【ラジオNIKKEI賞】夏の開幕週は素直に前を買う　東大HCの本命はフェーングロッテン

2022/07/03 06:00

東大ホースメンクラブ

ⒸSPAIA

この記事のレース

ラジオＮＩＫＫＥＩ賞

GⅢ

7月3日(日)　福島11R

JRA唯一の世代限定ハンデ重賞

今週日曜、福島競馬場でGⅢ・ラジオNIKKEI賞が行われる。2歳レコードを2度記録した・サトノヘリオス、弥生賞3着馬ボーンディスウェイ、毎日杯2着馬ベジャール、デイリー杯2歳S2着馬ソネットフレーズなどが参戦。宝塚記念を最後に春のGⅠシーズンは終わりを告げたが、アツい夏を越えて一回り成長したい3歳馬たちの戦いにも注目だ。

世代限定戦ではJRA唯一のハンデ重賞、かつ開幕週の馬場と考慮すべきファクターが多い一戦。今回は「夏の福島開幕週」に着目し、過去5年の同時期芝レースのデータから攻略ポイントを探っていきたい。

先行勢圧倒的有利

過去5年福島夏の開幕週芝1800m戦・脚質別成績,ⒸSPAIA

＜過去5年の2回福島開催開幕週　芝1800m脚質別成績＞
逃げ【6-4-5-10】勝率24.0%/連対率40.0%/複勝率60.0%
先行【11-8-8-58】勝率12.9%/連対率22.4%/複勝率31.8%
差し【7-11-8-86】勝率6.3%/連対率16.1%/複勝率23.2%
追込【0-1-3-98】勝率0.0%/連対率1.0%/複勝率3.9%
マクリ【0-0-0-2】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率0.0%
※2021年のみ同時期の1回開催

特筆すべきは逃げの好成績。中でも前走で掲示板を確保した馬は【3-2-2-1】と崩れておらず、信頼感が高い。ラジオNIKKEI賞でも逃げは【1-1-2-1】、単勝回収率404%・複勝回収率350%と文句のつけようがない。唯一着外だった2019年のダディーズマインドも7番人気ながら4着に食い込んでおり、馬場を利しての好走が期待できそうだ。

次いで先行組が優秀、差しも悪くない。とはいえ馬券圏内の72頭中65頭が4角7番手以内で、ある程度のポジションを取らなければ間に合わず、追込組はかなり厳しい。

続いてラジオNIKKEI賞の斤量別成績を確認する。牡馬の53kgが【1-2-3-14】、54kgが【2-3-1-15】でともに複勝率3割ほど。回収率も悪くなく、この2組が中心となりそう。後者は過去5年で全て連対馬を出しており、該当馬2頭（グランディア、ゴーゴーユタカ）から当たりを見つけたい。また55kgは【1-0-0-3】だが、凡走3頭中2頭は後方からレースを運んだ馬だった。

素質馬が重賞獲りへ

◎フェーングロッテン
以上のデータを踏まえ、本命は前走逃げて快勝した同馬に打った。3歳でスプリンターズSを勝ったピクシーナイトの半弟にあたり、新馬戦ではドウデュース、未勝利戦ではサトノヘリオスなど骨のある相手に揉まれてきた。新馬戦のラップなどに脚力を見せながらも、結果が伴っていなかったが、前走の白百合Sでは逃げの手で実力馬ヴェローナシチーに完勝。ようやく自分のスタイルを見つけた感がある。逃げ先行有利の舞台設定を利して再度の好走に期待したい。

◯ゴーゴーユタカ
前走の中山マイル戦では12.1-11.7-11.5の加速ラップを差し切る好内容での勝利。先行勢を前に見た5～6番手での競馬が濃厚で、前走同様のレースぶりができれば上位争いになる。ここまで中山マイルにこだわって使い続け【2-2-0-0】、小回りコースとの相性は抜群で、求められる適性にリンクがある福島はいい舞台だろう。人気薄でも追いかけたい。

▲ボーンディスウェイ
2走前の弥生賞では先行集団に取り付いて勝ち馬アスクビクターモアから0秒1差の3着。2着ドウデュースとも半馬身差で、トライアルとはいえ世代トップクラスの馬たちと小差の競馬をした事実を重く取りたい。皐月賞は14着に大敗したが、外差し有利の馬場コンディションを考えれば、内目を先行して1秒0差は及第点だろう。ホープフルSや葉牡丹賞の内容からも、人気サイドでは同馬が最も信頼できる。

以下ショウナンマグマ、クロスマジェスティ、サトノヘリオス、グランディアまで印を回す。馬券は◎を軸に据え、印を打った馬へ流す3連複とする。

▽ラジオNIKKEI賞予想▽
◎フェーングロッテン
◯ゴーゴーユタカ
▲ボーンディスウェイ
△ショウナンマグマ
×クロスマジェスティ
×サトノヘリオス
×グランディア

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。