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【東海S】中京ダート1400mは「距離短縮組」が狙い目 前走内容濃いメイショウハチローに注目

2026/07/19 18:00
勝木淳
16年以降の中京ダ1400mデータから見る東海S,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

中京といえど上位人気が手堅い

昨年からプロキオンSと入れ替わる形になった東海Sの舞台は中京ダート1400m。このコースが個人的には非常に苦手だ。どうもコース傾向がつかめない。

本編では上級条件に限ったデータを使用するが、クラス関係なくコースデータを2016年以降、勝率でみると、逃げ馬18.4%、先行13.0%、中団4.8%、追い込み1.6%。ダート短距離の基本である先行優位ではあるが、1200mは逃げ24.4%なので、1200mほど逃げ切りが決まらない。だからといって差し馬が台頭するといえるほどではない。

芝スタートで初角までは約600m。向正面の距離は東京ダート1400mより長い。初角までの距離が長いコースは顔合わせによってはペースが上がりやすいが、隊列がすんなり決まりさえすれば、動きにくい。

早めに固まるのか、もつれるのか。重賞となると後者が多く、昨年は前半600m34.6、2023年は33.9、少し間があいて、2019年は33.3と速い。一方でたとえ前半が速くても、前が止まらないのがダート。歴戦の猛者は中京の急坂も苦にしない。

ここからは2016年~、中京ダート1400m、古馬3勝クラス以上58レースのコースデータを使用して、今年の東海Sを展望する。


人気別成績,ⒸSPAIA


1番人気は【13-17-7-21】勝率22.4%、複勝率63.8%、2番人気【18-10-6-24】勝率31.0%、複勝率58.6%が抜けており、荒れる中京といえど、ダート1400mの上級条件はそこまで大きく荒れない。おそらく筆者が苦手なのは大の穴党だからだろう。

中京と聞けば、ほぼ反射的に荒れると構えがちで、その前提が実はズレている。3番人気【5-5-8-40】勝率8.6%、複勝率31.0%以下は少し差がありながら横一線。

10番人気以下【4-3-11-340】勝率1.1%、複勝率5.0%は10年間のデータと考えると、単勝の期待は難しい。3着11回から複穴狙いはなくはないが、積極的に推せるレベルにない。


位置取り別成績,ⒸSPAIA


冒頭で触れた位置取りのデータを上級条件に絞ってみると、逃げ【13-7-3-35】勝率22.4%、複勝率39.7%、先行【22-16-17-160】勝率10.2%、複勝率25.6%と逃げの確率が上がり、先行は落ちる。さすがに上級条件で逃げを打てる馬は強く、なかなか止まらない。

2023年のプロキオンSはドンフランキーが逃げ切った。前後半600m33.9-37.5で最後は失速していたが、先行勢も苦しかった。ダートの強い逃げ馬は自分を削りながら後ろを削り、わずかな差をしのいでくる。


理想は先行して上がり最速

前走1400mのオープンを勝った馬はドンインザムード、ベルジュロネットあたり。黒船賞を勝ったマテンロウコマンドの名もある。この3頭のうち逃げ切ったのはマテンロウコマンド。とはいえ超小回りの高知でのもので、逃げの手に出たのはデビュー以来初だった。逃げ馬ではない。


上がり600m別成績,ⒸSPAIA


位置取り別で逃げが強いと述べたが、上がり600m順位では1位が【15-8-12-31】勝率22.7%、複勝率53.0%と強く、2位【12-10-6-39】勝率17.9%、複勝率41.8%と、上がりが速い順に続くからおもしろい。

逃げが強く、上がりが速い馬も強く、勝率がほぼ同じ。ちなみに上がり1位を記録した逃げ馬はゼロで、先行が6頭いて全勝だ。

中団【3-5-1-2】勝率27.3%、複勝率81.8%。逃げ馬を狙うか、少し下げて速い脚を使う馬がいい。といっても、それがどの馬なのか読みにくい。シンプルな作戦なら逃げ馬狙いだが、確たる末脚の持ち主も評価しよう。


前走距離別成績,ⒸSPAIA


前走距離を比べると、1400m【30-35-39-394】勝率6.0%、複勝率20.9%に対し、距離短縮の1400m超が【16-11-13-136】勝率9.1%、複勝率22.7%と優勢。急坂が待ち構える舞台であり、体力勝負になった際に短縮の長所がいきる。

薫風Sを勝ったメイショウハチローはオープンの力関係がカギを握るが、前後半800m46.6-48.7のハイペースを好位から抜け出しており、内容は濃い。


前走ダ1400・位置取り別成績,ⒸSPAIA


同距離の前走1400mのデータをみると、前走逃げた馬が【8-2-7-24】勝率19.5%、複勝率41.5%と強く、先行が【10-14-12-81】勝率8.5%、複勝率30.8%と続く。1400mで前にいっていた馬が候補。前走位置取りに注目すると、絞れてくる。


16年以降の中京ダ1400mデータから見る東海S,ⒸSPAIA


《ライタープロフィール》
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『名馬コレクション 世界への挑戦』(ガイドワークス)に寄稿。

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