【スパーキングレディーC】5歳馬が過去10年5勝 マイル2勝フェブランシェが古巣JRA勢撃破へ

2025-07-09 06:00:29菊池敬太
スパーキングレディーカップのピックアップデータ,ⒸSPAIA

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夏のダートマイル女王決定戦

9日(水)、スパーキングレディーカップ(ダート1600m・JpnⅢ)が川崎競馬場で行われる。兵庫女王盃、エンプレス杯を連勝して勢いに乗るテンカジョウをはじめ、昨年のJBCレディスクラシック勝ち馬アンモシエラ、重賞3勝馬ライオットガール、しらさぎ賞(浦和)を好時計で圧勝した大井のフェブランシェなど、JRAと地方から実績馬が集結した。

予想の前にまずは過去10年のレース傾向を振り返ってみよう。

過去10年のスパーキングレディーカップ,ⒸSPAIA
人気別成績,ⒸSPAIA


人気別成績を見ると、1番人気が【5-2-1-2】と勝率、連対率ともにリード。2番人気が【3-1-1-5】、3番人気が【1-3-3-3】と上位人気が強く、連対馬20頭中18頭が4番人気以内だった。

所属別成績,ⒸSPAIA


所属別ではJRAが9勝を含む15連対(栗東11、美浦4)と圧倒的リード。地方勢では大井が1勝含む4連対、浦和が1連対だった。

年齢別成績,ⒸSPAIA


年齢別では5歳馬が5勝を含む9連対と抜群で、4歳馬が6連対で続く。以下、6歳馬が3連対、3歳馬と7歳馬が各1連対となる。

実績面では連対馬20頭中15頭にダート1600mで勝利実績。また、勝ち馬10頭中7頭は「1年以内にダートグレード1着か、JpnIで3着以内」の好走歴があった。

連対馬20頭の脚質は【逃げ4 先行12 差し3 追込1】と先行馬の活躍が目立つ。

スパーキングレディーカップのデータ(過去10年),ⒸSPAIA


フェブランシェが持ち前のスピードを発揮する

◎フェブランシェ
昨年末に中央から大井へ移籍し、転入初戦の東京シンデレラマイルを制覇した5歳馬。2月のクイーン賞こそ5着に敗れたが、前走のしらさぎ賞は5馬身差で圧勝と、南関東の牝馬ではトップクラスの逸材だ。川崎コースは関東オークス時に経験済みで、マイル戦は3戦2勝の得意距離。JRAの強敵たちよりも2、3キロ軽い別定55キロで出走できる点は大きな強みになる。

5歳馬は過去10年で5勝(9連対)を挙げ、大井所属馬は【1-3-4-16】複勝率33.3%とデータの後押しもある。積極的なレース運びでダートグレードのタイトルをつかむ。

〇テンカジョウ
デビューから【6-0-3-0】と堅実な走りを続ける栗東所属の4歳馬。前走のエンプレス杯では当時8戦無敗のオーサムリザルトに土をつけた。初めての斤量58キロやマイル戦が課題だが、以前より行きっぷりが良くなった近走内容からマイルへの短縮は対応可能とみる。

また、本馬の入った8枠は過去10年で【2-4-1-13】2勝2着4回と好成績(連対率30.0%、複勝率35.0%)。目下の充実ぶりなら、好枠を活かして重賞3連勝も十分に期待できる。

▲アンモシエラ
昨年のJBCレディスクラシックを制した栗東所属の4歳馬。前走のエンプレス杯は3着に敗れたが、本馬には少し距離が長かった2100mでも踏ん張った内容は評価できる。

マイル戦では2走前のフェブラリーステークスで16着に敗れているが、牝馬同士であれば能力上位は明らか。58キロの斤量でうまく先手を奪えるかが鍵だが、自分のリズムで競馬ができれば簡単には止まらない。

ほか、栗東の4歳馬ネバーモアは前走エンプレス杯で勝ち馬に1秒5差と水をあけられたものの、引き続きの川崎遠征で慣れが見込める。戦歴から距離短縮もプラスに働きそうだ。 ライオットガールは近況勝ち切れていないが、重賞3勝の実績があるように牝馬同士なら上位争いができる力の持ち主。昨年は少し出負けして5着に敗れたが、好位で立ち回れれば馬券圏内に入ってもおかしくない。

大井のニシノカシミヤはJRA在籍時に左回りのマイル戦で2勝をマーク。転入後は2戦して2着→5着だが、小回り向きの先行力があり、リズム良く先行できれば上位に加わってもいい。 同じく大井のマーブルマカロンは、上述した連対率30.0%、複勝率35.0%の8枠に入った。実績面の好データに合致する点は少ないが、前走のJpnⅠさきたま杯で牡馬相手に上位争いを演じ、6着に入った内容から押さえは必要だ。

《ライタープロフィール》
菊池 敬太
サンケイスポーツで南関東競馬を中心に予想とコラムを掲載。近況のレース内容や傾向、データのほか、現場取材などで集めた情報をもとに高配当を狙っている。

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