【阪神JF】買えるノーザンファーム生産馬の“2つの条件” 馬券は最大4頭で勝負だ
逆瀬川龍之介
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ノーザンファーム生産馬の狙い方
芝1600m以上のGIでは無双状態のノーザンファーム生産馬だが、とりわけ阪神JFの成績は素晴らしい。10年以降は【10-7-3-45】の勝率15.4%、複勝率30.8%。秋華賞に次いで、ジャパンCなどと並ぶ2位タイの10勝を挙げている。さらに17年以降の7回に限ると6勝、2着4回。18年にはワンツースリーフィニッシュも達成。〝ノーザンファームのためのGⅠ〟といっても過言ではないだろう。
しかし、ここで一つの問題が生じる。いくらノーザンファームの馬が強いといっても、同じく10年以降での回収率は単勝74%、複勝82%。ベタ買いでは到底、儲からない。したがって〝どの馬を買うか〟にひと工夫が必要となる。そこで今回は有用なデータ2つを紹介する。
<データ1>前走重賞組は2着以内のみ
前走重賞組は【9-3-2-20】の勝率26.5%、複勝率41.2%と優秀な成績を残している。そして注目すべきは前走の着順別成績。1着【6-3-0-5】勝率42.9%、複勝率64.3%、2着【3-0-2-7】勝率25.0%、複勝率41.7%、4着以下【0-0-0-8】(※3着は出走なし)。したがって、前走2着以内の馬は積極的に買い、馬券圏外の馬は消しとしたい。
<データ2>前走非重賞組は勝ち馬のみ
前走非重賞組は【1-4-1-25】の勝率3.2%、複勝率19.4%で重賞組に比べるとかなり数字が落ちる。前走の着順別成績は1着【1-4-1-19】、2着以下【0-0-0-6】なので分かりやすい。また、前走1着の25頭のうち、同1番人気だった馬が【1-3-1-8】、同2番人気以下だった馬が【0-1-0-11】。したがって〝1番人気に応えて勝ってきた馬だけ買う〟というスタンスで挑みたい。
馬券は最大4頭で勝負
今年は7頭のノーザンファーム生産馬がエントリーしているが、そのうち前走重賞、かつ連対しているのは、アルテミスSを制したブラウンラチェット、札幌2歳S2着のアルマヴェローチェの2頭のみ。ここに抽選を突破した場合、アルテミスS3着ショウナンザナドゥを押さえれば万全だ。また、前走非重賞、かつ1番人気で1着はジャルディニエの1頭だけとなっている。
では、どのように馬券を組み立てるか。確かにノーザンファーム以外の生産馬が馬券に絡む可能性も大いにあるが、本レースにおける〝寡占状態〟を考えると、少なくとも2頭は馬券に絡むだろう。
そこでアルマヴェローチェとブラウンラチェットの馬連&ワイドを厚く買う。3連複はアルマヴェローチェ、ブラウンラチェット、ショウナンザナドゥ(抽選対象)、ジャルディニエの3頭or4頭ボックスとする。
3連単はフォーメーションで1着欄にアルマヴェローチェとブラウンラチェット、2着欄と3着欄に4頭をマークした12点。ショウナンザナドゥが抽選を突破できなかった場合は4点で済む。該当馬が馬券圏内を独占して嬉しいボーナスとなることを期待したい。
《ライタープロフィール》
逆瀬川龍之介
国内の主要セール、GIのパドックはもちろん、時には海外のセリにも足を運ぶ馬体至上主義のライター。その相馬眼を頼りにする厩舎関係者、馬主は少なくない。一方、マニアック、かつ実用的なデータを駆使して、ネット媒体や雑誌などにも寄稿するなど、マルチな才能を持っている。
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