【安田記念】アドマイヤズームに“勝率0%”の不安データ 絶対王者不在の一戦は中穴狙いが吉

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中穴狙いが基本線
ダービーが終わり、競馬でいえば年度替わり。早くも次のダービーに向けた戦いが幕を開ける。オークス、ダービーの余韻、新たなシーズンの幕開けに安田記念がついてくる。競馬ファンはなかなかひと息つかせてもらえない。
古馬マイル路線はJRA賞最優秀マイラーに輝いたジャンタルマンタルが中心的存在だが、春は香港遠征後に休養へ入り、安田記念は王者不在の一戦となった。
マイルGⅠ馬アドマイヤズーム、シャンパンカラー、ステレンボッシュ、パンジャタワーは世代限定GⅠを制してから、時間が経っており、復活を期す。
ガイアフォース、トロヴァトーレ、レーベンスティール、ワールズエンドら頂点を狙う馬たちも多彩で、この春のGⅠ戦線を象徴するような大混戦が待ち受けている。我々に休む間は本当にない。
データは過去10年分を使用する。

1番人気は【1-3-4-2】勝率10.0%、複勝率80.0%で堅実ながら、勝利したのは2024年あのロマンチックウォリアーだけ。連軸向きながら、単勝やアタマは狙いづらい。大混戦の今年はなおさらで、馬券の組み立ては慎重に考えよう。
以下、2番人気【1-1-2-6】勝率10.0%、複勝率40.0%、3番人気【1-2-1-6】勝率10.0%、複勝率40.0%と差がなく続き、4番人気が【3-1-1-5】勝率30.0%、複勝率50.0%と好成績。
ほか8番人気【2-1-1-6】勝率20.0%、複勝率40.0%など波乱気配も漂うものの、10番人気以下は【0-0-0-72】。さすがに東京芝1600mGⅠで超人気薄の激走は考えにくい。人気上位から中位にかけて候補は多いものの、中穴狙いが妥当といったところか。

今年もNHKマイルC2着アスクイキゴミが登録してきたように、今週からクラス編成は3歳以上になり、3歳が古馬と戦う。
安田記念はさすがに参戦例が多くなく、3歳は【0-0-1-3】複勝率25.0%。21年シュネルマイスターが3着に入っただけ。NHKマイルCを制した3歳マイル王であっても3着まで。さすがに古馬GⅠの壁は分厚い。
アドマイヤズームを推せないワケ
古馬勢の中心は4歳【5-3-2-33】勝率11.6%、複勝率23.3%。スピードと体力のどちらも問われるマイル戦では気力体力充実の主力世代を中心に考えたい。
一方で6歳【3-1-2-31】勝率8.1%、複勝率16.2%、5歳【2-5-3-39】勝率4.1%、複勝率20.4%と年上も簡単には引き下がらない。バランスよく印を打たなければ的中にたどり着けそうにない。
GⅠシーズン後半にある安田記念はここに駒を進めるプロセスも多彩。クラシックのような路線が固定されたレースが続いたあとだけに、余計に複雑に感じる。各路線をしっかり整理して予想に臨みたい。

まずは前走海外【2-4-2-16】勝率8.3%、複勝率33.3%から。ガイアフォースが当てはまる前走ドバイターフは【0-2-2-4】複勝率50.0%。GⅠがどうしても欲しいガイアフォース陣営にとって勝ち馬がいないのは引っかかるが、好走できないパターンでは決してない。
ただし、5歳以上【0-0-1-3】と4歳以外は確率が下がる。状態面や力関係の見極めはカギとなる。
前走国内GⅠ【4-5-3-38】勝率8.0%、複勝率24.0%は前走芝のマイルGⅠ【2-5-1-11】勝率10.5%、複勝率42.1%に対し、距離延長【1-0-1-9】勝率9.1%、複勝率18.2%、距離短縮【1-0-1-16】勝率5.6%、複勝率11.1%と距離変化組の分が悪い。
前走大阪杯は【0-0-1-16】複勝率5.9%。コーナー4つの阪神内回りからの転戦は予想外に厳しい。中距離からの参戦馬が人気に推されやすいGⅠだが、イメージほど結果が出ていない点に気をつけよう。

前哨戦経由の前走GⅡ【2-1-5-60】勝率2.9%、複勝率11.8%は数字が出ておらず、取捨選択が難しい。
内訳をみると、マイラーズC【1-0-4-33】勝率2.6%、複勝率13.2%、京王杯SC【1-0-1-20】勝率4.5%、複勝率9.1%なので、マイラーズCの数字が若干よさそう。とはいえ、どの馬をピックアップしていいか迷うところ。

やや乱暴ながら、この2レースをまとめて前走上がり順位別成績を出すと、1位【0-0-3-8】複勝率27.3%、2位【2-0-1-14】勝率11.8%、複勝率17.6%、3位【0-0-1-1】複勝率50.0%がボーダーライン。4位以下【0-0-0-30】なので、前哨戦で上がり上位を記録した馬が候補に残る。
マイラーズC組からはオフトレイル、ドラゴンブースト、京王杯SCから除外候補のセフィロが残る。マイラーズCを制したアドマイヤズームは3位以内に入っていない。
父モーリスに似た先行押し切りスタイルを得意とする以上、これは致し方ないところ。とはいえ、決め手勝負になった際にどこまで粘れるのか。東京の長い直線でどんな立ち回りをするのか注目したい。

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『名馬コレクション 世界への挑戦』(ガイドワークス)に寄稿。
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