅠ・ホープフルSを勝利したダノンザキッドがいる良血で、2021年のセレクトセールでは2億6,400万円という高額で落札された評判馬。兄と同じく栗東・安田隆行厩舎からデビューした。

14頭立ての13番ゲートから好スタートを切るも、道中は9番手に控える形。12.5-11.8-12.5-12.7(49.5)と新馬戦らしく、道中はゆったりとしたペースで流れていった。4角を迎え、ダノンタッチダウンも外から進出を開始。しかし、前にいた各馬も大きく横に広がり、かなり外を回される格好となった。

それでも勢いよく加速していき、残り100mで大外からねじ伏せるように先頭に立つと、後続に3/4馬身差をつけ勝利。勝ちタイム1:36.4は目立たない数字ではあるものの、上がり3F33.6は他馬を0.7秒以上も上回っており、一頭だけ力が違った。

馬体重532kgと大型馬ながら、走りに重苦しさは全く感じさせず、コーナーでの加速もスムーズ。加えて切れる脚も使い、デビュー戦としては文句なしの内容。兄はパドックでもかなりイレ込みが目立つタイプなのに対し、本馬は淡々と周回できていた。そうした点からも、兄以上の活躍が期待できそうだ。

注目2歳馬、ダノンタッチダウン,ⒸSPAIA

ディアドラの半弟が登場

今週末から中央場所は東京、阪神へと開催が移り、新馬戦のレベルはさらに高くなってくることが考えられる。

今週、注目しているのが10月9日(日)の東京5R・芝2000m戦でデビュー予定のフリームファクシ(栗東・須貝尚介厩舎)。父ルーラーシップ、母ライツェント。秋華賞、英国のナッソーSとGⅠ・2勝の活躍をみせたディアドラの半弟という血統の持ち主だ。

1週前には栗東CWで6F81.5-66.4-51.7-36.9-23.3-11.7。その前週にも同様に良い動きを見せていた。鞍上は川田将雅騎手を予定しているとのこと。

その他、ハーツクライ産駒のサトノトルネード(美浦・国枝栄厩舎)、ロンギングタイム(美浦・奥村武厩舎)、モーリス産駒のディアサクセサー(栗東・松永幹夫厩舎)など好メンバーが顔を揃えそうだ。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。

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