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近2年は逃げ馬の当たり年 パンサラッサなど個性派が競馬を盛り上げる

2022/04/07 11:00
SPAIA編集部
芝コースOP以上逃げ脚質成績(2022年1月5日~4月3日時点54れ0ス),ⒸSPAIA

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OP以上で逃げ切りが頻発

2022年の中央競馬開幕日となった金杯当日から大阪杯が終了した4月3日までの期間、芝コースで行われたオープン以上のレースは54レース。脚質別の成績を見ると逃げ馬が【9-6-4-37】、勝率16.1%、連対率26.8%、複勝率33.9%、単回収率157%、複回収率101%と先行馬を大きく上回る好成績を残している。そこで2019年以降の同時期における逃げ馬の成績とその顔ぶれ、傾向について深堀りしてみた。

2019年は【7-2-6-37】で勝率13.5%、2020年だけは【4-4-5-42】で勝率7.3%に留まったが、2021年に至っては今年以上の【10-2-4-41】、勝率17.5%という成績だった。

複数年で逃げ切りが決まったレースは、白富士S、金鯱賞、日経賞、毎日杯の4レース。白富士Sと金鯱賞に関しては開幕週に行われており、前有利の傾向が強いのは頷けるが、日経賞と毎日杯は連続開催5週目(2022年は7週目)に施行された中での結果。近年、馬場管理技術が進化していることの表れとも見て取れる。

パンサラッサはドバイターフを勝利

続いて逃げ切った馬の顔ぶれとレースを見ていく。やや低調な成績に終わった2020年は、重賞での逃げ切りがフェアリーSスマイルカナだけ(高松宮記念はモズスーパーフレアが2位入線繰り上げ優勝)。ほか、後にNHKマイルCを制するラウダシオンがリステッドのクロッカスSを逃げ切っている。

対して2021年は10勝中7勝が重賞レース。大阪杯のレイパパレ、後にスプリンターズSを制するピクシーナイト(シンザン記念)、菊花賞馬タイトルホルダー(弥生賞ディープインパクト記念)と3頭のGⅠホースの名前がある。

2022年は中山記念を勝利したパンサラッサが、先日メイダン競馬場で行われたドバイターフを逃げ切り(ロードノースと同着)。ジャックドールは大阪杯で5着に敗れたが素質はGⅠでも通用するものを披露している。ダートで連勝した後に初の芝挑戦となったデシエルトは若葉Sを逃げ切っており、底を見せていない。

4歳始動戦、日経賞を勝利したタイトルホルダーもGⅠ戦線で有力候補の一角ということを踏まえると、特に近2年は素質の高い個性派逃げ馬が台頭してきていると言ってもいい。

もちろん脚質転換をするケースもあるが、強い逃げ馬が活躍すれば、レースが盛り上がること間違いなし。個性派たちの活躍から目が離せない1年となりそうだ。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。

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