【AI予想回顧】函館記念は”二刀流”ハヤヤッコが勝利 世代最初の重賞・函館2歳Sの結果とともに振り返る

SPAIA編集部

2022年函館記念を制したハヤヤッコ,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

泥まみれになりながらの勝利

先週末は開催最終週となった函館競馬場を舞台に2つの重賞レースが行われた。AI予想エンジンKAIBAが本命に推奨した馬たちは、果たして好走することができたのだろうか。

まずは日曜日に行われたサマー2000シリーズ第2戦、函館記念(GⅢ・芝2000m)から見ていこう。AIの本命はアラタ。過去10年で好走馬を多く出している「ハンデ56kg」「5歳」「前走同距離」という3つのデータに加えて、開催リーディングを独走していた横山武史騎手の手腕にも期待しての推奨だった。

馬場状態は重。朝から降っていた雨がやや小降りとなった中でスタートを切った16頭。躊躇なくレッドライデンがハナを奪い、12.2-11.1-12.0-12.3-12.5(1:00.1)というハイペースを刻んでいく。

本命のアラタは2番人気に支持され、一団となった好位集団の一角、6番手の外を追走。ハイペースで苦しくなったレッドライデンは3角で後退、そこへ内の6番手追走から早めに外へと切り替えたハヤヤッコ、さらに最後方にいたマイネルウィルトスもマクっていき、レースが一気に動いた。 直線に向くとこの2頭の一騎打ちになったが、ハヤヤッコがマイネルウィルトスとの差を詰めさせず。白い馬体が泥まみれになりながらも3/4馬身差をつけて押し切った。2019年のレパードS以来の重賞勝利で、芝・ダート両方でのタイトル獲得となった。

マイネルウィルトスは出遅れたものの、得意の道悪とハイペースも味方してマクりがハマった。そこから3馬身離された3着には、4角11番手から追い込んだスカーフェイスが入った。

アラタは勝ち馬から1.1秒離された6着。残念ながら見せ場を作ることはできなかった。

2022年函館記念に出走したアラタ,ⒸSPAIA

世代最初の重賞を制したのはブトンドール

前日の土曜日にはJRAにおける2歳世代最初の重賞、函館2歳S(GⅢ・芝1200m)が行われた。AIは「前走函館芝1200m・新馬戦1着」に着目。その中でも複勝率100%の「母父サクラバクシンオー」、複勝率53.8%の「前走4角3番手」、単複ともに170%超の回収率を誇る「前走馬体重480〜499kg」というデータに該当するアスクドリームモアが本命だった。

ダッシュを決めたニーナブランドがハナを切るのかと思われたところにクリダームとスプレモフレイバーも並びかけていき、最終的には3角手前でクリダームが逃げる形となった。

アスクドリームモアはダッシュが付かず後方からとなったが、すぐさまポジションを押し上げて3角では3番手に取りつく。しかし、前半から12.3-10.7-11.5(34.5)は稍重の馬場等も考慮すると先行勢には厳しいペース。直線に向いたところで既にあまり手応えがなく、9着という結果に終わった。

2022年函館2歳Sに出走したアスクビクターモア,ⒸSPAIA



前の攻防に目を移すと、ハイペースながら逃げたクリダームがしぶとく粘って残り100mを通過。これを目がけて、4角6番手からブトンドールが一完歩ずつ差を詰めるとゴール前で差し切り、2着クリダームに1.1/4馬身差をつけた。

2022年函館2歳Sを制したブトンドール,ⒸSPAIA



3着は、今回が初めての芝のレースだったオマツリオトコが入った。



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