【函館スプリントS】前走GⅠ組は単勝回収率138% エーティーマクフィの巻き返し期待

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3つのファクターから推奨馬を見つけ出す
今回は6月13日(土)に函館競馬場で行われる函館スプリントSについて、下記3つのファクターを組み合わせるコンプレックスアナライズで分析を行っていく。
・レースの好走馬及び凡走馬の共通項を探る「重要データ」
・目には見えない上積みを探る「前走の内容」
・適性と素質を知るための「血統評価」
特別登録のあった13頭を検討対象とし、過去10年のデータを使用する。
重要データ:前走GⅠ組の巻き返しに注意

函館スプリントステークスは、さまざまなクラスで戦ってきた馬が入り乱れるレースだ。3勝クラスやOPから重賞に挑む新星候補や、春のGⅠで苦汁をなめ、そこから立て直しを図る実力馬も。どの馬にとっても重要な一戦となるが、前走クラス別成績を見ると明確な傾向が浮かび上がる。まずはシンプルに着度数を見ていこう。
・3勝クラス【0-2-1-8】
・OP/L【3-4-3-55】
・GⅢ【2-2-0-15】
・GⅡ【1-0-2-10】
・GⅠ【4-1-4-28】
連対数や馬券内の数ではOP/L組がリードしているものの、ここは出走数自体も65回とずば抜けて多い。一方、37回という出走数のなかで最多4勝を挙げ、9回馬券内があるGⅠ組は優秀だ。
また、GⅠ組は単勝回収率138%と妙味の観点でも優秀。このレースに出走してくる前走GⅠ組は大きく負けてきた馬も多く、他のクラスで好走してきた馬に目が行きがちだが、人気を落とした実力馬がしっかり巻き返すというパターンが多い。
【前走GⅠの出走予定馬】
・インビンシブルパパ
・エーティーマクフィ
・ピューロマジック
・レイピア
前走の内容:高松宮記念のエーティーマクフィ
エーティーマクフィの前走は高松宮記念8着。着順で言えば5着レイピアが今回のメンバーでは最先着となっているが、レース内容からエーティーマクフィを取り上げたい。
高松宮記念当日の中京競馬場は高速馬場で、前半3Fが32.5、後半3Fが33.8。前傾1.3秒のハイペースとはいえ、インビンシブルパパが飛ばして逃げて刻んだもので、レースとしては地力勝負になった。
レイピアも外を回るロスこそあったが、競馬自体はスムーズで力は発揮できた。対してエーティーマクフィは向正面で接触があり、そこでリズムを崩してしまった。それでもレイピアとは0秒2差に留まっている。
レイピアとは昨年11月の京阪杯でも対戦があり、その時は1着エーティーマクフィ、4着レイピアでその差は0秒3。再び先着する可能性はある。
血統解説:エーティーマクフィ

・エーティーマクフィ
日本での牝祖は12代母のフロリースカツプ。長きにわたり日本で繋がれてきた牝系だ。同馬は明治時代の近代競馬が始まった頃に小岩井牧場が輸入した基礎繁殖牝馬の一頭で、ファミリーはかなり広く枝分かれしている。
代表馬にはスペシャルウィーク、ウオッカ、メイショウサムソンなど名馬がズラリ。本馬に近いところでは4代母のファイトボロンを根幹として考えるのが良さそうで、その父ミミルジョージの影響から芝で持続性能の高い末脚を使えるタイプが多く出ている。逆に上がりが極端に早い競馬は苦手で、本馬もそういうタイプだ。
本馬の母テンシンランマンは現役時にJRAの芝1800mで2勝を挙げ、3歳春のフローラSでデニムアンドルビーと0秒2差の4着と健闘した実力馬だった。こちらは父がハーツクライで、他のファミリーの馬よりもさらに持続性能に長けたタイプに出た。ただし繁殖牝馬としての主張は強くなく、本馬の半妹であるブライトルピナス(父サンダースノー)は牝馬ながらダート短距離でJRA2勝を挙げている。
本馬は父にマクフィを迎えた。同馬はパワーがウリの短距離馬を輩出する傾向が強く、本馬もまさにその特徴を受け継いでいる。ただし、マクフィもそこまで主張が強い種牡馬ではない。母の特徴をしっかりと引き出すことができるため、持続性能の高さはファミリーでも随一のものを持っている。
マクフィは父Dubawi、その父がDubai Millenniumだからダートにも適性を見せ、本馬も3歳後半から4走前まではダートの短距離を走っていた。そこから年齢を重ねるごとに、牝系の芝適性の高さが出てきている。
成長力のある配合で、今がまさに充実期。高速馬場もこなせなくはないが、洋芝の方が競馬はしやすいだろう。展開ひとつで突き抜ける可能性を秘めている。
Cアナライズではエーティーマクフィを推奨
今回のCアナライズではエーティーマクフィを推奨する。
前走・高松宮記念は接触でリズムを崩してしまったことが大きく響いたが、それでも8着と踏ん張った点を評価したい。パワーに長けたタイプでもあり、舞台が洋芝の函館に替わるのも好材料だ。
今回は同じ前走・高松宮記念組でも最先着のレイピアが人気を集め、本馬は上位人気の一頭という立ち位置になりそうだが、過去に直接対決で勝っているように大きな差はない。妙味に期待してエーティーマクフィに注目する。
《ライタープロフィール》
貴シンジ
競馬ライター。サラブレッドの血統をファミリー中心に分析する牝系研究家。3つのファクターから構築する「コンプレックスアナライズ」を駆使して競馬予想を行う。WEBサイト『ウマフリ』で「牝系図鑑」も連載中。競馬予想のほか商業誌での執筆、一口馬主クラブ募集馬やセリ馬の血統分析、血統の魅力の伝承、繁殖牝馬の配合提案などを独自の切り口から行う。
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