【大阪杯】エフフォーリア&ジャックドールは消去されず! 出走かなえばジェラルディーナに期待

八木遊

大阪杯の過去10年『前走から中4週以下』かつ『前走0.4秒差以上で負け』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週予想した『高松宮記念』は、メイケイエールとグレナディアガーズをダブル本命に据え、両馬の単勝と消去を免れた6頭へのワイドで勝負した。ところが本命2頭は大外枠が災いし、ともに馬券圏外に消えた。せめて3番手に評価したキルロードの複勝だけでも買っておけば良かったのだが……。

気持ちを切り替えて、今週は阪神競馬場で行われる『大阪杯』を予想していきたい。GⅡ時代を含めた過去10年のデータから、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を順番に消していく。今回は登録馬18頭を対象に進めていく。

『前走から中4週以下』×『前走0秒4差以上で負け』★3.6%★

最初に取り上げたいのは前走からの間隔だ。これが中4週以下の馬は過去10年で【5-4-2-44】(複勝率20.0%)と及第点の数字。ただし、その前走で1着馬と0秒4差以上で負けていた馬は【1-0-0-27】(同3.6%)。巻き返しに成功したのは19年勝ち馬のアルアインだけだった。

今年この条件に当てはまったのは、なんと7頭にも上った。中2週で臨む金鯱賞組5頭に加え、中山記念組のヒュミドールとアドマイヤハダルも消去する。

【今年の該当馬】
・アカイイト
・アドマイヤハダル*
・ショウナンバルディ
・ステラリア
・ヒュミドール
・ポタジェ
・レイパパレ

『距離延長』×『前走3着以下』★4.2%★

2つ目の消去データは前走からの距離変動に注目。取り上げるのは過去10年で【3-2-1-34】(複勝率15.0%)と苦戦傾向にある距離延長組だ。大阪杯で好走したのはその前走で2着以内だった馬がほとんどで、その成績は【3-1-1-11】(同31.3%)。一方、前走3着以下は【0-1-0-23】(同4.2%)と苦戦を強いられている。

今年この条件に該当したのは3頭。消去済みの2頭に加え、新たにスカーフェイスを消去リストに加える。

【今年の該当馬】
・(アドマイヤハダル)
・スカーフェイス
・(ヒュミドール)

『非サンデーサイレンス系』×『前走人気>前走着順』★4.8%★

続いては血統データを採用する。大阪杯はディープインパクト産駒を中心にサンデーサイレンス(SS)系が強く、過去10年で【10‐6‐5‐54】(複勝率28.0%)。【0-4-5-44】(同17.0%)の非SS系を圧倒している。非SS系の中で凡走フラグが立つのは、前走で人気を上回る着順に好走した馬。その成績は【0-1-0-20】(同4.8%)だった。

今年は消去済みのショウナンバルディに加え、前走AJCCで復活勝利を挙げたキングオブコージが網に掛かった。

【今年の該当馬】
・キングオブコージ
・(ショウナンバルディ)

『社台系生産』×『前走5番人気以下』★5.6%★

4つ目の消去データは、生産者と前走時の人気順を組み合わせてみた。過去10年で【6‐4-7-55】(複勝率23.6%)の社台系生産馬だが、好走馬のほとんどは前走時に4番人気以内に支持されていた。前走5番人気以下は【1-0-0-17】(同5.6%)で、複勝率は10%を割り込んでいる。

今年この条件に当てはまったのはステラリアとマカヒキの2頭。前者はすでに消去済みなので、新たにマカヒキを無印とする。

【今年の該当馬】
・(ステラリア)
・マカヒキ

『前走上がり4位以下』×『今回8番枠から外』★3.0%★

ここまで18頭中10頭を消去した。最後は前走時の上がり3ハロン順位に注目。取り上げるのはメンバー4位以下だった馬だ。過去10年の成績は【4-3-4-58】(複勝率15.9%)なので、大阪杯で上がりの速さは必須条件ではなさそう。ただし、好走できるか否かは今回の枠順次第。1~7番枠の【4-3-3‐26】(同27.8%)に対し、8番枠から外に入った馬は【0-0-1-32】(同3.0%)と絶望的な成績だった。最後の消去条件にこれを採用する。

残っている8頭のうち前走上がり4位以下だったのは以下の4頭。ヒシイグアスは前走が香港だったので、前々走・天皇賞(秋)の上がり時計を適用した。この4頭のうち8番枠から外に入った馬は消去対象とする。

【今年の該当候補】
・アフリカンゴールド
・ウインマリリン
・ヒシイグアス
・レッドジェネシス

5つの条件を終えて確実に残るのは、アリーヴォ、エフフォーリア、ジェラルディーナ*、ジャックドールの4頭。今年は単勝、複勝、ワイドの3券種に絞っているため、人気が予想される2頭がらみの馬券は妙味がない。現時点で除外対象1番手のジェラルディーナだが、もし回避馬が発生し、出走できれば、本命に抜擢するつもりだ。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年には全重賞の予想、買い目、年間収支をTwitterに掲載したが、回収率は自己ワーストの46.4%に終わる。今年はトリガミ覚悟で単複ワイドに絞り、コツコツと当てて回収率は80.9%(3月27日現在)。

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