【新潟記念】ハイブリッド式消去法でサンレイポケットは消し 本命候補はエヒトなど3頭

八木遊

過去10年の新潟記念『関西馬』かつ『キャリア26戦以上』の成績,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

5つのデータから絞れた馬は?

先週予想したのは札幌で開催された『キーンランドC』。本命には3歳馬のトウシンマカオを指名したが、1番人気を裏切り4着に敗れた。印を打ったヴァトレニとオパールシャルムが掲示板を確保していただけに、当てておきたかったが……。

さて、今週は日曜の新潟メイン『新潟記念』で挽回を期す。いつも通り過去10年のデータを対象に複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、当てはまった馬を順番に消去していく。

『前走左回り』×『母父ノーザンダンサー系』★0.0%★

最初に取り上げるのは前走で左回りコースを走っていた馬。過去10年の成績は【1-3-3-68】(複勝率9.3%)と、この時点で消去対象の10%を割り込んでいる。ハイブリッド式消去法ではもう一つのデータを掛け合わせて、さらに絞り込みを図る。今回は血統データから母父がノーザンダンサー系の馬を取り上げたい。過去10年において、この組み合わせの成績は【0-0-0-13】(同0.0%)で、1頭も馬券に絡んでいなかった。

今年このデータに当てはまったのは4頭。上位人気に推されそうなカイザーバローズとカラテは真っ先に消しとなった。

【今年の該当馬】
・カイザーバローズ
・カラテ
・ディアマンミノル
・プレシャスブルー

『前走4角9番手以下』×『前走から斤量減』★3.0%★

続いては前走時の4角通過順に注目。ここでは9番手以下で通過していた馬を取り上げたい。過去10年で4角9番手以下の馬はのべ74頭いて、【0-2-7-65】(複勝率12.2%)と苦戦している。特に前走から斤量が減っていた馬は33頭いたが、【0-0-1-32】(同3.0%)と、馬券圏内は1頭だけだった。2つ目のデータはこの組み合わせを採用する。

今年この条件に当てはまったのは以下の4頭。消去済みのカラテとプレシャスブルーに加え、コトブキテティスとユーキャンスマイルが消しの対象となった。

【今年の該当馬】
・(カラテ)
・コトブキテティス
・(プレシャスブルー)
・ユーキャンスマイル

『非社台系生産』×『前走8番人気以下』★3.1%★

3つ目は生産牧場にスポットを当てたい。今回取り上げるのは非社台系生産馬。過去10年の成績は【3-2-5-66】(複勝率13.2%)で、社台系生産馬の【7-8-5-73】(同21.5%)に圧倒されていた。特に苦戦しているのが前走時に8番人気以下だった馬。この組み合わせは【0-0-1-31】(同3.1%)と絶望的な数字が残っている。

今年は7頭がこれに当てはまったが、4頭はすでに消去済み。新たに消去リストに追加されるのはカナリキケン、ゴールドスミス、フォワードアゲンの3頭となった。

【今年の該当馬】
・カナリキケン
・(カラテ)
・(コトブキテティス)
・ゴールドスミス
・(ディアマンミノル)
・フォワードアゲン
・(プレシャスブルー)

『関西馬』×『キャリア26戦以上』★3.2%★

続いては東西別データから【5-3-8-71】(複勝率18.4%)の関西馬を取り上げたい。掛け合わせるのはキャリア26戦以上というデータで、その成績は【0-0-1-30】(同3.2%)と大きく下がる。同じキャリア26戦以上でも関東馬の【2-2-2-28】(同17.6%)という健闘ぶりとは対照的だ。

今年は3頭がこの条件に当てはまったが、うち2頭は消去済み。新たに対象となったのは2~3番人気が予想されるサンレイポケットとなった。

【今年の該当馬】
・(カラテ)
・サンレイポケット
・(ユーキャンスマイル)

『前走から距離延長』×『今回馬番14~18番』★0.0%★

4つのデータを終えて、18頭中10頭を消去した。いつも以上に頭数は残っているが、最後の条件でどこまで絞り込めるか。

5つ目のデータは距離延長組をピックアップ。過去10年で【1-1-3-47】(複勝率9.6%)とこれだけでも消去対象となるが、ここでは当日の枠順データを掛け合わせたい。具体的には馬番14~18番に収まった馬で、過去10年の成績は【0-0-0-12】(同0.0%)だった。

残っている8頭のうち前走から距離を延ばして臨むのはイクスプロージョンとフェーングロッテンの2頭だけ。どちらも2連勝中と勢いに乗っているが、外目の枠に入ったときは消しとする。

【今年の該当候補】
・イクスプロージョン
・フェーングロッテン

5つの条件を終えて確実に残るのは、エヒト、ココロノトウダイ、スカーフェイス、ヒートオンビート、プリマヴィスタ、レッドジェネシスの6頭。最終判断は枠順などを見てから下すが、現時点での本命候補はエヒト、スカーフェイス、ヒートオンビートの3頭としておきたい。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年には全重賞の予想、買い目、年間収支をTwitterに掲載したが、回収率は自己ワーストの46.4%に終わる。単複ワイドに絞った今年の回収率は60.8%(8月28日現在)。

《関連記事》
【新潟記念】サマーシリーズ転戦組はハンデに要注意! 七夕賞勝ちエヒト、斤量増も歓迎材料
【新潟記念】3年連続で1番人気が二桁着順 ベテランにも要警戒の波乱レース
【小倉2歳S】今年も出るか、クラシック有力馬! 最有力はミカッテヨンデイイ、対するプロトポロス、ロンドンプラン

おすすめ記事