【日経新春杯】2年連続連対中の菊花賞組はゲルチュタールに注目 中日新聞杯からはファミリータイムに巻き返しの余地あり

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
参考レース振り返り
1月18日(日)、京都競馬場では伝統のハンデ重賞・日経新春杯(GⅡ・芝2400m)が行われる。春のGⅠ戦線にもつながる注目の一戦について、過去10年のデータとともに主な参考レースを振り返る。
なお、データランクは好走率や勝利数をもとに、レースレベルはレーティングや出走馬の成績などを考慮してランク付けしている。
菊花賞【データ:A レースレベル:A】
過去10年の成績【2-2-2-10】勝率12.5%、連対率25.0%、複勝率37.5%
・レース別では最多勝利
・2年連続連対中
【2025年レース回顧】
小雨が降り、稍重で行われた菊花賞はジーティーアダマンがすんなりと先手をとった。最初の1000mは1:00.8というペースだったが、1000〜2000mまでは1:03.8とペースは落ち着きスローペースで流れる。
レース前半、後方から運んだ1番人気のエネルジコは2周目向正面で徐々にポジションを押し上げ、最後の直線は外から豪快に突き抜けて後続に2馬身差をつける勝利。勝ちタイムは3:04.0での決着だった。
4着に入ったゲルチュタールは道中、中団を追走して勝負所では勝ち馬について行こうとするも、2着に入ったエリキングに外から蓋をされる形となってしまったのが痛かった。
しかし、長くいい脚を使うという持ち味が発揮できずにポジションを下げる場面もありながら、エネルジコとは0.4秒差、エリキングとは0.1秒差という内容からも地力はある。今回も得意とするスタミナ勝負の展開に持ち込むことができるかがカギとなりそう。
ヤマニンブークリエは2番手から運ぶも力みが見られ、2周目向正面で後方から各馬が動いていったところでポジションを下げてしまい16着に終わった。2走前のセントライト記念では、皐月賞馬で後に有馬記念を制するミュージアムマイルと0.1秒差の2着と好走しているように距離短縮は歓迎。巻き返しが期待できる。
中日新聞杯【データ:B レースレベル:B】
過去10年の成績【1-1-1-17】勝率5.0%、連対率10.0%、複勝率15.0%
・2025年ロードデルレイが勝利
【2025年レース回顧】
最内枠から積極的な競馬で先手をとったホウオウプロサンゲが1000m通過1:00.3というペースを刻む。序盤は縦長だった隊列も3角で徐々に縮まり、2番手にいたピースワンデュックに先頭が入れ替わる展開となった。
道中9番手から流れに乗ったシェイクユアハートは直線で外に持ち出されると、上がり33.2の末脚で一気の差し切り。勝ちタイム1:57.6で重賞初制覇を飾った。
1番人気の支持を集めたファミリータイムは、レース序盤6番手のインを追走するも、馬群が縮まったところで少しポジションを下げてしまう。最後の直線も粘ってはいたものの、33秒台前半の瞬発力が求められる展開は向かず7着に終わった。4勝全てが2200mでもあり、今回の距離延長はプラスに作用しそう。巻き返す余地は十分にある。
マイネルケレリウスは道中後方2番手を追走。上がり最速32.7の末脚を繰り出すも、後方からではノーチャンスだった。展開に左右される脚質なうえ、2400mへの距離延長もプラスとは言えないだろう。
アンドロメダS【データ:C レースレベル:C】
過去10年の成績【0-0-1-2】勝率0.0%、連対率0.0%、複勝率33.3%
・2021年クラージュゲリエが3着
・複回収率103%
【2025年レース回顧】
内から気合をつけていったコスモブッドレアが逃げて縦長の隊列で流れ、1000m通過は59.6。勝負所では馬群が密集する形になり、直線では横に広がっての攻防が繰り広げられたが、9番手追走から大外を回したウエストナウが1列前から先に抜け出していたシェイクユアハートを捉えて勝利。勝ちタイムは1:58.9だった。
6着だったリビアングラスは道中5番手から運び、勝負所では外を回すレースだった。直線ではジリジリと伸びてはいたものの、上位馬の瞬発力に屈する形となってしまい勝ち馬からは0.7秒差。2000mは忙しかった。距離延長は歓迎材料で、スタミナ勝負の展開に持ち込むことができれば一発あってもいい。
エリザベス女王杯【データ:C レースレベル:A】
過去10年の成績【0-0-0-5】勝率0.0%、連対率0.0%、複勝率0.0%
【2025年レース回顧】
スタンド前の先行争いを制して主導権を握ったエリカエクスプレスが軽快なラップを刻み、1000m通過は59.9。3〜4角で馬群が凝縮して最後の直線は各馬が横に広がっての追い比べとなったが、中団で脚を溜めていた1番人気のレガレイラが残り50mで先に抜け出していたパラディレーヌを外から一気に差し切り。勝ちタイム2:11.0で3度目のGⅠ制覇を飾った。
9番人気だったライラックは後方2頭目のインを追走。直線では外に持ち出されると、上がり最速タイ34.2の末脚で伸びて3着に入った。展開に左右されやすい脚質ながら掲示板には載ってくる堅実さが魅力も、牡馬相手で2400mはやや長い印象だ。
チャレンジC【データ:なし(※) レースレベル:B】
※過去10年で同条件の施行なし
【2025年レース回顧】
昨年から開催時期が9月に変更となったチャレンジC。先行争いはホウオウプロサンゲとショウナンマグマが競り合って後続を引き離し、1000m通過58.4というペース。中団のインからロスなく立ち回ったJ.モレイラ騎手騎乗のオールナットが直線で馬群を捌いて差し切り、重賞初制覇を飾った。勝ちタイムは1:58.0で決着した。
マイネルクリソーラは4番手のインを追走。直線では進路を探しながらも最後まで力強く伸びて3着という結果だった。後半1000mが59.6と持久力も必要とされる展開で、先行して勝ち馬と0.2秒差は好内容。加えて3走前に2400mのメトロポリタンSを勝利、2走前の目黒記念でも3着と好走しており、距離延長の今回は条件が好転すると言えそうだ。

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
昇仙峡S【データ:なし レースレベル:C】
過去10年で出走なし
【2025年レース回顧】
8頭立てで行われた東京芝2400m・3勝クラスの昇仙峡S。スタート直後にハナに立ったロードオールライトが1000m通過1:04.7という超スローペースを刻んだが、後半に入ってヴォランテが捲っていったところでペースが一気に上がり、後続を引き離す展開となった。
道中後方2番手からじっくり運んだシャイニングソードは残り400mを切ったところで進路が狭くなる場面もあったが、外から力強く前へと迫って残り100mで先頭へ。最後は余裕がありながら3/4馬身差、2:26.7というタイムで勝利した。
今回が初の重賞挑戦となるが、ここまでキャリア9戦全て3着以内と堅実な走りを披露しており、2400mで3勝と距離への適性は高い。父フランケル、母スタセリタという良血で気性面の難しさを抱えているタイプでもあるが、力を発揮できる状態であれば上位争いに加われる素質は秘めている。

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
《ライタープロフィール》
三木俊幸
編集者を経てフリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場でレースシーンを撮影しながら、執筆活動も行っている。
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