【小倉大賞典】「前走ハンデGⅢ×斤量増」は複勝率80% ショウナンアデイブ、グランディアらの斤量動向に注目

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上位人気と大穴の組み合わせ
GⅠの裏に組まれるローカルハンデ重賞。共通するのは福島記念と小倉大賞典。ローカルではないが、高松宮記念の裏で行われるマーチSもこの類に入る。この3つのイメージは混戦、そして波乱。GⅠ前の少ない時間で予想するには難しすぎる重賞だ。
福島記念はイメージほど荒れない重賞だが、小倉大賞典も同じ。案外、上位人気馬が手堅く走ってくる。ローカルのハンデ重賞とはいえ、アリーヴォやエピファニーといったノーザンファームの期待馬が賞金加算を目指すレースでもある。さすがは芝中距離王国。タレントにはことかかない。
そういった意味では今年はやや混戦模様。しっかり傾向をつかみ、GⅠ前に景気よく的中をかっさらっていきたい。ここからは過去10年分のデータを使用し、今年の小倉大賞典を展望する。

人気別では、1番人気【2-2-0-6】勝率20.0%、複勝率40.0%はやや微妙だが、2番人気【2-0-1-7】勝率20.0%、複勝率30.0%、3番人気【2-1-0-7】勝率20.0%、複勝率30.0%、4番人気【3-1-1-5】勝率30.0%、複勝率50.0%と上位人気の層が厚い。おそらく上位4頭から馬券圏内に入る馬がいるはずで、軸選びは絞られるか。
その分、5~9番人気はさほど目立たず、10番人気以下が【1-2-5-54】勝率1.6%、複勝率12.9%。3着馬の半数が二桁人気だから油断ならない。上位人気軸から人気薄まできっちり手広くいかないと的中馬券にはたどり着かない。上位人気の取捨と大穴選び。両極端なスキルが求められる。このあたりが冬の小倉らしく、単純ではない。

年齢別では4歳【3-1-0-15】勝率15.8%、複勝率21.1%と数字上は目立つが、なにせ分母が小さい。好走頭数でみると5歳以上も負けていない。5歳【3-1-7-28】勝率7.7%、複勝率28.2%は3着7頭が目立つ。むしろ軸向きは5歳上位人気ではないだろうか。
以下、6歳【1-4-0-36】勝率2.4%、複勝率12.2%、7歳以上【3-4-3-43】勝率5.7%、複勝率18.9%。6歳は2着馬4頭、7歳以上はとにかく元気。幅広い年齢から候補を拾っていきたい。
ポイントはハンデを読む
2年前の勝ち馬エピファニーや小倉でオープン入りを決めたエラトー、ガイアメンテらが候補も、賞金ラインが微妙。中山金杯3着グランディア、京都金杯3着ショウナンアデイブと東西金杯好走馬の距離変化にも注目しよう。

前走クラス別をみると、前走条件戦【2-1-0-8】勝率18.2%、複勝率27.3%、前走GⅠ【1-1-1-6】勝率11.1%、複勝率33.3%と極端なゾーンの数字が目立つも、主力はやはり前走GⅢ【5-6-4-65】勝率6.3%、複勝率18.8%だろう。

前走GⅢ組のうち前走もハンデ戦だった馬は【4-6-3-56】勝率5.8%、複勝率18.8%。東西金杯を中心にハンデ重賞が多い季節らしく、注目すべきだろう。
その斤量推移をみると、斤量増が【1-3-0-1】勝率20.0%、複勝率80.0%と目立つ。ハンデ戦からハンデ戦で斤量を積まれるのは、前走が高く評価された証拠だ。つまり、まずは単純に前走好走馬が候補になる。
ただし、そのなかでも据え置きの増減なし【3-2-2-46】勝率5.7%、複勝率13.2%にならないことが大切。単に好走ではなく、横の比較でさらに上位になれるかどうかがカギを握る。
もちろん、増減なしのグループも好走馬を出しているので、悪くないが、なにせここはボリュームが大きく、絞りにくい。ポイントは前走2~5着【0-0-0-11】と好走して据え置きというパターンが実は消し材料だったりする点にある。
好走はしたものの、斤量を積み増すほどではない。そんなハンデキャッパーのジャッジは頼りになる。むしろ6~9着【1-2-1-17】勝率4.8%、複勝率19.0%、10着以下【2-0-1-18】勝率9.5%、複勝率14.3%と凡走したが、据え置きというパターンが多い。
陣営からハンデを見込まれたというコメントが発せられるゾーンだが、むしろここは狙いとなる。中山金杯56キロ14着ニシノエージェント、新潟大賞典58.5キロ15着エピファニーなどの斤量動向はチェックしよう。
ちなみにハンデ戦以外のGⅢは【1-0-1-9】勝率9.1%、複勝率18.2%。6~9着が【1-0-1-1】で3頭はすべて芝2000mに出走していた。鳴尾記念組が頭に浮かぶが、今年から芝1800mに距離が変わっているので注意だ。

距離の話が出たついでに前走オープン・L【2-1-3-32】勝率5.3%、複勝率15.8%も距離を比較する。1800m【1-1-0-8】勝率10.0%、複勝率20.0%、距離延長【1-0-1-7】勝率11.1%、複勝率22.2%に注目しつつ、距離短縮【0-0-2-17】複勝率10.5%も悪くはない。
同距離のディセンバーS7着ビーアストニッシドも候補に入る。前走1800m、6着以下は【1-0-0-4】。昨年の勝ち馬ロングランはディセンバーS8着から巻き返した。

《ライタープロフィール》
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『サラブレッド大辞典』(カンゼン)に寄稿。
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