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【ダービー卿CT】中心は充実期を迎える4、5歳馬 本格化の兆しが見えるミニトランザットに注目

2026/03/29 18:00
勝木淳
過去10年のデータから見るダービー卿CT,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

上位5頭の実力拮抗戦

中山には古馬のマイル重賞が年に2回。春と秋に行われる。秋は京成杯AH、春はダービー卿CT。どちらもハンデ戦で行われ、決まってオッズの割れた混戦になる。それでも京成杯AHはサマーマイルシリーズ最終戦という立ち位置に収まり、かつてほど大波乱は減った。

といっても昨年の京成杯AHは13番人気が勝ち、大波乱。油断も隙もない。ダービー卿CTは安田記念につながる前哨戦とはいえず、波乱含みなレースが続くも、緩やかに人気馬が結果を残すようになった。

昨年は単勝1.7倍のトロヴァトーレが勝利。このレースを単勝1倍台で勝利したのは1994年サクラバクシンオー以来のことだった。今年はそこまで人気を集める馬はおらず、やや波乱含みの組み合わせになりそうだ。データは過去10年分を使用する。


人気別成績,ⒸSPAIA


1番人気は【1-1-1-7】勝率10.0%、複勝率30.0%と足りない数字だが、2番人気【2-1-2-5】勝率20.0%、複勝率50.0%から5番人気【2-0-4-4】勝率20.0%、複勝率60.0%までほぼ似たような数字が並ぶ。

6番人気【0-1-1-8】複勝率20.0%との間に境目がある印象だ。10番人気以下も【1-2-0-63】勝率1.5%、複勝率4.5%と数字が出ているが、上位5頭中心に混戦になりやすい。

年齢別成績,ⒸSPAIA


年齢の傾向では4歳【4-2-1-24】勝率12.9%、複勝率22.6%、5歳【5-4-8-28】勝率11.1%、複勝率37.8%が中心。やはりマイル重賞となると、スピードと総合力を試され、充実期を迎える若い世代が優位になる。

一方で6歳【0-4-0-34】複勝率10.5%などベテラン勢の複勝圏内も十分考えられる。4、5歳に重い印を打ちつつ、連下にはベテランも入れるという作戦が有効だ。

脚力の成長光るミニトランザット

前走京都金杯2着ファーヴェント、その京都金杯を勝ち、東京新聞杯15着のブエナオンダ、前哨戦的立ち位置の東風S3着レガーロデルシエロ、東京新聞杯5着シリウスコルト、洛陽S1着スズハロームなどが中心だろうか。

前走クラス別成績,ⒸSPAIA


前走重賞ではGⅢ【3-3-4-57】勝率4.5%、複勝率14.9%が中心だろう。といってもちょっと絞りにくい。そこでまずは前走重賞組全体をマイル重賞に絞ると、【2-3-3-29】勝率5.4%、複勝率21.6%となる。今年も顔ぶれを見る限り、前走マイル重賞組の検討からはじめよう。

前走マイル重賞・着順別成績,ⒸSPAIA


前走マイル重賞組の着順別内訳をみると、前走マイル重賞1着こそ【0-0-0-3】だが、2~5着が【1-2-1-6】。着順で大きな差こそないが、まずは好走組だろうか。ファーヴェント、シリウスコルトは候補だ。

6~9着【1-1-1-9】勝率8.3%、複勝率25.0%と敗退組の巻き返しもみられるものの、10着以下は【0-0-1-10】複勝率9.1%。大敗組はやや割引きたい。

前走オープン・Lは【4-3-5-42】勝率7.4%、複勝率22.2%。こちらもマイルに限ると【4-3-5-31】勝率9.3%、複勝率27.9%。それ以外は【0-0-0-11】なので、ここははっきりマイルに絞っていい。

前走中山・OP/L・着順別成績,ⒸSPAIA


さらにマイル組を前走中山に絞って着順別成績を出す。前走1着は【2-0-0-8】勝率、複勝率20.0%と極端な上に凡走も多いが、2、3着なら【1-0-3-4】ともう少し堅実に入る。東風S3着レガーロデルシエロが当てはまる。

東風Sは出遅れて中団後ろからレースを進め、外から差し込んで3着に押し上げてきた。前後半800m45.8-46.2の平均ペースで、馬場バイアスを考えると先行優位の競馬だった。

前走のようにゲートが遅いときもあるが、そこさえクリアできれば、もう少し前で流れに乗れる。勝負圏内に入る可能性はありそうだ。

前走が京都阪神のマイルのオープン特別だと【0-2-1-3】。目安は5着以内【0-2-1-1】。洛陽S1着スズハロームも候補。こちらは連続開催後半の適度に時計を要する馬場で行われ、外伸び馬場を利して差し切った。馬場の恩恵はあったが、ラスト600mは11.7-10.9-11.0であり、瞬発力も光った。

前走3勝クラスは【3-1-0-11】勝率20.0%、複勝率26.7%。こちらも前走1600mだと【2-1-0-8】勝率18.2%、複勝率27.3%。石清水Sを勝ったミニトランザットも検討すべきだろう。

このレースは2ハロン目11.1以降、ゴールまですべて11秒台が続き、ラスト400mは11.2-11.3。持続力と瞬発力兼備を証明した。昨年は京成杯、チャーチルダウンズC3着。当時より明らかに脚力に磨きがかかってきた。母イチオクノホシは4歳時に阪神牝馬Sで差して2着。なんとなく似た戦歴を歩んでいた。


過去10年のデータから見るダービー卿CT,ⒸSPAIA


《ライタープロフィール》
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『サラブレッド大辞典』(カンゼン)に寄稿。

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