【桜花賞】2歳女王スターアニスに連対率100%データ 「10年で2着7回」チューリップ賞組も上位候補

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意外と勝てない1番人気
今年も競馬に桜の季節がやってきた。桜の舞台はいつもとは少し違う。チューリップ賞勝ち馬不在は2012年ハナズゴール以来14年ぶり、フィリーズレビューの勝ち馬がいないのは01年ローズバド以来25年ぶりであり、どちらのレースの勝ち馬もいないのはチューリップ賞が重賞になった94年以降では初となる。
前走1着馬はスウィートハピネス、スターアニス、ディアダイヤモンド、ドリームコア、フェスティバルヒル、ブラックチャリス、リリージョワの7頭。このうち3頭が3カ月以上、ほか1頭も中11週と休み明けなのも異例だ。
過去のデータが通用するかどうか疑わしいが、ひとまず傾向をつかむことで、異例の桜を読み解くヒントにしてほしい。ここでは過去10年間のデータを使用し、今年の桜花賞を展望する。

そろそろ有名になりつつあるが、桜花賞の1番人気は【1-4-1-4】勝率10.0%、複勝率60.0%となかなか勝てない。勝利は23年リバティアイランド1頭にとどまる。
その分、2番人気【5-2-0-3】勝率50.0%、複勝率70.0%が強く、3番人気【2-2-2-4】勝率20.0%、複勝率60.0%までが強力。主役を対抗格が本番で逆転する。近年の桜花賞はそんなシナリオが多い。
4番人気【0-0-1-9】複勝率10.0%以下は苦戦傾向にあり、7番人気【1-1-1-7】勝率10.0%、複勝率30.0%、8番人気【1-0-1-8】勝率10.0%、複勝率20.0%が目立つぐらい。伏兵陣の一発への期待は例年の傾向だと難しそう。この点も今年はどう出るだろうか。

キャリア別では3戦【4-6-3-24】勝率10.8%、複勝率35.1%が優勢。真に理想的に最短距離で桜花賞へたどり着いた馬の評価は下げられない。儚くも激しいクラシック戦線において、最短距離を歩めた時点で、それは素質の証明になる。
以下、4戦【2-2-4-37】勝率4.4%、複勝率17.8%、5戦【2-2-1-39】勝率4.5%、複勝率11.4%あたりが好走ゾーン。最短距離もしくはひと回りぐらいの遠回りでたどり着いた馬を評価しよう。
スターアニスはアタマか連軸か
人気の中心はJRA賞最優秀2歳牝馬を受賞したスターアニスだろう。毎年、恒例になりつつあるGⅠからGⅠへのぶっつけローテ。上記の通りライバルも休み明けが多い状況を考えると、むしろスターアニスは優位ではないか。

前走クラス別ではGⅠ組【4-3-0-6】勝率30.8%、複勝率53.8%。このうち阪神JFは【3-3-0-5】勝率27.3%、複勝率54.5%であり、1着馬は【2-2-0-0】。上記人気別成績で触れたように不思議と1番人気が勝てないレースであり、連対パーフェクトも半数は敗れた。
スターアニスは連軸向きという評価の域を出ない。ソダシ、リバティアイランドが勝利するも、アスコリピチェーノ、アルマヴェローチェと立て続けに2着に敗れている。
一方で阪神JFは前後半800m45.3-47.3と落差2秒のハイペースを中団から差し切った。1馬身1/4差もつけており、厳しい流れでこそ真価を発揮する。正反対の流れになったとき、どんな反応をするか。そこも注目だ。

前走チューリップ賞は【1-7-4-35】勝率2.1%、複勝率25.5%。単勝という観点でみると、チューリップ賞の苦戦は時代の流れを感じる。とはいえ、2着は7頭もいて、連軸はチューリップ賞からという馬券も有効だ。
その着順内訳は2着【1-2-0-6】勝率11.1%、複勝率33.3%、3着【0-2-2-6】複勝率40.0%と権利獲得圏内であれば、候補になる。ナムラコスモス、アランカールには注目だ。ソツなく立ち回るナムラコスモス、荒削りなアランカールと、キャラクターは対照的で好みがわかれそうだ。

前走フィリーズレビューは【1-0-2-41】勝率2.3%、複勝率6.8%とさらに厳しい。買うなら2着【1-0-2-6】勝率11.1%、複勝率33.3%。サンアントワーヌは面白い。明らかにスプリンター寄りの1400m向きではなく、マイルで流れに乗れれば好走する場面もありそうだ。
前走クイーンCは【2-0-1-18】勝率9.5%、複勝率14.3%。好走ゾーンは1着【1-0-1-7】勝率11.1%、複勝率22.2%、2着【1-0-0-7】勝率、複勝率12.5%。ただし2着の1勝は牝馬二冠馬スターズオンアースなので、例外的な雰囲気もある。
勝ち馬ドリームコアは母ノームコア、叔母クロノジェネシスの超良血。好位から抜け出し、東京マイルで1馬身半差はインパクトが大きく、スケールを感じる一頭だ。

《ライタープロフィール》
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『サラブレッド大辞典』(カンゼン)に寄稿。
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