【チャーチルダウンズC】シンザン記念覇者サンダーストラックが中心 前走GⅠ組も侮れず

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1番人気が5勝
4日、阪神競馬場で行われるチャーチルダウンズカップ。レースの名称元となっているチャーチルダウンズ競馬場はケンタッキー州ルイヴィルにある。開場は1875年。小泉八雲ことラフカディオ・ハーンが松江にやってくる15年も前のこと。ハーンはまだシンシナティで新聞記者として活躍していた。
シンシナティとルイヴィルは現在、高速道路で一本。1時間半ほどの距離にある。ケンタッキー州は古き良きアメリカの原風景が残る土地。チャーチルダウンズ競馬場開場当時、ハーンは事件記者だったので、取材で競馬場を訪れるようなことはなかったか。ハーンが駆け出しの事件記者だった頃からケンタッキーダービーはチャーチルダウンズ競馬場で行われてきた。
今年、152回目を数えるケンタッキーダービーは5月2日(日本時間5月3日)に開催される。舞台はチャーチルダウンズのダート10ハロン。「スポーツのなかでもっとも偉大な2分間」は間近に迫っている。
ここからは今年のチャーチルダウンズCを過去のデータとともに展望する。なお、データは開催時期を4月に移した8年分(アーリントンC時を含む)を使用する。

1番人気は【5-1-0-2】勝率62.5%、複勝率75.0%と強力。阪神外回り芝1600mは直線勝負の舞台であり、最後の急坂を越えて伸びてくる確固たる実力が試される。主役の力を素直に信用していいコースだ。
その分、2番人気【1-0-1-6】勝率12.5%、複勝率25.0%など馬券圏内残る2枠は混戦。7番人気【0-2-1-5】複勝率37.5%など伏兵が割り込んでくる場面も十分想定できる。

4月ともなるとキャリア2戦以下は【0-0-0-15】。キャリアが少ないのはデビューが遅いかなんらかの事情でレース数を使えなかった馬であり、経験の少なさはむしろハンデとなる印象だ。
5戦に【4-1-2-20】勝率14.8%、複勝率25.9%とピークがあり、3戦【2-0-3-15】勝率10.0%、複勝率25.0%から5戦が理想的な臨戦過程といえる。
実績上位サンダーストラックの取捨
実績でいえばシンザン記念を勝ったサンダーストラックが一番手だろうか。
ホープフルS7着アンドゥーリルも未勝利、アイビーS連勝の好素材。前走はコーナー4つの2000mは舞台が合わなかった可能性が高い。母アンドラステは小倉芝1800mの中京記念の勝ち馬だが、府中牝馬S2着や関屋記念3着など直線の長いコースでも結果を残した。普通に力を出せば、勝ち負けに持ち込んでもおかしくない。

前走クラス別成績では前走GⅠ【4-0-0-2】勝率、複勝率66.7%が目立つ。朝日杯FSが【4-0-0-1】勝率、複勝率80.0%。凡走は朝日杯FS15着だった馬で、ほぼほぼ勝つという強力ローテーションだ。
今年は9着だったストームサンダーが参戦する。過去には9着馬や7着馬も勝利をあげており、なんら問題ない。キャリア8戦は少し多い印象だが、暮れのGⅠからここまでひと息入っており、決して使い込んでいるわけではない。
サンダーストラックが当てはまる前走GⅢは【2-3-2-16】勝率8.7%、複勝率30.4%。シンザン記念は【0-1-1-4】複勝率33.3%。2着【0-1-1-0】に対し1着は【0-0-0-2】。わずか2頭ではあるが、連勝した馬はいない。これをどう解釈するか。
敗れた2頭は8着ヴァルディゼールと4着ピクシーナイト。のちのGⅠ馬も含まれており、ここを連勝もしくは好走できるとなると、次のGⅠへの道もみえてくる。

前走1勝クラスは【1-3-3-51】勝率1.7%、複勝率12.1%。その距離内訳は同距離【1-1-1-32】勝率2.9%、複勝率8.6%、距離延長【0-2-2-12】複勝率25.0%、距離短縮【0-0-0-7】。確率でいえば距離延長だ。

前走1600mは1着に限ると【1-1-1-13】勝率6.3%、複勝率18.8%。これを競馬場別でみると、京都【0-1-0-3】複勝率25.0%、阪神【1-0-1-2】勝率25.0%、複勝率50.0%で関西圏がポイントになる。
前走1勝クラス全体でみるとやや飛びつきにくいが、マイルや1着、関西圏などデータを掛け合わせていくと、好走パターンが絞られる。該当するシーミハットクは要注目だ。

《ライタープロフィール》
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『サラブレッド大辞典』(カンゼン)に寄稿。
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