【天皇賞(秋)】ドウデュースとジャスティンパレスは消し ハイブリッド式消去法
八木遊
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5つのデータから絞れた馬は?
先週の菊花賞は軽視した関東馬によるワンツー決着。本命アドマイヤテラと対抗ショウナンラプンタが上位に来たものの、3、4着という悔しい結果となった。
今週は天皇賞(秋)を予想する。いつも通り過去10年データを対象に複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、当てはまった馬を順番に消していく。なお、登録馬のうちサトノエルドールは福島記念に向かうことを表明しているため、登録馬16頭についてみていく。
『今回斤量増』×『キャリア19戦以上』★2.1%★
まずは斤量に注目した。今回斤量増だった馬は過去10年で【3-4-3-85】(複勝率10.5%)という成績。馬券に絡んだ10頭中9頭はキャリア18戦以下だった。一方、キャリア19戦以上の馬は【0-1-0-47】(同2.1%)。まずはこのデータを採用する。
今年この条件に当てはまったのは3頭。キングズパレスはOP昇級後の3走はハンデGⅢで上位に好走したが、GⅠではさすがに荷が重い。
【今年の該当馬】
・キングズパレス
・シルトホルン
・リフレーミング
『非社台系生産馬』×『前走3番人気以下』★2.2%★
続いて生産者別データを取り上げる。過去10年で非社台系生産馬の成績は【2-3-1-55】(複勝率9.8%)でこのデータだけで消去条件の複勝率10%未満となる。
ただし、ハイブリッド式では別のデータを掛け合わせる。ここでは前走3番人気以下という条件を採用。成績は【0-0-1-44】(同2.2%)で馬券圏内に入ったのは1頭だけだった。
今年この条件に当てはまったのは4頭。シルトホルンはすでに消去済みのため、新たにニシノレヴナント、ノースブリッジ、ホウオウビスケッツの3頭を消去リスト行きとする。
【今年の該当馬】
・(シルトホルン)
・ニシノレヴナント
・ノースブリッジ
・ホウオウビスケッツ
『5歳以上』×『前走4着以下』★5.7%★
続いては年齢別データから5歳以上の馬を取り上げる。成績は【5-4-4-83】(複勝率13.5%)。ここに前走着順を掛け合わせる。前走3着以内だった馬は【4-3-3-33】(同23.3%)と合格点の数字。一方、前走4着以下は【1-1-1-50】(同5.7%)。前走からの巻き返しは簡単ではない。
今年は登録馬17頭のうち9頭が5歳以上で、このうち4頭が前走4着以下だった。GⅠ馬のジャスティンパレスとドウデュースは前走の宝塚記念でそろって凡走しており、今回は消去対象とする。
【今年の該当馬】
・ジャスティンパレス
・ステラヴェローチェ
・ドウデュース
・マテンロウスカイ
『美浦所属馬』×『前走0.4秒以上負け』★7.7%★
4つ目は所属別成績から美浦所属馬をピックアップ。成績は【8-2-5-39】(複勝率27.8%)で悪くない。しかし、前走0秒4以上で負けていた馬は【1-0-1-24】(同7.7%)。複勝率10%未満となるため、この組み合わせを採用する。
今年は2頭がこの条件に当てはまった。消去済みのニシノレヴナントに加えて、昨年のダービー馬タスティエーラもここで消える。
【今年の該当馬】
・タスティエーラ
・(ニシノレヴナント)
『前走2000m以上』×『今回馬番10番以降』★2.6%★
4つの条件を終えて登録馬16頭のうち11頭を消去した。残る5頭は前走距離と今回馬番の組み合わせで絞り込みを図る。
ここでは前走2000m以上かつ今回で二桁馬番に入った馬を取り上げる。過去10年で38頭がこの条件に該当して【0-0-1-37】(複勝率2.6%)だった。一桁馬番は【7-7-4-39】(同31.6%)でその差は歴然だ。
残っている5頭のうち、前走2000m以上だった馬は4頭。木曜日に発表される馬番が10番から外なら消去対象とする。
【今年の該当候補】
・ソールオリエンス
・ベラジオオペラ
・リバティアイランド
・レーベンスティール
全ての条件を終えて確実に残るのは、ダノンベルーガだけ。いつもなら最後の条件で消去を免れた馬を含めて買い目を決めるが、今回はあえてダノンベルーガの単勝一点で勝負するつもりだ。
3歳の皐月賞以降は勝ち切れていないが、今回は久々に来日予定のC.デムーロ騎手と初コンビの予定。世界的名手との“新たな化学反応”で2年8か月ぶりの勝利を期待したい。
【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2023年8月から長期休養に入っていたが、24年6月に再開。今年はワイドを中心にコツコツ的中を狙う。
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