【東京盃】過去の勝ち馬の平均上がりは36.5 コパノキッキングを倒すのはあの馬
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
基本的には先行馬が有利
10月2日、大井競馬場で行われる東京盃(GⅡ・ダート1200m)。このレースは11月4日に浦和競馬場で開催されるJBCに向かうローテーションとして、ベストの条件で施行される『Road to JBC』競走となっている。そして1着馬にはJBCスプリントの優先出走権が与えられる。
今年の注目馬は何と言っても、コパノキッキングだろう。騎乗するのは藤田菜七子騎手で、勝利すれば初重賞制覇となるだけに周囲の期待は大きい。メンバー的にも地方の大将格で、2017年、2018年とこのレースを連覇しているキタサンミカヅキが参戦せず、JRA所属馬も条件クラスを勝利したばかりの馬も出走できていることから、勝機はありそうだ。そこで今回は、過去10年の東京盃の馬場傾向と上がりタイムからレースを分析していく。
まずは、過去10年の1〜3着馬の通過順位について見ていこう。
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優勝馬は10頭中6頭が、4コーナー通過時点で5番手以内を追走しているように、逃げ・先行馬が有利。しかし2018年を除いた5レースは、いずれも稍重〜不良と渋った馬場状態だった。
良馬場で行われた4年中3年で、6番手以下の馬が馬券に絡んでいることからも、
差し馬を狙うなら馬場が乾いている時が狙いだと言えるだろう。
続いて過去10年の1〜3着馬の上がりタイムについても見てみる。
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道悪になった時の方が上がりが速いのかと思いきや、勝ち馬の上がりが35秒台なのは、スーニが勝利した2011年とノーザンリバーが勝った2014年の2回のみで、いずれも良馬場だった。
しかし、2017年と2018年は良馬場でも、上がりはかかっている。以前、帝王賞とジャパンダートダービーの分析をした際にも同様の傾向が見られていたので、やはりここ2年で少し砂質が変化しているということができるだろう。
平均の上がりタイムを見てみると、1着馬は36.5、2着馬が36.8、3着馬は36.9となっているが、2着馬は36秒台が多い。逆に3着馬は37秒台の上がりを使っている馬も結構いるので、平均上がりの遅い馬を馬券に組み込みたいのであれば、3着狙いに徹することをオススメしたい。
コパノキッキングは力上位も、本命はニホンピロタイド
今年の東京盃出走メンバーの中から、適性が高そうな馬を5頭選んでみた。
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最も上がりが速かったのは、コパノキッキングの35.4。そして過去10年の勝ち馬の平均上がりに最も近かったのはニホンピロタイドの36.2というタイムだった。
コパノキッキングはこれまで戦ってきた相手を考えると、ここでは実績、実力ともに最上位。さすがに雨でも降らない限り、35秒台の上がりの決着にはならないだろうが、大井競馬場で不良馬場の中、行われた東京スプリントで36.4という上がりで好走した実績もあるので、上がりが38秒台になるほどの力の要る馬場にならない限り、好走する可能性は高いと考える。
ニホンピロタイドは前走の陽春Sで3勝クラスを勝ち上がったばかりだが、1400m以下のレースではコンスタントに上がり36秒台を使える安定感が魅力。そして先行力もあることからも、コパノキッキングを負かすならこの馬なのではないだろうか。
サクセスエナジーは1200mではやや忙しい感じもするが、2018年の3月に阪神のダート1200mで上がり36.0を使って、現3勝クラスを勝利した実績がある。メンバーがやや手薄な今回なら、好走しても不思議ではない。しかし、どちらかというとパワータイプなのであくまで3番手まで。
ヒザクリゲはこれまで1000m〜1200mを中心に使われてきた。距離が1400mに延び、重賞初挑戦となった前走のサマーチャンピオンだったが、力の要る馬場に対応し、着実に力を付けている。スピードが求められる馬場になった方がいいタイプではあるが、ここでも怖い存在だ。
最後に地方馬のキャンドルグラスを取り上げておく。平均上がりは38.0と遅いが、これは地方の力の要る馬場で走っているので致し方がないこと。注目すべきは、前走のアフター5スター賞で、キタサンミカヅキと差のないレースができているという点だ。上がり37.0で好走しており、このメンバーでも馬券圏内に好走できるだけの素質はありそう。
▽東京盃予想▽
◎ニホンピロタイド
○コパノキッキング
▲サクセスエナジー
☆ヒザクリゲ
△キャンドルグラス
個人的には、コパノキッキングと藤田菜七子騎手が重賞を勝つところを見たいが、馬場適性と上がりタイムを重視した予想をしている手前、ニホンピロタイドを本命とする。配当面ではあまり期待できないかもしれないが、馬券を買うなら3連複または3連単で◎○から相手3頭に流して買いたい。
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