【東京盃回顧】サクセスエナジーが3番手から押し切り勝ち 重賞6勝目はJBCに向けて収穫あり
ⒸSPAIA(写真撮影:三木俊幸)
「スムーズな競馬をさせてあげようと心がけた」
10月6日(水)に大井競馬場で行われたのはJBCスプリントに向けた前哨戦、東京盃(JpnⅡ・ダート1200m)。勝利したのは前走のオーバルスプリント7着から中1週で挑んだ7番人気のサクセスエナジーだった。
スタートからのラップが12.3-10.6-11.2(34,1)のペースとなった序盤、クルセイズスピリツとサイクロトロンが並んで先行争いを繰り広げる。サクセスエナジーは好スタートから鞍上の松山弘平騎手の激しいアクションとともに3番手の外をキープ。
直線では残り200mの標識を過ぎたところで先頭に立ち、内からリュウノユキナと外からレッドルゼルに迫られるレースとなったが、3/4馬身差をつけて押し切り勝ち。勝ちタイム1:10.3は過去10年で2番目に速い決着となった。
この勝利でサクセスエナジーは、2018年かきつばた記念、さきたま杯、2019年黒船賞、2020年オーバルスプリント、兵庫ゴールドトロフィーに続いて重賞6勝目。これまで追走に苦労する競馬となることも多く、1200m戦では結果が残せていなかったが、松山騎手は「揉まれ弱い馬なので、そこだけを気をつけてスムーズな競馬をさせてあげようと心がけた」と語ったように、外枠から砂を被らずに先行する内容で重賞タイトルを獲得できたのは大きな収穫だと言っていい。
11月3日(水・祝)に金沢競馬場で行われるJBCスプリントは得意の1400m戦に戻る。今回の経験が活きて楽に先行できそうなので、砂を被らなければ好結果が期待できそうだ。
久々のレースも上々の内容
2着リュウノユキナはいつものように先行争いを見ながらのレース。後半3ハロンのレースラップが12.1-11.6-12.5(36.2)とペースが落ち着いてしまったうえ、直線に向いてからサクセスエナジーに上手く蓋をされた形でなかなか進路が開かなかったのも不運だった。
3着はレッドルゼル。3月のドバイゴールデンシャヒーン2着以来久々のレースとなったが、2走前のフェブラリーS4着時と比較して−4kgの486kgでの出走。パドックから返し馬と落ち着いた雰囲気でレースへ向かっていったように映った。
道中は中団のやや後ろを追走し、直線だけ外に持ち出すレース展開。上がりは35.5とメンバー最速の末脚を繰り出したが2着にはクビ差届かなかった。敗れたものの、JBCに向けた叩き台としては上々の内容。次走は間違いなくさらに状態アップで挑むことができるだろう。
ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとして記事を執筆している。
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