【TCK女王盃】「着差以上に余裕があった」 1番人気テオレーマが差し切って重賞連勝
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
道中は後方で脚をためる
2022年最初のダートグレード競走、TCK女王盃(JpnⅢ・ダート1800m)を勝利したのは川田将雅騎手騎乗の1番人気、テオレーマ。前走のJBCレディスクラシックに続いての連勝で、重賞3勝目を飾った。
そろったスタートを切った出走12頭、そうした中でハナを奪ったのはケラススヴィア。2番手にダノンレジーナ、3番手にリネンファッションという隊列で馬群は一団、前半1000mは12.6-12.3-13.5-12.9-12.6(1:03.9)というスローペースで流れていった。
大外12番枠からスタートしたテオレーマは、後方4番手の外でじっくりと脚をためる。4角での手応えは抜群、直線では各馬が横一列に広がったが、外から一気に先頭へと襲いかかる。残り100mからは馬群の内を突いて伸びてきたショウナンナデシコとの一騎討ちとなったが、上がり最速37.0の末脚でクビ差先着した。勝ちタイムは1:54.2(良)だった。
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川田騎手はインタビューで直線での手応えについて以下のように語った。
「良い状態、雰囲気で直線を迎えられて、前を捕まえに行くというよりは、少し促していくごとに前との距離が詰まっていき、最後はショウナンナデシコが迫りましたけれども、着差以上に余裕がありましたし、無事に今年の初戦を終えられて何よりだなという思いです」
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着差は僅かだったものの、力の違いを見せつけたテオレーマ。6歳を迎えたが、今年も牝馬ダートグレードの主役として活躍が期待できそうだ。
距離が伸びても
2着のショウナンナデシコはこのレースが重賞初挑戦。道中は4番手からレースを進め、直線では内に進路を求めた分追い出しが遅れる形となったことを踏まえると、かなり力をつけてきている。
オープン入りを果たしたカノープスSでは2000mの距離もこなしており、距離が伸びても良さを発揮しそうなタイプ。重賞タイトルを手にする日も近いかもしれない。
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ショウナンナデシコから2馬身離された3着にはブランクチェックが入った。長期休養明け2戦目の市川Sを勝利して迎えた一戦は、8番手からレースを進めた。勝負所で外から進出してきたテオレーマに蓋をされる形となり、ポジションを下げてしまい、直線でも外に持ち出すのに時間がかかった。それでも、重賞で戦える力は示したと言っていいだろう。
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ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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