【中山記念】複勝率41.7%「前走中山金杯組」に注目 連勝狙うカラマティアノスに好材料

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伝統のGⅡは極めてオーソドックス
春の中山開幕週といえば、伝統のGⅡ中山記念。ウインブライトやカンパニー、バランスオブゲームが連覇を決め、ヒシイグアスが隔年で2勝をあげるなど、リピーターが多い重賞として知られている。
今年は昨年2着のエコロヴァルツが参戦してくる。ディセンバーS勝ちもこの舞台であり、中山でしぶとさを発揮する。
父ブラックタイド唯一の重賞タイトルも中山芝1800mのスプリングS。偉大なる子孫キタサンブラック、イクイノックスを残すという偉業にとどまらず、昨年はカムニャックがオークスを制した。今年、25歳。まだまだ元気なところをアピールしてほしい。そして平穏な日々を長く送れることを心から願っている。
ここからは過去10年分のデータを使用し、今年の中山記念を展望する。

人気別では1番人気【3-0-1-6】勝率30.0%、複勝率40.0%、2番人気【3-1-2-4】勝率30.0%、複勝率60.0%と上位人気総崩れは以前ほどなくなった。上位は5番人気【2-2-0-6】勝率20.0%、複勝率40.0%まで。6番人気以下は複穴傾向にシフトしていく。
9番人気【0-0-0-10】以下はかなりトーンダウン。8番人気【0-2-0-8】複勝率20.0%以内が好走候補と考えてもよさそうだ。

年齢は4歳【4-5-4-14】勝率14.8%、複勝率48.1%、5歳【4-3-1-24】勝率12.5%、複勝率25.0%が好走枠の大半を占める。さすがに芝中距離GⅡとなると、気力体力が充実した若い世代が強い。
6歳【1-2-2-28】勝率3.0%、複勝率15.2%を完全に無視するわけにはいかないが、組み立ての中心は4、5歳でいい。人気の傾向も含め、中山の重賞であっても、極めてオーソドックスな攻め方が有効だろう。
カラマティアノス、斤量増はむしろ好材料
エコロヴァルツのほかには中山金杯を勝ったカラマティアノス、牝馬二冠馬チェルヴィニアなどが主力を形成する。ちなみに牝馬の優勝は2015年ヌーヴォレコルトが最後。オークス馬の4歳初戦だった。5歳牝馬の優勝となると、1989年コーセイまでさかのぼる。

前走クラス別ではGⅠが【4-3-4-24】勝率11.4%、複勝率31.4%と優勢で、このうちマイルCSは【1-0-2-9】勝率8.3%、複勝率25.0%。勝ち馬は20年ダノンキングリー。マイルCS5着以来だった。
10着以下は【0-0-1-1】。18年マルターズアポジーが15着から3着に巻き返し、22年ソーヴァリアントは12着に終わった。主戦場がマイルなのか中距離寄りなのかで結果が変わるようだ。チェルヴィニアは昨年下半期、マイルで戦ってきたが、本来は中距離志向。反転してくる可能性は残っている。

前走GⅢは【4-4-1-28】勝率10.8%、複勝率24.3%。GⅠ経由の休み明けも強力だが、レースを使ってきた重賞転戦組も決して負けていない。その内訳をみると、同じ中山の中山金杯が【3-1-1-7】勝率25.0%、複勝率41.7%と優勢。1着馬は【2-1-0-2】勝率40.0%、複勝率60.0%なので、カラマティアノスは有力だ。
ちなみに中山金杯勝ち馬5頭のなかで、ハンデ戦から別定GⅡにかわって斤量が増えた場合は【1-0-0-0】。21年ヒシイグアスの連勝はこのパターンだった。カラマティアノスは55キロから1キロ増えて56キロで出走する。
今年の中山金杯は前後半1000m1:00.5-59.8。カラマティアノスは好位から動いて押し切った。1800mでも同じ形でレースできれば簡単には止まらないだろう。
ちなみにエコロヴァルツの前走福島記念は【0-0-0-2】。同距離の中山金杯とは相性がいいローテーションだが、中山記念だといま一歩。とはいえ、着外2頭はどちらも6歳で5、7番人気だった。エコロヴァルツとは状況が異なる。

《ライタープロフィール》
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『サラブレッド大辞典』(カンゼン)に寄稿。
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