【注目2歳馬】世代最初の勝利はダイヤモンドハンズ サトノダイヤモンド産駒×池江泰寿厩舎、距離延びて良いタイプ

三木俊幸

2022年6月4日中京5Rを勝利したダイヤモンドハンズ,ⒸSPAIA(写真撮影:三木俊幸)

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道中は3番手追走

日本ダービーの興奮が冷めやらぬ中で6月に入り、早くも2歳戦が始まった。昨年も当連載では2歳馬を追いかけたが、2022年ダービー馬ドウデュースは小倉2歳S当日の小倉競馬場でデビュー。同日は新潟記念が行われる新潟競馬場に向かったため、残念ながら立ち会うことはできなかった。

まだ見ぬ大物に出会うためには撮影する側にも運が必要。今年も同様に未来のクラシックホース、ダービー馬を探して全国を飛び回る予定だ。

2020年産まれの「注目2歳馬」として最初に取り上げるのは、6月4日(土)の中京5Rに行われた芝1600m戦で世代最初の白星をあげたダイヤモンドハンズだ。

父は現役時代に菊花賞、有馬記念を制している新種牡馬サトノダイヤモンド、母はアルゼンチンのGⅠ馬メチャコルタという血統。父を管理していた池江泰寿厩舎というのも期待の表れだと言える。

パドックは2人曳きで若さを見せる場面もあり、途中から隊列の一番後ろを周回していた。

スタートは速くなかったが、すぐに好位集団に取り付いて3番手の外からレースを進める。12.7-11.2-12.2-12.4-12.3(1:00.8)で淡々と流れ、4角へ。

ペースアップとともに、鞍上の福永祐一騎手の手が動き始め、何度もハミをかけようとする仕草が見られた。直線ではスムーズに外に持ち出され、残り250m付近で右ムチが1発、2発。残り100mで逃げ粘るスズカダブルを捉えると、最後は1.1/4馬身差をつけた。

勝ちタイムは1:35.4、レース上がり34.6に対し自身の上がりは最速タイの34.3。驚くほどの数字ではないが、勝負どころからは福永騎手がかなり促してようやく反応。実際、レース後に「距離が足りない」というコメントが出ていた。

マイルというよりはいかにもクラシック向きという印象だが、そうした中でも重苦しさは感じない。好位からそつなくレースができた点は評価できる。この先、どのような成長曲線を描いていくのか楽しみだ。

2022年6月4日中京5Rを勝利したダイヤモンドハンズ,ⒸSPAIA(写真撮影:三木俊幸)

高額馬ダノンザタイガーがデビュー予定

今週末は日曜に東京で芝1800m戦が組まれており、2020年のセレクトセールで2億9,700万円(税込)で落札されたダノンザタイガーが出走予定。管理するのは美浦・国枝栄厩舎で馬主はダノックス。1週前には美浦Wコースで2頭併せの外を追走し、5F65.4-50.8-36.6-11.9というタイムをマークしている。

その他、日曜函館の芝1200m戦に出走するクリダームは、注目を集めるインゼルレーシングにとっても初陣となる。騎乗予定は武豊騎手、どのようなレースをするか注目したい。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。

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