【新潟大賞典】攻略のカギはベテラン勢 7歳馬ドゥラドーレスが「善戦」に終止符を打つ

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1、2番人気未勝利
春の新潟芝は雪解けから立ち上がっていく途上に行われる。新潟の5月は年間を通じてもっとも降水量が少ない月といわれる。北陸地方は大陸からやってくる気圧の谷の影響を受けやすく、曇りがち。11~2月は雪に見舞われ、夏は山から流れてくる雨雲が夕立を降らせる。
太平洋岸と比べると、晴れる日が少ない新潟は雨が少ない5月から芝の生育が盛んになっていく。毎年、5月と7月でまるで違う馬場になるのは新潟特有の現象。芝丈が短い春は夏ほど速い上がりが記録されない。その分、最後にもつれる競馬も多く、見応えを感じるレースも多い。
新潟大賞典は過去10年で良馬場7回、稍重2、不良1。もっとも速かったのは2022年レッドガランが記録した1.57.7。2分台に突入した年が4回もある。
ちなみに新潟記念は過去10年で2分台の決着はゼロ。最速の1.57.5は3回も記録された。それだけ春の新潟は馬場が読みにくい。データは過去10年分を使用する。

1番人気は【0-2-2-6】複勝率40.0%と未勝利。春のGⅠシリーズ真っ只中に行われるローカルのハンデ戦とあって、馬券の難易度は高い。これは秋の福島記念と似た感覚だ。
2番人気は【0-1-1-8】複勝率20.0%とさらに悪く、3番人気が【2-4-0-4】勝率20.0%、複勝率60.0%と人気馬のなかではアテになる。
7番人気【3-1-1-5】勝率30.0%、複勝率50.0%など下位人気の数字も悪くなく、10番人気以下は【2-1-4-60】勝率3.0%、複勝率10.4%と馬券圏内に入ってくる可能性は十分ある。

混戦のハンデ戦とあって、年齢別成績も傾向がつかみにくい。4歳【2-5-2-24】勝率6.1%、複勝率27.3%に対し、5歳は【3-2-2-29】勝率8.3%、複勝率19.4%と互角で、さらに7歳以上が【4-1-0-41】勝率8.7%、複勝率10.9%ともっとも勝利をあげている。
主力の4、5歳の場合、実績馬はハンデを背負わされる傾向にあり、出走を避けてくる。これからオープンで実績をつけたい4、5歳馬と場数を踏んだベテラン勢との戦いとなれば、年上の馬たちも黙ってはいない。通常、重賞では評価を下げがちな7歳以上をむしろ買う。これが新潟大賞典の攻略法だ。
福島民報杯組の取捨
今年の7歳以上というと、ドゥラドーレス、ラインベック、バレエマスターなど。金鯱賞5着ドゥラドーレスはここでは上位の存在だろう。

前走GⅡは【2-3-5-30】勝率5.0%、複勝率25.0%で金鯱賞は【2-1-1-11】勝率13.3%、複勝率26.7%。前走6着以下【2-0-0-8】、前走3着【0-1-1-1】。5着だからダメということはなさそう。
新潟は初出走になるが、左回り【3-1-1-2】のサウスポー。金鯱賞は5着とはいえ0.1差。当然、ここは勝負圏内だろう。

新潟大賞典のもう一つのポイントが前開催福島の福島民報杯【2-0-2-22】勝率7.7%、複勝率15.4%に注目。着順の内訳をみていくと、3着以内【2-0-1-5】に対し、6~9着【0-0-1-9】複勝率10.0%。
ここは出し入れの関係ではなく、あくまで好走馬から。7着バレエマスター、8着ラインベックはローテーションとしては買いだが、着順は物足りない。福島民報杯組を狙えといっても、今年はどうもそうはいかなそう。
バレエマスターに関しては2000mがやや長く、ベストは1800m。少し手を出しづらいか。ラインベックは前走が0.5差。距離の主戦場がマイルから長めに推移しつつある。買うならラインベックだろうか。

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『名馬コレクション 世界への挑戦』(ガイドワークス)に寄稿。
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