【桜花賞】複勝率46.2%の「前走」×「脚質」条件に合致 東大HCの本命はアランカール

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牝馬三冠の開幕
阪神競馬場でGⅠ・桜花賞が行われる。2歳女王スターアニス、クイーンCを制した良血馬ドリームコア、ファンタジーS覇者で5か月ぶりのレースとなるフェスティバルヒル、3戦3勝で紅梅Sを制したリリージョワなどフルゲート18頭が出走予定だ。
今年は絶対的存在がおらず、1番人気も不透明な混戦模様。果たして牝馬三冠の一冠目を手にするのはどの馬か。過去10年のデータから検討する。
同コース経験組、中でも差してきた馬を中心に

<桜花賞 脚質別成績>
逃げ先行【3-4-3-41】勝率5.9%/連対率13.7%/複勝率19.6%
チューリップ賞で4角5番手以下から3着以内
【1-4-1-7】勝率7.7%/連対率38.5%/複勝率46.2%
阪神JF(※京都代替除く)で4角7番手以下から連対
【2-4-1-3】勝率20.0%/連対率60.0%/複勝率70.0%
桜花賞は、同コースで行われるチューリップ賞より差しが届きやすい傾向がある。16~25年の前後半800m平均ラップを見てみると、チューリップ賞は47秒13-46秒36の後傾、桜花賞は46秒52-46秒60とフラットだ。
脚質別成績も、チューリップ賞は逃げ先行が【7-3-7-29】複勝率37.0%、桜花賞は【3-4-3-41】で複勝率19.6%しかない。そのため、チューリップ賞を先行して臨んでくる馬は割引が必要になる。
チューリップ賞の3着以内馬は全体で【1-6-3-20】複勝率33.3%だが、このうちチューリップ賞で4角4番手以内だと【0-2-2-13】同23.5%、5番手以下は【1-4-1-7】同46.2%と倍の開きがある。今年は4角10番手から0秒1差の3着まで追い込んだアランカールの評価を上げ、先行していたナムラコスモスは評価を下げたい。
阪神JF(16~25年のうち阪神開催の9年間)は前後半800mが46秒33-47秒03で桜花賞よりさらに前傾。好走馬はそのままリンクしやすく、2着以内だと【3-5-3-7】複勝率61.1%だ。このうち阪神JFで4角7番手以下だと【2-4-1-3】で、複勝率は70.0%と微増だが、複勝回収率は100%を超える。スターアニス、ギャラボーグは再度の好走に警戒が必要だ。
阪神マイル重賞を未経験の馬は【4-1-3-83】複勝率8.8%と好走率がかなり低い。関西馬は【1-1-2-46】で、好走のうち2頭は昨年(※この世代は阪神JFが京都開催)の2着アルマヴェローチェ(阪神JF1着)と3着リンクスティップ。5番人気以内に絞っても【1-1-1-9】と苦戦している。
一方の関東馬は【3-0-1-37】で、馬券圏内4頭のうちエンブロイダリー、アーモンドアイ、ファインルージュにはマイル重賞を勝った実績があり、残るスターズオンアースはフェアリーS、クイーンCで連続2着だった。今回は東京マイルを好時計で連勝したドリームコアを押さえるに留めたい。
最後に触れておくと、過去10年の桜花賞で2桁人気は馬券に絡んでいない(2013年プリンセスジャック14番人気3着が最後)。人気に逆らわず臨む。
同コースで見せてきた脚を信頼
◎アランカール
母は桜花賞2着、オークス1着のシンハライトという良血馬。デビューから少頭数で連勝し、重賞初挑戦となった阪神JFは5着。初めての多頭数、3角最後方と厳しい条件が重なった中で力は示した。
前走のチューリップ賞では中団に位置を取れて、そこから上がり3ハロン33秒0の脚を使って3着。過去10年、チューリップ賞で上がり33秒0を出したのは2016年のジュエラーとシンハライトしかおらず、その2頭は桜花賞でも1、2着だった。ペースが流れそうな今回はさらに前進が見込める。また、鞍上の武豊騎手は過去10年で桜花賞【0-3-0-6】、3番人気以内なら【0-3-0-1】という点も高評価だ。
◯スターアニス
昨年の阪神JFは重賞勝ち馬が1頭もおらずレベルが疑問視される一戦だったが、3着タイセイボーグが次走チューリップ賞を、4着スウィートハピネスがエルフィンSを勝利しており、例年程度の水準にはあったと考える。阪神JF1着馬【2-4-1-3】、最低でも4着というデータから信用できる。
レコード決着となった中京2歳Sは前半800mが44秒台、阪神JFは45秒台とハイペース適性を見せているが、反面、上がり33秒台を出したことがなく、末脚に限界がある可能性はある。良馬場の直近7回のうち、上がり34秒台で馬券圏内に絡めた馬は5頭しかいない。その点を踏まえて本命とはしなかった。
▲フェスティバルヒル
半兄に昨年皐月賞と有馬記念を制したミュージアムマイルがいる血統。新馬戦は着差は小さいものの2、4着馬が既に2勝している。新潟2歳Sは位置取りが後ろすぎたが、上がり32秒5は秀逸。ハナ差の2着馬タイセイボーグは阪神JF3着、チューリップ賞1着、勝ち馬リアライズシリウスは共同通信杯を制しており、レベルも非常に高かった。
ファンタジーSは距離短縮で位置を取れなかったが、しっかり差し切り勝ち。4着馬ブラックチャリスはフェアリーSを制しており、こちらも一定のレベルは担保されている。5か月のブランクは不安材料で軸にはできないが、重い印は打つべきだろう。
以下、スウィートハピネス、ドリームコア、ギャラボーグまで印を回す。馬券は◎◯-6頭-6頭の3連複で勝負する。
▽桜花賞予想▽
◎アランカール
◯スターアニス
▲フェスティバルヒル
△スウィートハピネス
×ドリームコア
×ギャラボーグ
《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。
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