【金鯱賞】連覇狙うクイーンズウォークが中心 複勝率60%超の前走白富士S組キングズパレスにも注意

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1番人気の馬券圏外はわずか1回
春の国内中距離戦線は中東情勢が不安定になった影響を受け、にわかに賑やかになった。マスカレードボールが大阪杯へ矛先を向け、クロワデュノール、メイショウタバルなどGⅠ馬が集結する公算が高い。国内の前哨戦を戦う馬たちにとって、本番はかなり高い壁になりそうだ。
その前哨戦のひとつ金鯱賞も昨年の覇者クイーンズウォークを筆頭に豪華な顔ぶれ。春本番へ向け、見逃せない一戦になりそうだ。ここからは過去10年分のデータを使用し、今年の金鯱賞を展望する。なお、データには12月施行時の2016年も含めている。

元々、金鯱賞はGⅠ馬の始動戦でもあり、実績馬が顔をそろえる重賞だ。1番人気は【5-3-1-1】勝率50.0%、複勝率90.0%とかなり強力。正直、軸は1番人気という作戦でいい。ただし、配当面を踏まえると、軸ではなく、アタマに置きたいところ。状態を相手関係、馬場などを見極め、1着固定で入れるのがベストだろう。
以下、2番人気【2-1-2-5】勝率20.0%、複勝率50.0%と続き、3番人気は【0-1-0-9】複勝率10.0%と不振だが、単勝候補は4番人気【2-0-0-8】勝率、複勝率20.0%まで。一方で、6番人気が【0-0-6-4】複勝率60.0%と3着馬を6頭も出しており、相手選びは少し慎重にいきたい。
上位人気だけで馬券を固めてしまうのは危うく、この辺が仕掛けのタイミングが難しい中京らしさのあらわれだろう。

年齢別の成績をみると、4歳が【6-4-1-16】勝率22.2%、複勝率40.7%と頭ひとつ抜けている。とはいえ、今年は5歳【2-5-4-28】勝率5.1%、複勝率28.2%、6歳【2-0-6-25】勝率6.1%、複勝率24.2%が強力なので、データ通りの決着にならない可能性がある。
ちなみに6番人気が6歳馬だと【0-0-4-2】複勝率66.7%。該当馬がいればワイド、3連複もありだ。
妙味は前走白富士S
昨年覇者クイーンズウォークのほかには菊花賞馬アーバンシックや京都記念を勝ったジューンテイク、セキトバイースト、ドゥラドーレス、シェイクユアハートと個性的なメンバーが顔をそろえる。

前走クラス別成績では、やはり前走GⅠが【5-2-3-19】勝率17.2%、複勝率34.5%と有力。反面、同格の前走GⅡが【0-0-2-25】複勝率7.4%と揮わず、それならオープン・L【2-0-3-11】勝率12.5%、複勝率31.3%を狙うというのがパターンだ。
なお前走海外では、アーバンシックが当てはまる前走香港ヴァーズは【0-1-0-0】。2着は香港ヴァーズも2着だったリスグラシュー。香港カップ組が【1-1-0-1】と優勢であり、ローテーションというより距離変化が課題になる。
アーバンシックは2走前の天皇賞(秋)5着をどう評価するかが分かれ目。後方からレースを進め、直線に懸け、上がり2位32.2を記録した。開幕週の馬場を考えると、もう少し勝負圏内に入ってほしいところだが、この相手なら位置をとれる可能性はある。

前走有馬記念は【3-0-1-11】勝率20.0%、複勝率26.7%だが、9着以内【3-0-1-2】、10着以下【0-0-0-9】と、大敗している場合は厳しい。逆に前走天皇賞(秋)【1-0-1-0】はすべて10着以下。やはり2000mに狙いを絞って出走してくる姿勢を買いたい。
ジャパンC【0-1-0-2】複勝率33.3%の好走は21年デアリングタクト。そのジャパンCはアーモンドアイ、コントレイルに次ぐ3着だった。
問題は前走GⅡ組の不振だろう。AJCC【0-0-0-9】、京都記念【0-0-0-5】と伝統の2200m戦がさっぱり機能しない。年明けのGⅡは日経新春杯【0-0-2-4】以外が【0-0-0-15】。ドゥラドーレス、ジューンテイクらにとっては気になるデータだ。
ならば、オープン・Lの前走白富士S【2-0-3-3】勝率25.0%、複勝率62.5%だろう。1着【1-0-2-0】を除いても5~9着に【1-0-1-0】と好走ゾーンがある。白富士S6着キングズパレスは昨年の3着馬であり、穴の気配が漂う。長期休養をひと叩きして状態上向きならおもしろい。

《ライタープロフィール》
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『サラブレッド大辞典』(カンゼン)に寄稿。
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