【中京記念】ハイブリッド式消去法で残ったのはファルコニアら3頭 大穴候補はスーパーフェザー

八木遊

過去10年の中京記念 『前走2着以下』かつ 『前走ローカル』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週は『函館記念』を予想し、本命視したスカーフェイスが3着に入った。同馬の複勝、そしてマイネルウィルトスとのワイドが的中。さらに前日に行われた函館2歳Sも1-2着のワイドを当てていたため、久々にプラス収支で週末を終えることができた。

今週予想するのは日曜小倉メインの『中京記念』。例年とは条件が違うため、3つ目までは過去10年の当該レースデータを用い、残り2つは2014年以降に小倉芝1800mで行われた重賞・計10レース(2014年以降の小倉大賞典と昨年の中京記念)から複勝率10%未満の「凡走データ」をピックアップする。18日時点で除外対象(*)の2頭も含めて進めていきたい。

『前走2着以下』×『前走ローカル』★0.0%★

まずは前走着順に注目した。2着以下だった馬は過去10年で【7-9-5-116】(複勝率15.3%)。このうち前走がローカルだった馬は頭数こそ少ないが、【0-0-0-18】(同0.0%)で1頭も馬券に絡んでいなかった。

今年この条件に当てはまったのは、カデナ、ダブルシャープなど計6頭。カデナは今村聖奈騎手が騎乗を予定しており注目されるが、今回は消していいだろう。

【今年の該当馬】
・アスコルターレ*
・カデナ
・ダブルシャープ
・ベレヌス
・モズナガレボシ
・レインボーフラッグ

『非社台系生産』×『6歳以上』★2.5%★

続いては生産者に注目。ここでは非社台系牧場の生産馬を取り上げたい。過去10年の成績は【4-4-4-73】(複勝率14.1%)で、複勝率24.7%の社台系生産馬に比べるとかなり苦戦していることが分かる。特に6歳以上の高齢馬は【1-0-0-39】(同2.5%)で、馬券に絡んだのは4年前の覇者グレーターロンドンだけ。

今年この条件に当てはまったのは5頭。消去済みの2頭以外にカイザーミノルなど3頭が新たに消去対象となった。

【今年の該当馬】
・アーデントリー
・カイザーミノル
・(カデナ)
・(ダブルシャープ)
・ベステンダンク

『前走時馬体重470kg未満』×『前走から斤量減 or 同斤量』★2.8%★

3つ目は前走時の馬体重と斤量変動を組み合わせたデータを用いたい。具体的には前走の馬体重が470kg未満で、斤量が同じか減っていた馬だ。過去10年の成績は【0-0-1-35】(複勝率2.8%)と、好走率はかなり低かった。

今年この条件に当てはまったのは半数近い8頭。新たに消えるのはコルテジア、シャーレイポピー、ミスニューヨーク、ワールドウインズの4頭だ。

【今年の該当馬】
・(アーデントリー)
・(アスコルターレ*)
・(カイザーミノル)
・コルテジア
・シャーレイポピー
・ミスニューヨーク
・(レインボーフラッグ)
・ワールドウインズ

『前走から距離延長』×『非SS系』★5.6%★

ここからの2つは2014年以降に小倉芝1800mで行われた重賞・計10レースのデータを用いることにする。4つ目は距離延長組を取り上げたい。該当期間中の距離延長組の成績は【1-2-1-31】(複勝率11.4%)。このうち父系がサンデーサイレンス(SS)以外は【0-1-0-17】(同5.6%)で、SS系の【1-1-1-14】(同17.6%)を複勝率で大きく下回った。

今年は8頭がこの条件に当てはまったが、7頭は消去済み。新たに消えたのは4歳馬ヴァリアメンテとなった。

【今年の該当馬】
・(アーデントリー)
・(アスコルターレ*)
・(カイザーミノル)
・(ベステンダンク)
・(ベレヌス)
・(ミスニューヨーク)
・(レインボーフラッグ)
・ヴァリアメンテ

『前走から距離短縮』×『今回4~5枠』★4.8%★

4つの条件を終えて、18頭中14頭を消去。残った4頭をさらにふるいにかけたい。最後も距離変動別データで、ここでは距離短縮組をピックアップする。2014年以降の小倉芝1800m重賞では【8-6-8-70】(複勝率23.9%)と上々の成績だが、真ん中の4~5枠に入ったときは、【1-0-0-20】(同4.8%)と苦戦している。最後はこの条件を採用したい。

残っている4頭のうち、前走から距離短縮で臨むのは除外対象のマンオブスピリットだけ。運良く出走できても、4~5枠に入った場合は迷わず消去する。

【今年の該当候補】
・マンオブスピリット*

全ての条件を終えて確実に残るのは、カテドラル、スーパーフェザー、ファルコニアの3頭となった。今のところ、ワイド馬券をボックス買いした上で、カテドラルとスーパーフェザーの複勝も押さえるつもりだ。スーパーフェザーはかつて青葉賞で1番人気に支持された素質馬。7歳セン馬となったが、好走実績のある小倉で一発に期待したい。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年には全重賞の予想、買い目、年間収支をTwitterに掲載したが、回収率は自己ワーストの46.4%に終わる。単複ワイドに絞った今年の回収率は63.3%(7月17日現在)。

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