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【東海S】成長とともにスピード特化型に変貌 前走を展開不利で圧勝したドンインザムードに期待

2026/07/21 17:00
貴シンジ
東海Sの前走着順別成績,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

3つのファクターから推奨馬を見つけ出す

今回は7月26日(日)中京競馬場で行われる東海ステークスについて下記3つのファクターを組み合わせる、コンプレックスアナライズで分析を行っていく。

・レースの好走馬及び凡走馬の共通項を探る「重要データ」
・目には見えない上積みを探る「前走内容」
・適性と素質を知るための「血統評価」

特別登録のあった14頭を検討対象とする。

重要データ:前走好走馬が連続好走の傾向あり

前走着順別成績,ⒸSPAIA


東海Sは昨年からプロキオンSと入れ替わる形で中京ダート1400m、GⅢでの開催となった。そのためデータは昨年の東海S、2016~2019年と2023年のプロキオンSの計6回分を使用する。

まず気にするポイントは、“堅い決着が多いコース”ということだ。6レース全体の単勝回収率は41%、複勝回収率は37%。これはOPと3勝クラスを入れても少し向上するだけで、基本的に「堅いコース」ということは頭に入れておきたい。

その上で注目するのが前走着順別成績だ。前走1着馬【3-2-5-16】複勝率38.5%、前走2着馬【2-0-0-8】複勝率20.0%に対し、前走3着以下だった馬の成績は【1-4-1-47】複勝率11.3%となっている。

今年は前走2着以内の馬が上位人気になる可能性が高い。そういったことからも、傾向通り堅い決着になる可能性は十分にある。

【前走2着以内の出走予定馬】
・ダノンフィーゴ
・ドラゴンテイラー
・ドンインザムード
・ベルジュロネット
・マテンロウコマンド
・メイショウハチロー

前走内容:ドンインザムードの欅ステークス

ドンインザムードの前走は欅ステークス1着。同レースが行われた日の東京競馬場は稍重馬場も、時計の出方は標準的だった。そのため良馬場に近い状態だったと考えていい。レースは別定戦だったため、ドンインザムードは59kgを背負っていたが7馬身差で圧勝した。

レースラップは前半3F34.3秒、後半3F36.1秒で前傾1.8秒のハイペース。ドンインザムードはスタートが速くなかったが押して3番手を確保。速い流れの中で先行できたのは評価できる。

レースはハイペースのため先行勢にはかなり苦しい展開。2着は4角16番手から差してきたペイシャケイプ、3着には4角11番手から差してきたノーブルロジャーが入った。そんな厳しい展開で本馬は圧勝しており、着差以上に強い内容だった。

ジャパンダートクラシック以降は1400mやマイル戦を使ってきた。直近2着に負けたコールドムーンSとバレンタインSは先行できなかったことが敗因だ。

重賞勝ちしたレパードSのように先行して押し切る競馬が本馬の強み。それを1400mでも再現できるようになってきた。

血統解説:ドンインザムード

ドンインザムードの血統表,ⒸSPAIA


・ドンインザムード
日本での牝祖は祖母アヴェニューズレディ。本馬の半姉にはJRAダート中距離で4勝を挙げたハギノリュクス(父ルーラーシップ)がいる。

3代母のLady Sauce Boatまで遡れば、ヴィクトリアマイル3着で中山牝馬S連覇のレディアルバローザ、ターコイズSとクイーンSを勝利したアルジーヌも同じファミリーだ。

北米で発展してきた牝系でスピード性能の高さ、持続力が持ち味のファミリー。半姉のハギノベルエキプ(父ハービンジャー)のように芝適性の高い種牡馬をつければ芝馬も出るが、基本的にはダート中距離を中心に活躍する馬を輩出しやすい。

ドンインザムードの父はアジアエクスプレス。完全にダートを狙った血統で母父のアグネスタキオン以外は全て北米血脈で構成されている。

牝系がスタミナもありタフなため、アジアエクスプレスをつけてもダート中距離を走っていた。しかし、古馬になって徐々に同馬のスピードの高さと牝系のスピードの高さがマッチしてきた印象だ。

成長とともに筋肉も硬めにシフトしてきており、今はダートのマイル以下が合うだろう。操縦性が高いわけではないが、コールドムーンSで中京のスパイラルカーブにも対応していた。今回はスムーズに先行できれば最も勝利に近いとみる。

Cアナライズはドンインザムードを推奨

今回のCアナライズはドンインザムードを推奨する。前走で不利な展開をものともせず圧勝した点はもちろん評価できるが、それ以上に1400mで先行して自分の競馬ができるようになったことを重視する。

先行さえできれば粘り強いのは新馬の頃からだったが、今は牝系と父アジアエクスプレスがマッチしており、ようやく配合通りのベスト距離で本格化したという印象だ。

この距離で先行できれば、重賞だけでなくもっと上のクラスでも戦えると期待できる馬だ。

【ライタープロフィール】
貴シンジ
競馬ライター。サラブレッドの血統をファミリー中心に分析する牝系研究家。3つのファクターから構築する「コンプレックスアナライズ」を駆使して競馬予想を行う。WEBサイト『ウマフリ』で「牝系図鑑」も連載中。競馬予想のほか商業誌での執筆、一口馬主クラブ募集馬やセリ馬の血統分析、血統の魅力の伝承、繁殖牝馬の配合提案などを独自の切り口から行う

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