【京成杯】新馬戦の内容優秀、2戦目の上積みに期待大 キセキ初年度産駒の良血馬アクセスを推奨

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3つのファクターから推奨馬を見つけ出す
今回は1月18日(日)に中山競馬場で行われる京成杯について、下記3つのファクターを組み合わせるコンプレックスアナライズで分析を行っていく。
・レースの好走馬及び凡走馬の共通項を探る「重要データ」
・目には見えない上積みを探る「前走の内容」
・適性と素質を知るための「血統評価」
特別登録されている17頭を検討対象とし、過去10年のデータを使用する。
重要データ:前走クラスは新馬とGⅠに要注目

皐月賞と同じ中山芝2000mで実施される3歳馬限定のGⅢ・京成杯。とはいえ皐月賞のステップとして使うには早すぎることもあり、これまではそれほど重要なレースではなかった。
ところが、一昨年の勝ち馬ダノンデサイルがその後ダービー馬となり、3年前の勝ち馬ソールオリエンスが皐月賞を勝利するなど、ここにきて重要度が一気に増している。
そんな京成杯を攻略する上で、重要なデータが「前走クラス」だ。なかでも狙い目は新馬戦、もしくはGⅠを使っていた馬だ。
新馬戦から出走する馬は【4-1-3-14】単勝回収率144%、複勝回収率125%と妙味抜群。よっぽど強い勝ち方でない限り、人気を集めないことが回収率を上げている要因だろう。
一方、GⅠ組は【1-1-1-7】とサンプルは少なめだが、単勝回収率132%で複勝回収率も104%をマークしている。
2022年にオニャンコポンがホープフルS11着から巻き返して勝利を挙げたほか、23年はセブンマジシャンがホープフルS6着から3着、昨年は朝日杯フューチュリティS7着から臨んだドラゴンブーストが2着と、掲示板外に敗れた馬が結果を出している。前走の結果だけで見切りをつけるのではなく、成長や状態面も含めて見直せる要素があるかを見極めることが重要だ。
なお、ポルフュロゲネトスやアッカンら有力馬が該当する1勝クラス組は【2-2-3-27】勝率5.9%、複勝率20.6%で単勝回収率21%、複勝回収率53%と低調な成績。上位人気が予想されるソラネルマンらが該当する未勝利組も【1-4-2-28】で勝率2.9%、複勝率20.0%と好走データには該当しない。
【前走・新馬 or GⅠ】
・アクセス
・ショウグンマサムネ
・ジーネキング
・パラディオン
前走の内容:アクセスの新馬戦
アクセスの前走は京都芝2000mの新馬戦で1着。勝ち時計は2分1秒9と決して速いタイムではないが、その内容は優秀だ。
ゲートで2馬身ほど出遅れてしまい、道中は後方からの競馬に。それでも1000m通過あたりから徐々に進出を開始すると、3コーナーでは先頭集団すぐ外の3番手を追走。ラストは余裕を残して勝ち切った。
前半5Fが1分1秒5、後半5Fが1分0秒4で後傾0.9秒という流れ。前にいた馬が有利な展開で、早めから脚を使ったアクセスにとっては苦しい展開だっただろう。
レースレベルはともかく、道中から動けるところを見せたのは収穫。課題のゲートさえクリアすれば、前走以上の走りをすることは間違いない。
血統解説:アクセス

・アクセス
日本での牝祖は祖母カーラパワー。同馬は英国産馬で、競走馬としては結果を残すことができなかったが、繫殖牝馬としては優秀だ。
欧州を中心にファミリーを広げるなか、日本でも産駒のダノンシャーク(父ディープインパクト)が2014年のマイルチャンピオンシップを制覇。さらに孫世代には2024年の新潟記念を制したシンリョクカ(父サトノダイヤモンド)もおり、ファミリーの活力は高い。
牝系の特徴は、成長力と持続性能の高さ。ダノンシャークが最たる例で、スパッと切れるわけではないが、ジワジワと長く良い脚を使える。アクセスの新馬戦も最後まで加速ラップを踏んでいて、しっかりと持続力の高さを見せた。
アクセスの母トリニティプレイスも競走馬としての実績はないが、産駒にはダートの中長距離でJRA3勝を挙げるレッドプロフェシー(父ルーラーシップ)がいる。
本馬は父にキセキ(父ルーラーシップ)を迎え、レッドプロフェシーと配合が近い部分はある。ただし、キセキにはディープインパクトの血が入っている分、本馬は芝馬に出た。キングカメハメハ×マンハッタンカフェの組み合わせはニックス配合にあたり、中長距離で強い馬を輩出している。
本馬も本格化するのはまだまだ先とみるが、ストライドが大きいタイプではないので中山は合うだろう。父キセキと同じ石川達絵オーナーの所有馬で、生産牧場も同じ日高・下河辺牧場。キセキの初年度産駒の中で最も期待がかかる一頭だ。
Cアナライズではアクセスを推奨
今回のCアナライズではアクセスを推奨する。前走・新馬組は他にも何頭かいるが、最も強い競馬を見せていて、かつ上積みが見込める本馬に注目したい。使うたびに良くなる血統でもあり、2戦目の今回で重賞タイトルを掴むことができれば、皐月賞も期待大だ。
唯一の前走・GⅠ組となるジーネキングもホープフルSこそ12着に敗れているが、2走前の札幌2歳Sでは2着と好走した実力馬。ただしその2走前も前走も展開が向いたなかでの結果であり、大きな上積みは見込みづらい。
《ライタープロフィール》
貴シンジ
競馬ライター。サラブレッドの血統をファミリー中心に分析する牝系研究家。3つのファクターから構築する「コンプレックスアナライズ」を駆使して競馬予想を行う。WEBサイト『ウマフリ』で「牝系図鑑」も連載中。競馬予想のほか商業誌での執筆、一口馬主クラブ募集馬やセリ馬の血統分析、血統の魅力の伝承、繁殖牝馬の配合提案などを独自の切り口から行う。
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