【クイーン賞回顧】オーサムリザルトが無傷の8連勝を飾る 武豊騎手「それほど差は広がらなかったですが手応えは十分ありました」

2025-02-12 11:11:19三木俊幸
2025年クイーン賞勝ち馬オーサムリザルト,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

仕切り直しの一戦

11日、船橋競馬場で行われたクイーン賞(JpnⅢ・ダート1800m)は、単勝1.2倍と圧倒的な支持を集めた武豊騎手騎乗のオーサムリザルトが人気に応えて勝利。デビューからの連勝を「8」へと伸ばした。

昨秋はブリーダーズカップディスタフ参戦のために渡米し、順調に調整が進められたと思われたが、レース当日の獣医検査で突如、出走許可が降りず出走取消に。関係者が無念の思いを抱えて過ごした先に迎えた仕切り直しの一戦でもあった。

ライオットガールが取消となり7頭立てとなったレースは、好スタートからアンモシエラがハナを奪った。オーサムリザルトはすぐ外の2番手でピッタリとマークする形。1000m通過1:02.6とペースは落ち着き直線に向くと、オーサムリザルトとアンモシエラが馬体を併せて、一騎討ちとなった。

アンモシエラに騎乗した横山武史騎手の手が動くのに対して、トップハンデの斤量57kgを背負っていたオーサムリザルトの武豊騎手は手綱を持ったまま。「先頭に立つと気を抜くところがあるので、それほど差は広がらなかったですが手応えは十分ありました」と残り200mを切ったところまで追い出しを我慢した理由についても振り返る。ゴール手前で軽く拳を握った鞍上の姿からも、1馬身という着差以上に力の差を見せつけた。

「今年はまだまだ大きい目標があるので、一つ一つ大事に乗っていきたいと思います」と語る武豊騎手。目標に向かって、どこまで連勝を伸ばすのか引き続き注目していきたい。

2025年クイーン賞1着オーサムリザルト,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

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アンモシエラはハンデ56.5kgで出走

2着アンモシエラは、JBCレディスクラシックを制して以来のレースとなった。道中は終始オーサムリザルトにマークされて、見た目のペースより楽な展開ではなかったと言える。くわえて、前走から斤量3.5kg増となるハンデ56.5kgを背負っての結果ということを考慮すると力は出し切ったと言えるだろう。

2025年クイーン賞2着アンモシエラ,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

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3着はハンデ54.5kgで出走したテンカジョウ。道中は4番手からレースを進めたが、結果的に前が止まらない展開となってしまい、捉え切るのは難しかった。

4着キャリックアリードはハンデ54kgで出走。前走のJBCレディスクラシックから馬体重プラス18kgと大きく馬体を増やしていた点が懸念材料でもあった。5番手追走からいつも通りの末脚を繰り出したが、テンカジョウにクビ差のところまで迫るのが精一杯だった。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。

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