【注目2歳馬】伝説の新馬戦を制したリアド 評判通りの強さでクラシック主役候補に名乗りをあげる

三木俊幸

10月24日(日)阪神5Rを制したリアド,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA(写真撮影:三木俊幸)

ラスト2ハロンのレースラップ10.7-11.9

例年素質馬が集結することで知られる“伝説の新馬戦”──。菊花賞デーの阪神5R、芝1800m戦を制したのは福永祐一騎手騎乗のディープインパクト産駒、リアド(栗東・友道康夫厩舎)だった。

リアドは2019年のセレクトセールで5億760万円という値がついた超高額馬。母タイタンクイーンはGⅠ馬こそ輩出していないものの、産駒はアメリカでも重賞を勝利した実績があり、兄のストロングタイタンは鳴尾記念を勝利しているという血統。

皐月賞馬アルアイン、ダービー馬シャフリヤールの半弟アルファヒディ(栗東・池江泰寿厩舎)やLope De Vega産駒の牝馬トルナヴァ(栗東・斉藤崇史厩舎)など注目馬がいたものの単勝1.7倍の断然人気に推された。

レースの主導権を握ったのはシンガリ人気だったタケトンボ(栗東・飯田雄三厩舎)。12.9-11.4-12.4-12.3-12.0(61.0)という新馬戦としては速いラップを軽快に刻んでいく中、リアドは慌てることなく4番手の外目で脚を溜める。

直線に向いて福永騎手が軽く促すと、一気に前へと進出。残り200mの標識を過ぎたあたりでトルナヴァに並びかけると瞬発力の違いで引き離し、3馬身差をつけてゴール。

勝ちタイムは1:47.3と優秀。ラスト2ハロン目のレースラップ10.7が計測されたところで前との差を詰めており、能力面も文句なし。最後は少しフラフラするところを見せながらも11.9、上がり33.5でまとめる評判通りの強さだった。

2着トルナヴァ、3着タケトンボなど今回敗れた馬たちの次走にも注目したい。

10月24日(日)阪神5Rを制したリアド,ⒸSPAIA

前走レコード勝ちのキラーアビリティ登場

今週末は土曜日に東京競馬場で牝馬限定重賞のアルテミスS(GⅢ・芝1600m)、阪神競馬場では萩S(リステッド・芝1800m)が行われる。

アルテミスSには、新馬戦で後続に4馬身差をつけて快勝したエピファネイア産駒フォラブリューテ(美浦・宮田敬介厩舎)など新潟の新馬戦で光るモノを見せた牝馬たちが集結。

萩Sには前走の未勝利戦でラスト12.2-11.8-10.8という驚異的なラップを差し切りレコード勝ちしたキラーアビリティ(栗東・斉藤崇史厩舎)が出走予定。どれくらいインパクトのある走りを見せてくれるのか注目したい。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとして記事を執筆している。

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