月間30勝のルメール騎手が首位浮上 戸崎騎手に7勝差【11月終了時の騎手リーディング】
三木俊幸

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
賞金ランキングでもトップに浮上
短期免許で外国人騎手の来日も増え、GⅠ開催も続いた11月は合計11日間の開催が行われた。これまで1月末から10月末まで騎手リーディングのトップを快走してきたのは戸崎圭太騎手だったが、ここにきてついに順位に変動があった。
10月終了時には10勝差の3位だったC.ルメール騎手が5→5→4→3→0→2→1→0→4→4→2と1週目に10勝の固め打ち。一度波に乗ってしまうと誰も止められない爆発力で、月間勝率36.1%、連対率57.8%、複勝率67.5%を記録して月間30勝。年間勝利数を130勝まで伸ばして11月を終えた。
ただ勝利を積み重ねるだけでなく、マスカレードボールとのコンビで天皇賞(秋)、ダイヤモンドノットに騎乗して京王杯2歳S、さらにパントルナイーフで東京スポーツ杯2歳Sと重賞3勝の勝負強さも光った。こうした活躍もあって賞金面でも3,427,292,000円を獲得し、ランキング1位に浮上している。
一方、2位に順位を下げてしまった戸崎騎手も1→1→3→1→2→1→0→2→1→1→0と月間13勝をあげて年間では123勝。月間勝利数に対し2着が15回と勝ちきれないレースも多かったとはいえ、レガレイラとのコンビでGⅠ・エリザベス女王杯を制するなどコンスタントに結果を残しているだけに、ルメール騎手の活躍が凄すぎたというしかないだろう。
今年の開催も残すところ4週。この2人のリーディング争いはどのような結末を迎えるのか、引き続き注目が集まる。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
坂井瑠星騎手は重賞2勝
3位は前月終了時から順位をひとつ下げてしまった松山弘平騎手。11月1週目はオーストラリア・シドニーでの騎乗もあったためJRAでの騎乗はなく、実質9日間の成績となったが0→0→1→1→0→1→2→0→0→0→1で6勝止まり。年間勝利数は116勝となっている。
4位の横山武史騎手は前月終了時6位という成績だったが、11月は0→0→0→2→3→1→0→0→0→0→2と月間8勝。1日3勝をマークした15日の東京6Rではマスターソアラに騎乗してゴール前で差し切り勝ちを果たし、5年連続5回目となる年間100勝を達成。その後、105勝まで勝利を積み重ねた。
1勝差の年間104勝で5位となったのは坂井瑠星騎手。11月1週目はアメリカ・デルマー競馬場で行われたブリーダーズカップクラシックでフォーエバーヤングに騎乗するため遠征し、見事快挙を成し遂げた。JRAでの騎乗は実質9日間で4勝止まりという成績だったが、ダブルハートボンドでみやこS、アドマイヤクワッズでデイリー杯2歳Sを勝利。数字はあまり伸ばすことができなかったが、大舞台での活躍がインパクトに残った1ヶ月だった。
また、川田将雅騎手は勝利数こそ年間101勝で6位に順位を下げたが、マイルCSをジャンタルマンタルとのコンビで優勝するなどの活躍もあり、賞金ランキングでは2,758,282,000円で2位につけている。
荻野極騎手が月間15勝と躍進
その他に触れておきたい騎手は、月間2位となる24勝を記録したC.デムーロ騎手。短期免許期間初日の開催となった1日にはフェスティバルヒルでファンタジーSを勝利、日別の内訳を見ても2→0→2→3→2→4→3→3→2→3→0と高いレベルでの安定感が際立った。
年間56勝でリーディング17位につける荻野極騎手は、3位となる月間15勝と躍進。16日の福島開催、23日の東京開催ではそれぞれ1日4勝の活躍が目立った。裏開催とはいえ1番人気馬で7勝、勝率53.8%というだけでなく、5番人気以下でも5勝。月間の単回収率118%、複回収率も120%という成績を残している点を強調したい。
《ライタープロフィール》
三木俊幸
編集者を経てフリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場でレースシーンを撮影しながら、執筆活動も行っている。
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