【JBCクラシック】近年は若い世代が台頭 4歳ミッキーファイトが新時代築く
菊池敬太

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ダート競馬の祭典にふさわしい好メンバー集結
3日(祝・月)に船橋競馬場でJBCクラシック(ダート1800m・JpnⅠ)が行われる。連覇に挑むウィルソンテソーロをはじめ、帝王賞でJpnⅠ初制覇を達成したミッキーファイト、JpnⅠで4勝を挙げるメイショウハリオ、大井所属で重賞4勝のサントノーレなど、JRAと地方のトップホースが集結した。
まずは予想の前に過去10年のレース傾向を振り返ってみよう。


人気別成績では1番人気が【4-0-2-4】で勝率トップ。2番人気は【1-5-1-3】と連対率、複勝率でリードしている。3番人気は【2-2-2-4】、4番人気は【2-2-1-5】。連対馬20頭中18頭が4番人気以内だった。

所属別ではJRAが9勝を含む19連対(栗東16、美浦3)と圧倒的リード。地方馬は船橋が1連対(2021年1着ミューチャリー)だった。

年齢別では5歳が5勝を含む最多の7連対、4歳が6連対で続く。以下、7歳が3連対、3歳と6歳が各2連対だった。
実績面では連対馬20頭のうち、勝ち馬5頭含む12頭がダートGⅠもしくはJpnⅠの勝ち馬。また、連対馬16頭が前走で重賞3着以内だった。脚質は【逃げ3 先行9 差し6 追込2】と全体的に前目の馬が活躍傾向にある(開催競馬場が持ち回りのため、参考値)。

JpnⅠ連勝へ
◎ミッキーファイト
美浦所属の4歳馬。4歳勢は過去10年で6連対と好相性を示している。前走の帝王賞では早め先頭に立つ横綱相撲で勝利。厳しい流れを押し切った内容に地力と精神力の強さがうかがえた。
船橋コースは初めてとなるが、1800mでは3戦3勝と得意距離。開催場所こそ異なるものの、8枠は過去10年で3勝を挙げ、勝ち馬を輩出している。外枠を引いた点もプラス材料だ。
また、前走帝王賞組は3勝を含む6連対と好成績。強敵フォーエバーヤングが不在となれば、国内ダート王の座を確固たるものにできる。
◯ウィルソンテソーロ
美浦所属の6歳馬で、昨年のJBCクラシック(佐賀開催)覇者。以降は勝ち切れないレースが続いていたが、前走のマイルチャンピオンシップ南部杯を4馬身差で完勝し、復活をアピールした。
過去10年、6枠から異なる4場で4頭の勝ち馬が出ており、6枠9番の枠順はプラス。左回り・1800mという条件ではチャンピオンズカップ2着など好走歴があり、初の船橋コースでも問題ない。上昇ムード漂う今なら、連覇に期待できる。
▲キングズソード
約1年3カ月ぶりの実戦となった前走の日本テレビ盃で0秒6差の4着に入り、JpnⅠ・2勝を挙げた能力を示した。大型馬の叩き2戦目という点からも上積みは大きい。
前走日本テレビ盃組は過去10年で8連対を誇り、「ダートGⅠ、JpnⅠ勝ち馬」という好データに該当しているのも頼もしい。左回りで結果を残せていない点はマイナスだが、展開がかみ合えば馬券圏内に入ってもいい。
ほか、サンライズジパングは前走の南部杯で4着。ダート1800m以上では【4-2-2-1】と安定しており、1600mコースからの舞台替わりは明確にプラスだ。
シャマルは今年のかしわ記念、さきたま杯とJpnⅠを連勝。2022年チャンピオンズカップ(5着)以来となる1800 mがポイントだが、船橋自体は3戦2勝と相性がいい。スピードが生きる馬場になれば上位に加われる。
京浜盃勝ちを含む重賞4勝を誇る大井のサントノーレにも注目。同舞台の前走フリオーソレジェンドカップを好時計で圧勝した内容からはパワーアップがうかがえた。地方馬の連対は過去10年で1頭のみだが、好データ「前走で重賞3着以内」に合致する点はプラス。JRA勢が相手でも自分のリズムで先行できれば粘り込みは十分ありそうだ。
8歳馬メイショウハリオは今年の川崎記念を制し、衰えを感じさせない。帝王賞は食道閉塞のため除外となり、今回は約5か月ぶりの実戦となる。船橋ではかしわ記念勝ちの実績があるものの、過去10年で8歳馬の馬券絡みがない点は割引材料。脚質的に、展開がカギを握りそうだ。
《ライタープロフィール》
菊池 敬太
サンケイスポーツで南関東競馬を中心に予想とコラムを掲載。
近況のレース内容や傾向、データのほか、現場取材などで集めた情報をもとに高配当を狙っている。
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