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【ヴィクトリアマイル】データの壁に挑むエンブロイダリー、「逆転ローテ」合致のラヴァンダ 阪神牝馬S組の取捨がカギ

2026/05/17 09:00
SPAIA編集部
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阪神牝馬S組は着順に注目

17日に東京競馬場で開催されるヴィクトリアマイル(G1・芝1600m)。春の古馬女王を決める争いに、2頭の二冠牝馬や前年オークス馬、昨年の2着馬など、激戦を予感させる豪華メンバーが集結した。

ここでは過去10年のデータをもとに、ローテーションに見られる特徴を探っていく。


ヴィクトリアマイル、過去10年の優勝馬ローテーション,ⒸSPAIA


今年のメンバーを見渡すと、前走GⅠ組や海外組が1頭も不在という異例の状況となっている。出走馬の大半は、前哨戦に位置づけられる牝馬限定のGⅡ・GⅢからの臨戦だ。そこで今回は、主要な前哨戦に絞って考察を進めたい。

まずは前年の二冠牝馬エンブロイダリーとオークス馬カムニャックをはじめとした5頭が参戦する「王道ローテ」阪神牝馬S組。全体成績は【4-3-5-56】と良好だが、これを勝ち馬に限ると【0-1-1-8】で、1勝も挙げられていない。

過去には2024年マスクトディーヴァ(3着)や2017年ミッキークイーン(7着)といった実力馬が、1番人気の支持を受けながらも敗北を喫している。エンブロイダリーの能力に疑う余地はないが、データからは中4週での重賞連勝というハードルの高さがうかがえる。

一方、2着馬は【1-1-2-6】と比較的安定した成績を残している。今年のカムニャックのように、タイム差なしだった場合は【0-2-2-1】で、唯一の着外も4着と大崩れしていない。好走確率の高さという点では、無視できない存在といえる。

では、残る3頭の勝ち馬はどの着順からでているのか。意外にも、それは5〜9着に敗れていた面々【3-0-1-18】となる。2024年には14番人気のテンハッピーローズが前走6着から巻き返し、単勝20,860円の大番狂わせを演じた例もある。馬券妙味も含め、軽視はできないグループとなっている。

今年の該当馬3頭のうち、選ぶべきはどの馬か。ここでポイントとなるのが「所属」だ。ここで一度、阪神牝馬S組の本番における所属別成績を確認しておきたい。

栗東所属が【4-3-4-48】に対し、遠征となる美浦所属は【0-0-1-8】。母数は少ないものの、2024年3番人気のウンブライル(6着)や、2025年2番人気のボンドガール(16着)と本番で上位人気だった馬も涙を飲んでいる。このデータの存在もエンブロイダリーの取捨を悩ませる材料となるだろう。

対して、5~9着から巻き返して好走した4頭は、いずれも栗東所属だった 。今年、「栗東所属×5~9着」という逆転ローテに該当するのはラヴァンダ1頭のみ。本番で勝利を挙げた過去の3頭同様、東京マイル重賞での実績も持ち合わせており、反撃の態勢は整っている 。


前年からやや「条件緩和」の福島牝馬S組

阪神牝馬S以外の主要ローテについても触れておきたい。

東の有力ローテは前走中山牝馬S組【1-2-1-10】。好走を果たした4頭の特徴を見ると、「1番人気かつ6着以下」に敗れていた馬が1着を含む2戦2連対で、いずれも美浦所属だった。残りの好走2頭は、同レース1着かつ栗東所属という共通点があった。今年は1着馬、1番人気馬ともに参戦しておらず、データ上は強調しづらい状況といえる。

前走福島牝馬S組は【0-1-0-18】。好走は2017年に11番人気で2着に入ったデンコウアンジュのみと不振が続いている。

ただし、過去の出走馬はいずれも8番人気以下であり、純粋な能力比較で劣っていた側面も否定できない。また、昨年より本番までの間隔が中2週から3週に延びた点は、調整面で幾分かは追い風となるだろう。

パラディレーヌは前走こそ1番人気8着に敗れたが、昨年の秋華賞3着、エリザベス女王杯2着という実績の持ち主。過去の該当馬たちとは毛並みが異なり、データのみで軽視するのは危険だ。

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