【エプソムC】昨年覇者ザダルは真っ先に消し　ハイブリッド式消去法で残ったのは伏兵2頭

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5つのデータから絞れた馬は？

先週の『安田記念』は消去を免れた7頭の中に1着ソングラインと2着シュネルマイスターも含まれていた。ところが中心視したのはイルーシヴパンサーとファインルージュの2頭。馬券はかすりもせず、上半期GⅠは的中なしのまま宝塚記念を残すのみとなった。

今週は12日に東京競馬場で行われるエプソムCを予想していく。いつも通り、過去10年のデータから、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を順番に消していく。

『関東馬』×『前走4角12番手以下』★0.0%★

1つ目は東西所属別データから、過去10年で【5-3-5-71】（複勝率15.5%）の関東馬をピックアップする。直線が長い東京競馬場が舞台だが、このレースは基本的に先行馬有利。前走時の4角位置取りが12番手以下だった関東馬は【0-0-0-22】（同0.0%）と馬券圏内が一度もなかった。まずはこの組み合わせを採用する。

今年この条件に当てはまったのは、ザダルとシャドウディーヴァの2頭。前者は昨年覇者だが、斤量58kgもネックとなる。登録がある12頭のうち、まずは2頭を消去する。

【今年の該当馬】
・ザダル
・シャドウディーヴァ

『母父サンデーサイレンス系』×『前走人気≧前走着順』★4.5%★

2つ目は血統データを取り上げたい。注目したのは母の父がサンデーサイレンス系の馬。過去10年の成績は【1-2-2-28】（複勝率15.2%）とやや苦戦している。特に前走で人気以上の着順だった馬は【0-0-1-21】（同4.5%）。馬券圏内は12年3着のマイネルスターリーだけだった。

今年この条件に当てはまったのは以下の3頭。タイムトゥヘヴンは近走の充実ぶりから無視できない存在だが、前走から2ハロン延長も嫌って消しとしたい。

【今年の該当馬】
・タイムトゥヘヴン
・トーラスジェミニ
・ハッピーアワー

『前走ハンデ戦』×『前走から斤量2kg以上増』★5.6%★

3つ目は前走でハンデ戦を走っていた馬を取り上げたい。苦戦していたのは、その前走から斤量が2kg以上増えていた馬だ。過去10年の成績は【0-0-1-17】（複勝率5.6%）で、20年に18番人気3着だったトーラスジェミニが唯一の例外だ。

今年この条件に当てはまったのは3頭。消去済みのハッピーアワーに加えて、トーセングランとヤマニンサンパの2頭を新たに消去リスト行きとする。

【今年の該当馬】
・トーセングラン
・（ハッピーアワー）
・ヤマニンサンパ

『前走から距離短縮』×『前走時馬体重500kg以上』★5.9%★

4つ目は前走からの距離変動別データを取り上げたい。ここでは距離短縮組【1-4-4-50】（複勝率15.3%）に注目。これと組み合わせるのは前走時に馬体重500kg以上で走っていた馬だ。この組み合わせは【1-0-0-16】（同5.9%）と苦戦している。距離短縮組なら、【0-4-4-34】（同19.0%）の前走500kg未満の馬を狙いたい。

距離短縮組は4頭いるが、前走時の馬体重が500kg以上だったのはガロアクリークだけ。4つのデータを終えて12頭中8頭の消去に成功した。

【今年の該当馬】
・ガロアクリーク

『前走距離1800m以下』×『今回単勝オッズ15.0倍以上』★4.2%★

最後も前走レースにおける距離に注目。今回は前走1800m以下から参戦する同距離組と距離延長組をまとめて取り上げたい。対象は104頭と多く、過去10年の成績は【9-6-6-83】（複勝率20.2%）と平均以上。ただし、当日最終オッズが15.0倍以上の伏兵は【0-0-2-59】（同3.3%）と、3着が2頭いるだけだった。最後は当日のオッズ次第だが、この組み合わせを採用したい。

残っている4頭のうち、前走が1800m以下だったのはジャスティンカフェとダーリントンホールの2頭。ただ、どちらも上位人気が濃厚で、消去対象にはならなさそうだ。

【今年の該当候補】
・ジャスティンカフェ
・ダーリントンホール

5つの条件を終えて確実に残るのは、コルテジアとノースブリッジの2頭となった。コルテジアは脚部不安のため2年ぶりの実戦。立場は厳しいが、2年前の皐月賞で先着したヴェルトライゼンデが長期休養明けを勝利したばかり。同期に続く可能性はある。この2頭の複勝と、消去を免れた馬のワイドボックスで勝負する。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年には全重賞の予想、買い目、年間収支をTwitterに掲載したが、回収率は自己ワーストの46.4%に終わる。単複ワイドに絞った今年の回収率は63.4%（6月5日現在）。

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