札幌競馬をデータで攻略 芝の狙い目は亀田温心×牝馬、ダートはディープインパクト産駒!

高橋楓

札幌競馬で高回収率の騎手と種牡馬,ⒸSPAIA

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札幌リーディング特集 騎手はC.ルメールが断トツ

不思議と北海道には縁がある人生だ。新卒で入社した会社の初期配属は札幌だったし、その後も転勤などで春夏秋冬を体験させてもらった。

当時は観光もよくした。特に夏はさっぽろ夏祭り、大手各社が出そろう大通りビアガーデン。車を走らせて支笏湖、小樽、えりも岬。この仕事に就いてからは牧場様訪問など、思い出は尽きない。もちろん夏競馬も盛り上がり、今年は8月21日に伝統の札幌記念が行われる。

今回はそんな札幌開催で盛り上がれるよう、回収率に注目して狙い目の騎手と種牡馬を探ってみたい。

札幌競馬場 騎手リーディング,ⒸSPAIA


集計期間は2012年7月21日から2021年9月5日までの10年間で、対象は1392レース。まずは騎手部門のリーディングから。

第1位 C.ルメール【151-103-67-261】
第2位 池添謙一【69-53-62-411】
第3位 J.モレイラ【67-30-20-72】
第4位 福永祐一【60-61-42-220】
第5位 吉田隼人【59-56-52-419】

C.ルメール騎手がトップを独走。2位にダブルスコア以上の圧倒的な成績だ。勝利数だけでなく勝率25.9%、連対率43.6%、複勝率55.2%と、率のうえでもハイアベレージを残している。また3位の「雷神」ことJ.モレイラ騎手は短期免許での来日で189レースしか騎乗していないが67勝で勝率35.4%、連対率51.3%、複勝率61.9%だ。今年のルメール騎手は8月8日まで海外渡航中で、見る機会は限られると思うが頭の片隅においておきたい。

ランキング外では川田将雅騎手が【12-3-6-21】。42戦12勝で勝率28.6%、複勝率50.0%と好成績。九州出身の川田騎手が小倉ではなく、札幌に来ているのは勝負気配ありという事だろうか。昨年は札幌記念が行われた日に騎乗し【2-1-1-0】で複勝率100%。札幌の川田騎手は怖い。

続いて種牡馬ランキングだ。

札幌競馬場 種牡馬リーディング,ⒸSPAIA


第1位 ディープインパクト産駒【95-78-64-451】
第2位 キングカメハメハ産駒【61-54-55-414】
第3位 ハーツクライ産駒【57-54-50-377】
第4位 ハービンジャー産駒【42-30-45-352】
第5位 ステイゴールド産駒【39-44-28-268】

札幌競馬場と言えば、ほぼ平坦な丸っこいコース。芝、ダート問わず目立った起伏はなく、直線は約270m程度しか無いのが特徴だ。また、洋芝適性も問われる。つまり、札幌巧者が目立った成績を残しやすい。

そんな札幌でトップの成績を残しているのはディープインパクト産駒。実はディープ産駒は全10場の中央競馬場の中で、現在改修工事を行っている京都を除くと札幌での勝率が一番高い。過去10年の成績も以下の通りになっている。

京都(勝率13.9%/連対率26.0%/複勝率37.2%)
札幌(勝率13.8%/連対率25.1%/複勝率34.4%)

長い直線で末脚の切れるイメージとは対照的にも見えるが、ディープインパクト産駒は札幌でこそ狙い目だ。

最後に調教師ランキング。

札幌競馬場 調教師リーディング,ⒸSPAIA


第1位 須貝尚介【39-36-31-132】
第2位 堀宣行【32-10-10-79】
第3位 矢作芳人【31-28-32-222】
第4位 安田隆行【26-21-14-85】
第5位 池添兼雄【23-16-14-114】
第6位 手塚貴久【22-9-7-64】

現役で20勝以上を記録しているのは上記の6名だ。注目したいのは手塚厩舎。勝率が21.6%と高く単勝回収率は126%で、頭で狙いたい。そして池添兼雄調教師はご存知の方も多いと思うが、池添謙一騎手の父。厩舎の23勝中18勝が謙一騎手との親子タッグであげた数字であり、目を光らせておきたい。

芝の亀田温心騎手に要注目!

札幌競馬場 芝レース限定 狙い目ジョッキー,ⒸSPAIA


ここからは札幌競馬場で狙い目の条件を紹介していく。近10年の札幌競馬場において、芝で行われたのは800レース。うち100鞍以上騎乗して単勝、複勝ともに回収率100%を超えているのは2名しかいない。

亀田温心(単勝回収率148%/複勝回収率140%)
井上敏樹(単勝回収率140%/複勝回収率107%)

注目は亀田騎手。2019年にデビューし、昨年は葵ステークスで13番人気レイハリアに騎乗し重賞初勝利。今年は2勝と奮っていないが【2-14-12-222】と複勝圏内は確保できている。

デビュー以降の札幌競馬場での成績は【14-11-15-143】となっていて、1番人気で勝利をしたことは無く4番人気前後での勝利が目立つ。ちなみに牝馬で12勝。牡馬ではシャフトオブライトでの2勝だけ。牝馬に騎乗した時の亀田騎手には注目だ。

札幌のダート戦で狙いたい3頭の種牡馬!

札幌競馬場 ダートレース限定 狙い目種牡馬,ⒸSPAIA


次にダート戦で狙いたい種牡馬を3頭紹介する。

ディープインパクト産駒(単勝回収率187%/複勝回収率119%)
シニスターミニスター産駒(単勝回収率143%/複勝回収率107%)
サウスヴィグラス産駒(単勝回収率131%/複勝回収率103%)

問答無用で買い目に入れたいダート界の大種牡馬シニスターミニスター、サウスヴィグラスはもちろんのこと、勝利数だけでなく回収率の面でもディープインパクト産駒の活躍が目立つ。それもそのはず、札幌ダートのディープ産駒は人気不問で走っている。

むしろ1番人気はあまり振るわず、最後に勝利したのは2014年8月30日のベルフィオーレ。その後の勝利は全て2番人気以下の馬であげたものなのだ。さすがに二桁人気の馬では1勝のみだが、9番人気までは満遍なく勝利をあげている。札幌ダートでディープ産駒を見かけたら、買い目に入れておきたい。

《ライタープロフィール》
高橋楓。秋田県出身。
競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』にてライターデビュー。競馬、ボートレース、競輪の記事を中心に執筆している。

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