【桜花賞】勝ち馬10頭中10頭が上がり5位以内 京大競馬研の本命はフェスティバルヒル

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一冠目に相応しい好メンバー
4月12日(日)に桜花賞(GⅠ)が行われる。今年も阪神JFを勝利した2歳女王スターアニスをはじめ、多くの世代重賞勝ち馬が集結。有力馬の故障や離脱も少なくない世代であったが、牝馬クラシック一冠目に相応しい大混戦模様の一戦となった。
以下では、本レースが行われる阪神芝1600mのコース形態とそれに起因するレースの質、そして想定される展開を踏まえ予想する。
総合力が試される舞台
まずは阪神芝1600mのコース形態をみる。向正面左寄りからスタートし、初角までの距離は約440m。外回りコースを使用し、ゆったりとした3~4コーナーを回った後、勾配1.8mの急坂がある476.3m(Bコース使用時)の最終直線を駆け抜ける。これが今回のコースレイアウトだ。
まず注目すべきは初角までの距離が約440mと比較的長い点だ。序盤の先手争いは長く続き、ペースは平均からやや速めで流れやすい。コーナーに入った中盤でペースは緩み、4コーナーからの緩やかな下りで徐々に加速していく。
変動するペースに対応しながら脚を溜める操縦性と、最後に急坂をものともせずメンバー上位の末脚を引き出す能力が必要となる。地力がない馬には非常に厳しく、中長距離に似た「総合力」が問われる。これが今回のレースの質だ。
メンバー上位の末脚が好走の鍵

<桜花賞 上がり3F5位以内馬の成績>
【10-6-7-34/57】
勝率17.5%、連対率28.1%、複勝率40.4%、
単勝回収率151%、複勝回収率99%
※過去10年
この傾向は数字にも表れている。桜花賞における上がり3F5位以内馬の成績は上記に示した通り優秀だ。
勝ち馬10頭中10頭、連対馬20頭中16頭、馬券圏内30頭中23頭を該当馬が占めている。脚質にかかわらずメンバー上位の末脚を使うことが好走の鍵だ。
ただ、速い上がりを持たない先行馬の2、3着残しも一定数ある。展開次第で残り目には十分注意したい。この点も踏まえて展開予想をしていく。
想定はペースが緩まないタフな展開
続いて今回想定される展開から恵まれる馬を考える。メンバー構成は前走通過順位に3番手以内のある先行馬が8頭と出走馬全18頭に対してかなり多い。
前走で逃げた馬が3頭いる上に、距離延長馬も6頭と多い。前述のコース形態と相まって終始ペースが緩まないタフな展開が想定される。
この展開で最も恵まれるのは中団~後方で脚を溜め、最後にメンバー最上位の末脚を発揮できる総合力の高い馬だ。実力のある馬が順当に能力を発揮しやすい展開とみる。
まずは出走馬の現時点での能力を最重要視したい。また、今週はBコース替わりとなるため、地力によっては先行馬の残り目にも注意して印を打つ。
新潟2歳Sの内容を高く評価
◎フェスティバルヒル
前走のファンタジーSは前半600m35.3秒のスローペースを9番手で追走。展開が向かないなか、上がり2位の脚で差し切った。着差以上に評価できる内容だった。
2走前の新潟2歳Sがハイレベル戦。勝ち馬には0.7秒差をつけられたとはいえ、上がり最速の脚を使い2着にタイム差なしの3着。勝ったリアライズシリウスは朝日杯FS5着、共同通信杯1着、2着タイセイボーグは阪神JF3着、チューリップ賞1着と相手関係から高く評価できる一戦だった。
特にタイセイボーグとの比較では内容で上回っていた印象だ。同馬のアルテミスS、阪神JF、チューリップ賞の走りを見れば、新潟2歳S時点でフェスティバルヒルが世代最上位のポテンシャルを持っていたことは間違いない。
前走の1400m戦で後方追走になったことを考えれば、1600mへの距離延長はプラス材料だ。Bコース替わりの最内枠で枠も良く、ハイペースが想定される展開もこの馬に向く。スタートを決めて中団~後方で追走し、スムーズに追い出せれば勝ち負け必至とみて本命を打つ。
◯スターアニス
阪神JF勝ち馬。ベストは1200~1400mだが、阪神JFは距離適性を圧倒的な能力差で補った。想定オッズ段階では能力評価よりもむしろ距離不安が先行している印象で妙味が見込まれる。安定した追走力で常に中団からメンバー上位の末脚を使える堅実さが強み。想定されるハイペースも歓迎で、前走同様、差す競馬でポテンシャルを最大限発揮すれば勝ち負けになる。
▲ドリームコア
前走のクイーンCは最内枠から先行。直線に向くと内に閉じ込められ、かなり追い出しを待たされるロスがあった。残り150mで前が空いてからの伸びは凄まじく、上がり3F2位の脚を使い2着に0.3秒差をつけ快勝。ラスト5F一度も緩まないラップを不利がありながら悠々と差し切った。スムーズに追い出しやすい外枠替わりは大きなプラスだ。
△ギャラボーグ
前走のクイーンCは左回りで大きく左にモタれてしまい、持ち前の末脚を生かせずの敗戦。度外視可能とみる。阪神JFでは12番手から上がり最速の脚を使い0.2秒差2着に好走していて、世代上位のポテンシャルを持つことは間違いない。オッズ妙味あり。
×アランカール
前走のチューリップ賞はスローペースの後方から上がり最速の脚を使い0.1秒差3着。着順、着差以上に評価できる内容だった。近2走とも分かりやすい展開不利での敗戦で、それがオッズに過剰に組み込まれそうな印象。ポテンシャルは一級品であるものの相手まで。
×サンアントワーヌ
距離延長はプラス材料。ハイレベル戦だった新潟2歳Sの4着馬であり、今回のメンバーでも上位の末脚を持つ。Bコース替わりで枠も良く、内から馬群を割って伸び切れれば。
買い目は◎単勝1点、◎-◯▲△馬連3点、◎-◯▲-◯▲△×3連複7点で勝負する。
▽桜花賞予想▽
◎フェスティバルヒル
◯スターアニス
▲ドリームコア
△ギャラボーグ
×アランカール
×サンアントワーヌ
ライタープロフィール
京都大学競馬研究会
今年で30周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えの本格派が揃う。
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