【プロキオンS】外枠が好走率も回収率も一歩リード サイモンザナドゥは前走内容、データとも文句なし

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この冬の京都ダートの傾向
昨年のプロキオンステークスは中京ダート1800mで行われたが、それは阪神リニューアル工事の都合によるものだった。だが、それが中京で行われたことで、夏の東海Sと名称を交換しただけだと錯覚を起こすことになった。
名称以外に条件も昨年から変わっていて、今年は予定通りの開催になっただけ。フェブラリーSの関西圏における前哨戦は京都ダート1800mのプロキオンS。ちょっと混乱したので、整理しておく。
関西における前哨戦が京都ダート1800mで行われることに懐かしさを感じるオールドファンは多い。かつて2012年まで1月の京都で平安Sが行われていたからだ。14年ぶりにフェブラリーSの前哨戦が京都に戻る。以前はコースの違いからフェブラリーSとのつながりは薄かったが、その傾向に変化が出るのか。興味深い点は多い。
で、当然ながら東海Sのデータは当てはめられないので、ここでは2016~2025年の京都ダート1800mで行われた古馬オープン以上の計20レースのコースデータを掘り下げていく。

京都ダート1800mは3~4コーナーにアップダウンがあるものの、基本的にはコーナー4つの平坦というシンプルなコース。時計は阪神や中山より速くなりやすく、上がりも速い軽いコースだ。
となると逃げ先行優勢が基本線だが、年明け5日間の京都はちょっと違う。ダート全36レースで勝利数は逃げ4、先行12に対して差し追い込み20勝と差し馬勢が目立つ。
1800mに限ると逃げ2、先行8で差し追い込み7勝といくらか先行勢の数字が増えるものの、明らかに差し馬も出番がある。そんな今開催の傾向がどう変わるか。プロキオンSまでよく見極めたい。
とはいえ、データでみるとシンプルなコースらしく、上位人気は崩れない。
1番人気【3-4-3-10】勝率15.0%、複勝率50.0%や2番人気【5-3-3-9】勝率25.0%、複勝率55.0%を中心に、3番人気【2-2-3-13】勝率10.0%、複勝率35.0%と推移。人気馬の好走が多い。
ただ、7番人気【3-3-1-13】勝率15.0%、複勝率35.0%と伏兵の一撃もあり得る。7番人気かつ逃げ先行なら【2-2-0-4】。このコースはやはり逃げ先行が展開を味方につけやすい。これも今開催の傾向と一致しない可能性もあるので、馬場読みは怠らないようにしよう。

コース的に枠番の有利不利は少ないようにも思えるが、データをみると8枠が【6-1-2-31】勝率15.0%、複勝率22.5%と数字を残す。さらに単勝回収値は141と高い。24年ベテルギウスSサンデーファンデー(9番人気1着)、23年太秦Sキタノリューオー(10番人気3着)など穴もある。
また、7枠も【3-3-4-29】勝率7.7%、複勝率25.6%と好走確率が高い。1コーナーまでの距離を考えると外枠はポジション争いで不利になりそうだが、内でごちゃつかず、外から攻められる優位性も考慮したい。
みやこS惜敗は好走サイン
前走成績では同舞台のみやこS2着サイモンザナドゥや、浦和記念2着ロードクロンヌが中心。師走Sを勝ったブライアンセンスや、天橋立S1着の昇級馬トリポリタニアも人気に推されそうだ。

前走距離をみると、同距離1800mが【10-9-11-118】勝率6.8%、複勝率20.3%が頭数も多く、今年も主要な前走距離になる。
距離延長【5-5-4-50】勝率7.8%、複勝率21.9%と距離短縮【5-6-5-71】勝率5.7%、複勝率18.4%も数字的にさほど悪くないのでノーマークにはできないが、まずは1800m組をチェックしよう。

前走1800mの着順内訳は前走1着が【1-2-3-27】勝率3.0%、複勝率18.2%と連勝が少ない。前走同級1着は【0-2-2-9】複勝率30.8%と好走するものの、下級1着が【1-0-1-18】勝率5.0%、複勝率10.0%とふるわない。
今年のメンバーでは師走Sを勝ったブライアンセンスはまだしも、トリポリタニアはクラスの壁を越えなければならない。ダートの上級条件はレース数が少ないため、芝と比べるとメンバーレベルのバラつきがすくなく、ハイレベルな組み合わせが多い。昇級馬にとってその壁は予想外に高い。
好走ゾーンは前走2着【2-0-1-9】勝率16.7%、複勝率25.0%から3着【2-1-4-7】勝率14.3%、複勝率50.0%、4着【1-0-2-6】勝率11.1%、複勝率33.3%ぐらいまで。6~9着も【3-2-0-31】勝率8.3%、複勝率13.9%なので好走しなくもないが、確率的には難しくなる。
ここはみやこS2着サイモンザナドゥがデータに一致する。昨秋昇級後はシリウスS2着を含め、崩れていない。前走は不良馬場を1:47.5で走破。次走チャンピオンズCを制するダブルハートボンドとはタイム差なしだった。時計を要する冬の馬場への適性ひとつだ。

着順に関係なく前走1800m組の位置取り成績を調べると、逃げ【2-2-4-12】勝率10.0%、複勝率40.0%で前走逃げていた馬の成績がいい。一方で先行は【2-1-4-34】勝率4.9%、複勝率17.1%とややトーンダウン。だったら中団から差した馬【4-3-0-45】勝率7.7%、複勝率13.5%だろう。
また、前走6~9着で逃げ先行は【0-0-0-6】。みやこSで先行して9着だったシゲルショウグンはサイモンザナドゥとは対照的だ。

《ライタープロフィール》
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『サラブレッド大辞典』(カンゼン)に寄稿。
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